人がキレイな泉や池にコインを投げ入れたくなるのはなぜ? 縄文時代から硬貨投げの痕跡はあった
なぜ、人はキレイな水場にコイン(お金)を投げ入れたくなってしまうのか、その心理について1月23日放送のワイドショー番組『5時に夢中!』(TOKYO MX)で取り上げられた。
前の週に、イタリアのトレビの泉に年間1億9千万円もの硬貨が投げ込まれるため、それを回収して財源にするといったニュースを取り上げ、この日の放送では「人はなぜ水にお金を投げるのか?」を調査。泉や池など、キレイな水場で世界的にみられる硬化投げの行為。日本人も例外ではなく、投げ入れたがる人が多いそうだ。
古来の風習に詳しい駒沢女子大学教授の千葉公慈先生によると、汚れたものや悩み、迷いなど、“人間の負の部分を洗い流してくれる”という特徴を水は持っており、縄文時代から硬貨投げの痕跡があるという。
そして、縄文時代以前から本能的に感じていた“水が「けがれ」を落としてくれる感覚”が時代を経るに連れ徐々に変化していった。
一般庶民も硬貨を使用するようになった室町時代。世の中のためとはいえ、いつも刀を携え、時には人を斬り殺すこともあった武士たちは、人を殺して得たお金のけがれをとるため、水にさらしていた。武士たちは、その罪・けがれを洗い流すことを願ってお金を水にさらし、清め・禊ぐという事が必要だったと、千葉先生は語る。
そんな行動が徐々に庶民にも広がり、お金を水に投げ入れる風習が出来上がっていったというのが、千葉先生の見解だ。「自分たちの身体をお金に例え、けがれたお金が水にさらされ、清らかに清々しくキレイにする。人々はそんな気持ちを込めてお金を水に投げ入れているのかもしれない」と、自分の身も清めたい感覚からくる行動だと述べた。
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