会社と結婚するな、職能と結婚せよ
変化しつつある必要とされる働き方
タイトルの「会社と結婚するな。職能と結婚せよ」という言葉ですが、もっとわかりやすく言い換えますと、これからはどの会社で働くかよりも、どんなスキルを身につけ仕事をするかの方が大事だということです。そして今後は、給料は年齢に応じて支払われるのではなくて、スキルに応じて支払われるのが当たり前になります。どうしてこのように言い切れるのかは年功序列、終身雇用という日本の高度経済成長を支えてきた制度がもう最近では成り立たなくなり始めたからです。
年功序列や終身雇用は成り立たなくなる
なぜこうなってしまったのか? 昔は人口も増加して内需がどんどん増えていくという前提があったからこそ、年功序列、終身雇用の制度はうまく機能していたのですが、今は違います。 少子高齢化社会などとニュースでも頻繁に取りざたされていますが、これからの労働人口は減っていき、国内の需要も縮小していきます。
しかし年功序列のままでは必然的に働く人の平均年齢も上昇するので、人件費も高騰していきます。そのような状態になってくると、年齢という基準で給料を決めていては成り立たなくなるだろうという考え方が出てくるのは自然です。こうして年齢ではなくてスキルや実力に応じて給料が支払われるのが当たり前になります。
終身雇用に関しては今や1つの会社が40年続く事すら危うい時代です。転職するということが今や当たり前になっていき、そしてこれからは複業という選択肢も普通になっていくでしょう。働き方が今後多様化していく中で、どの会社に勤めるかというのは1つの手段であり、1番重要になってくるのはどのスキルを身につけ仕事をしていくかです。
自分にとって武器になるスキルを身につける
どの会社で働こうが自分にとって武器になるスキルを身につければ、あらゆる状況に対応できるのが今の社会です。 よくどの会社が潰れないか?ブラックか?ホワイトか?などという基準で、会社選びを考える方が多いですが、そもそも自分が会社にちゃんと価値を提供できなければ、必要とされなかったり待遇が悪くなったりしてしまいます。(価値を感じてもらえない)
逆に言ってしまえば、ちゃんと武器になるスキルを身につければ、自分で仕事をつくれたり、会社がポジションを用意するのではなく、新たなポジションを生み出すことができたりします。 仕事の選択肢が増えて可能性が大きく広がっていきます。
会社依存ではない働き方を目指そう!
安定を求めてお堅い職業とか大手の老舗の会社とか考える方も多いですが、実際入ってみると仕事のストレスが多かったり、実は安泰じゃない、周りの人と全く価値観が自分には合わないなどの問題が出てきます。
会社に安定を求めるという発想をしている時点で、少し会社に依存といいますか人生を委ね過ぎている気がします。それですと、人生の主導権は会社の判断がカギを握ることになり、自分で人生の可能性をどんどんどんどんすり減らしていくことになります。
会社を自分の思い通りに動かすのは非常に難しいです。無理なものだと思った方がいいでしょう。ですから現実を変えるためには、会社を変えるのではなく自分を変えるのが手っ取り早く済むということなのです。
今回は、会社と結婚しないで職能と結婚せよという話でしたが、にわかには受け入れがたい新しい考え方に聞こえます。ただ、こういう今の時代とは少しずれているような考え方が、数年後にはスタンダードになり先乗りしていた人は先行者利益を得ることが往々にあるのです。当たり前の考え方になってからでは少し乗り遅れてしまいますから、違和感が少しあっても拒絶せずに否定せずに、信じてみてとりあえずやってみることがオススメです。
というわけで今回はスキルをつけることが大事だという話でした。ありがとうございました。
(酒井翔平/転職支援エージェント)
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