時間ではなく、成果で仕事の評価を─結婚・出産しても「目指すキャリア」を実現する方法

時間ではなく、成果で仕事の評価を─結婚・出産しても「目指すキャリア」を実現する方法

産休、育休、時短制度の整備などで、出産後の女性の復職率が高まっていますが、一方で育児と仕事の両立に悩む女性も増えています。残業している同僚がいるのに先に帰るの心苦しい、責任ある仕事をしたいのにアシスタント的な役割に配置換えされた、キャリアを追いたいけれど時間に制約があるからあきらめざるを得ない…などなど。

フリーランスの広報PRとして活躍する志賀さんと、女性の働き方・キャリアの専門家として幅広く活動する毛利さんは、小さな子どもを育てながら自らキャリアを切り開いてきたワーキングマザー(ワーママ)。お二人とも独立前は一般企業に勤め、女性活躍推進に関する企業の姿勢に対して課題感を覚えていたのだとか。現在のワーママが抱える問題点、そしてワーママ側が持っておくべき視点や心構えについて、お二人に語っていただきました。

フリーランスPR 志賀祥子さん <写真左>

大手金融機関を経て、大手上場企業に転職し、社長秘書と広報を兼任。その後、数社のベンチャー企業の広報責任者としてゼロからの広報部門の立ち上げや再構築に従事する。2015年より独立し、フリーランスの広報コンサルタントとして広報PR活動の全般的な相談役から、広報担当者の育成など企業のニーズに合わせた広報活動のサポートしている。女性のキャリア・働き方に関するコミュニティ運営や講師も行う。2017年に出産し、現在1歳になる1児の母。

Flexible Career代表 、CARRY ME 執行役員CMO 毛利優子さん <写真右>

女性のキャリア・働き方の専門家。大学在学時に長男を出産し、就職活動と子育てを同時進行する。大手監査法人に入社し、人事企画などを経験。その後ITベンチャーに転職し、働くママを応援する向けのWebサイト「働くママプラス」をゼロから立ち上げ、月間10万PV・収益化に成功し、MIP,MVP受賞。現在は独立し、働き方・キャリアをテーマに企業での講演、執筆等を行うほか、週1-4回出社など柔軟な働き方で企業と個人を「CARRY ME」の執行役員CMOとして活動。現在、小6長男、小4長女、小3次女、10カ月三女の4児の母。

リモートワークをフル活用して、仕事と育児を両立

──お二人は現在、独立して個人で活動されていらっしゃるのですね。

毛利:はい。私は3年前に起業し、女性のキャリアや新しい働き方に関する講演や執筆、企業でWebマーケティングを担当しています。また、業務委託で企業のCMO(最高マーケティング責任者)を務めているほか、前職で立ち上げたウェブサイトの運営も引き続き行っています。

志賀:毛利さんは多方面で活躍されていますよね。しかも4人の子どものママでもあります。きっと毎日目の回るような忙しさだとお察ししますが、どのように家庭と仕事を両立されているのですか?

毛利:打ち合わせなどに出向くこともありますが、10カ月の末っ子が保育園に落ちてしまったので、基本的にはリモートワークが多いです。一時保育に預けられたときは近くのカフェで仕事をしたり、家事のすき間や子どもが寝た後、早朝などにPCに向かったりしています。早く子どもに寝てもらいたくて寝かしつけているのに、自分もつられて寝落ちして、夜中にあわてて起きることもあります(笑)。

志賀:わかります!寝かしつけって自分も眠くなりますよね(笑)。私は、業務委託で企業の広報PRの全般的なアドバイスやサポート、また広報担当者の育成を主軸に行っていますが、毛利さんと同じく基本的にはリモートで対応しています。

ただ、取材対応などでクライアント先に出向く必要もあるので、保育園併設のシェアオフィスを利用しています。子どもとの時間を優先にしながら、効率的に生産性のある仕事ができる環境があるのはとてもありがたいです。

毛利:保育園併設って、便利でいいですね!ここ数年でリモートワークしやすい環境がかなり整いましたよね。シェアオフィスやサテライトオフィスなど、リモートワーク用の場所が増えましたし、リモートワークに関する企業の理解も進んできたと感じます。

時短勤務のままで、キャリアを切り拓けるのか?

──ただ、お二人とも正社員として企業に勤めていた頃は、さまざまな課題を感じておられたのでは?

毛利:私はキャリア構築に関して課題を感じていました。就職した監査法人は、就活時にはすでに子どもがいた私も採用されたぐらい、ワーママに理解のある職場でした。でも、事務職はアシスタント的な役割も多く、専門的なスキルが身に付くイメージが持てずにいたんです。

今はいいけれど、子どもが大きくなって手がかからなくなったとき、私は何ができるんだろう?と考えたとき、とても焦ってしまって…。何らかの専門性や裁量を持った仕事ができる環境に身を置きたいと思い、未経験でWebメディアの制作・運営をするITのベンチャー企業に転職しました。

志賀:まだお子さんが小さい頃だと、転職活動するのも大変だったのでは?

毛利:かなり大変でした(苦笑)。その時点で3歳、1歳、0歳の3人の子どもがいたので、転職エージェントに行く時間なんてもちろんなく、子どもを寝かしつけた後、夜中に転職サイトを見たり、転職エージェントや企業の面接に行く時間は家族に何とかスケジュールを調整してもらいながら進めました。転職先の条件は「保育園のお迎えに間に合うこと」と、「専門性が身につくこと」のみ!

でも、現実はすごく厳しかったです。書類は通過するのですが、面接で「小さな子どもがいて残業ができない」と伝えると、面接官がとたんに興味を失うのがわかるんです(苦笑)。

そんな中、未経験のワーママにもかかわらずWebメディアの企画・運営するベンチャー企業が拾ってくれて、時短正社員で採用してくださいました。入社当日に「明日までにサイトの企画書考えてきて」と社長さんに言われたときは、「ベンチャーってすごい!」とワクワクしました。

その時の企画書が通って、働くママを応援するWebサイト「働くママプラス」を立ち上げることもできました。

志賀:その後、起業の道を選んだのはなぜですか?

毛利:ちょうど上の子が小学校に進学して「小1の壁」にぶつかり、このままでは仕事の継続が難しいと感じたんです。当時、通勤時間が片道1時間半もかかっていたので、その時間を利用して年間100冊以上本を読んでいました。起業に関する本にもたくさん触れて「ああ、起業という選択肢もありなのかな」と考えはじめたのがきっかけです

志賀:「小1の壁」を不安に思うワーママは多いですが、実際どんなことが起きるのでしょうか?

毛利:保育園は働く親に適応しているので19時ごろまで預かってくれますが、小学校ではそうではありません。放課後に預かってくれる「学童」はもっと早く閉まってしまうんです。

さらに今は、保育園だけでなく、学童の待機児童問題もあって、そもそも学童に入れないケースも。1年生だとお昼頃帰って来ること日もあるので、そうなると日中から夜まで子供を留守番させることになってしまいます。

それに、先生と毎日顔を合わせることはなくなるので、子どもの持ち物の確認や準備、学校からの大量の配布物の確認、PTAなど親の参加が必要な集まりが増えたりと…親がフォローしなければならないことがグンと増えるんです。子どもが小学校に進学すると時短勤務ができなくなるという企業も多いようですし、本当にこの「小1の壁」は大きな問題です。

組織の環境整備が進んでいないと、育児と仕事の両立は難しい

──志賀さんは、独立してから出産されたんですよね?

志賀:はい、独立して2年後に出産しました。私は大手もベンチャーも経験して、たくさんのワーママを見てきましたが、たとえワーママが多い大手企業であっても、上司によって待遇が異なったり、所属するチームによってはワーママの受入体制がなく苦しんでいるママさんも見てきました。

一方、中小企業でも産休・育休の実績がある企業が増えていますが、「制度はあるけれど環境整備や運用が追いついていない」ところも実は少なくありません。

会社のことはある程度調べることができても、入社してみないと周囲の働き方や制度の運用状況など実態は本当のところはわからない。もともと独立志向があったのもあり、本当に納得できる環境を探すより、早々に起業の道を歩もうと考えたのです。

毛利:志賀さんは20代のうちから、将来のプランをしっかりイメージしていたのですね!すごい!

志賀:漠然とではありますが、30歳を一つの節目ととらえていて、「20代はしっかりキャリアを積むために働いて、30歳ぐらいに出産」と考えていました。結婚したのは独立する前だったのですが、当時直属の上司である社長からいただいた結婚祝いの手紙の中に「子作りは2、3年後でお願いします」と書かれていて、出産のタイミングも会社に決められることなのか…と(苦笑)。

もともと女性が仕事か家庭かという二択に迫られるのに違和感を感じていたので、仕事は好きでずっと続けたかったので、「自分の軸になるスキルを強化すれば、ライフイベントに関わらずキャリアを継続できる」と考えて、そこからは独立を目指したスキル磨きに注力しました。

毛利:在職中にスキルを磨いておくという考えには、私もすごく賛成です。会社にはいろいろなリソースがありますから、それらを活用できるのは大きなメリットだと思います。それにしても、社長のその言葉は問題発言ですよね…。

「時間」ではなく、「成果」で評価されるべき

──ワーママが働きやすい環境整備が進んでいるとはいえ、まだまだ企業側に課題がありそうですね。

志賀:最近よくワーママから聞く悩みは、「業務量は産前と変わらないのに、時短勤務になると時給扱いになり、給与がガクッと減ってしまう」というもの。就業時間が8時間から6時間になることで、給与額も4分の3ぐらいに減らされてしまうんです。

でも、多くのワーママは、周囲に迷惑をかけないように業務効率化に取り組み、短い時間でも従来通りの成果物を出せるよう努力しています。にもかかわらず、勤務時間だけを見て一律に給与を下げるのは理不尽だと感じます。

毛利:リモートワークであればもっと効率よく生産的に働けるのに、制度がないという声も多いですね。リモートワークはここ数年でかなり浸透しましたが、なかなか導入に踏み切れない企業もまだまだたくさんあります。

情報漏えいリスクなどの観点ももちろんありますが、マネジメントする側が、「出社=仕事時間」という考えに縛られてしまったり、リモートでの仕事時間をどうやって管理したり、評価すればよいかわからないからと敬遠してしまっていることも多く感じます。

志賀:実際に私はリモートでマネジメント業務もしているので、実体験として可能だと思っています。またリモートワークOKの会社であっても、「子どもが熱を出して会社を休んでも、自分は元気なので合間に仕事はできる。

でもリモートワークは申請制なので、実際には申請を出しづらくてできない」という声も聞きました。「ただでさえ職場に迷惑をかけているから、仕事はするけど有給扱いでいい。看病と仕事で疲弊しているときに交渉する気力もない」と。

毛利:時間ではなく、成果で評価するという考えが徹底されれば、こういう問題はなくなるはずです。それに、これからは育児だけでなく「介護」も深刻化します。ワーママだけでなく男性も、結婚していない人も、時短勤務やリモートワークが必要になるケースが増えていきます。労働人口が減少している今、フルタイムで働ける人ばかりを重用していると、会社の運営が成り立ちません。

志賀:私がお手伝いしているベンチャー企業では、ITツールの活用がかなり進んでいます。私のような外部から関わるメンバーだけでなく、社員同士でもオンラインのミーティングを行うが増えてきています。そういった企業では、通勤のために朝の満員電車に乗るのではなく、その時間に自宅から会議に参加することで、効率よく時間を使えているようです。

オンラインのミーティングは、ハングアウトやSkypeなどビデオ通話ができるアプリを使い、メッセージではSlack、チャットワークなどのビジネスチャットツールを活用しています。

オンラインだからこそ、丁寧なコミュニケーションを取っていくことを心がけていれば、スタッフ間のコミュニケーションもスムーズですし、スピード感や成果も保てるので成り立っていますね。

やはりそういった企業には、優秀なワーママがたくさん活躍されています。リモートワーク導入が進んでいない企業も、まずはこういうITツールを導入してみるところから始めれば、リアルではなくオンラインで顔を合わせるコミュニケーションにも慣れてくるかもしれません。

毛利:そのようにリモート制度は難しいと思い込んでしまっている企業は、志賀さんのような意識の高いフリーランスの方と関わることが、リモートワークに開眼するいいきっかけになりそうですね。

志賀:実際、リモートワークを導入していない企業からお声がけいただく機会も少なくないんですよ。そういう企業でも実際にオンラインでテレビ会議をしながら進めていくことで「リモートワークでもこんなに効率よく成果が出るんだね!」と驚かれています。これが社内でのリモートワーク推進につながればうれしいですね。

受け身ではNG。ワーママこそ能動的に動き、成果を追うことが重要

──お話を伺っていると、「働く側の心構え・姿勢」も重要だと感じます。働く女性が、結婚・出産してもイキイキ活躍するためには、何が必要だと思いますか?

毛利:「自立」が大切だと思います。「制度がないから、環境が悪いから仕方がない」とあきらめるのではなく、現状の中でどう努力・工夫すれば評価してもらえるのか考え、自ら行動することで道が開けると思います。「今よりもっと高い成果を上げるために、こういう働き方をさせてください」と声を上げたり、そして自ら発信することも大事ですよね。

一人では勇気が出ないならば、同じような立場の人を探して一緒に訴えるのも一つの方法。フットワークのいいベンチャーであれば「じゃあ新しい制度として取り入れよう!」と、すぐ整備してくれたりします。

志賀:そうなんですよね、権利を主張するだけではなく、その状況下で自分は何ができるかという視点と、周囲にしっかり自分の意思を伝えることが大切だと思います。企業側もどう対応していいのか、わからない部分も大いにあると思うんです。そのために「時短勤務の人にこんな責任ある仕事を任せるのは負担だろう」と、本人の意思に関係なく、負担が少ない部署や本人のキャリア志向とは違った役割に配置換えしたりということが起きてしまいます。「良かれと思って」の配慮なのはわかるのですが…。

毛利:「責任ある役割に就きたいけれど、時短勤務の中で責任を果たせるだろうか…」と躊躇することももちろんあると思います。でも、限られた時間の中で成果を出すために試行錯誤する中で、スキルは磨かれるもの。今の自分のスキルでどんな課題が解決できるのか、目の前の課題に対応するには、どんなスキルが足りないのか。常に自分自身に問い続ける姿勢が求められると思います。

志賀:これから結婚、出産を考えている段階であれば、「自分のために100%時間を使える」今のうちに、さまざまな実績を作っておくことをお勧めしたいです。一つではなく複数の分野で実績を上げる努力をすれば、それが自分のスキルとなり、産後のキャリアの選択肢につながります。

毛利:同感です!私の場合は大学時代に長男を出産して「ずっと子どもがいる職業人生」だったので、子育てをしながら専門性を身につけなければならず、かなり苦労してしまったので(苦笑)。独身のうちに実績を作れると、産後のキャリアの選択肢がぐんと増えると思います。

棚卸しして「現在地」を知れば、自分の強みと磨くべきスキルが見えてくる

──結婚・出産後も活かせるキャリアを磨くには、どうすればいいのでしょうか?

志賀:まずは「自分の現在地」を知ることが重要。近い将来、結婚や出産などのライフイベントを考えている人は、今までのキャリアを棚卸してみることをお勧めしたいですね。携わっていた仕事を紙やエクセルなどに書き出していくと、自分ができること、足りないことが見えてきます。

毛利:その際、実績や成果まで書き出すといいですよね。「〇〇を頑張った」という主観的なワードではなく、「〇〇%UPの成果を上げた」「クライアントにこう評価された」「周囲にこんな感謝の言葉を言われた」など客観的な視点で成果を棚卸しして言語化していくと、自分の強みや持ち味がわかりますし、成果を上司にアピールする際や転職活動でも有効。「ワンステップ上の仕事」の獲得につながります。

志賀:面倒くさそうと思われるかもしれませんが、書き出していく作業は意外に楽しいですよ。私の場合、書き出してみたら「~の戦略企画立案」という言葉がズラリと並んで、「ああ、私の軸は企画なんだ」と改めて気づけました。

毛利:私の場合は、今までのキャリアの棚卸しとともに「未来のなりたい姿」も書き出しました。白い紙にバーッと年表を書いて、夫と子どもの年齢も書いて、「下の子が〇才になったら時間に余裕ができるから、こういうこともやれるようになりたい」などと書き出していくことで、キャリアプランを整理していきました。言語化することで、イメージができるので、そのとき書いたプランより3-4年早く実現することも多かったです。

志賀:たしかに、子どもの成長によって、ママが動ける時間も変わりますよね。そういえば先日、子どもが中高生の働くママさんに聞いたのですが、学校によっては給食がなくなるからお弁当を作らなければならないし、夜は塾に行くから夕食も朝のうちに作っておく必要があるから大変!なのだとか。

中学生になればある程度楽になるかと思っていたのに、決してそうじゃないんですよね(笑)。ワーママであれば、毛利さんのように子どもの成長とキャリアを一緒に考えると、よりリアルに将来が見えてきそうですね。

毛利:中高生になっても子育ては大変なんですね…!あと正社員時代に残業できず肩身の狭い思いを感じていたときによく感じていたのが、小さな子どもがいるワーママだけに時短勤務を適用するから、不公平感が強まり、理解が得られにくいんですよね。

子どもが中学生、高校生のママだって忙しいし、ママ以外でも、家族を介護している人や持病を抱えている人、スキルアップのための勉強に励んでいる人、趣味を大事にしている人だって、時短勤務が利用できれば早く帰りたいはず。

あらゆる事情を抱える人が、それぞれのパフォーマンスを最大化するための施策を企業が考えてくれれば、皆が互いに支え合えるいい環境ができると思うのです。そういう環境が整っている企業は「働きたい!」と希望する人がたくさん集まるでしょうし、採用戦略上もプラスに働くと思うのですが。

志賀:そうですね。3年前に「女性活躍推進法」が成立し「働く場面で活躍したいという希望を持つすべての女性が、その個性と能力を十分に発揮できる社会を実現するため」という大きなテーマのもと、環境整備が進んできているとはいえ、日本企業全体を見渡すとまだまだこれからという印象がありますね。環境整備が間に合わないがゆえに、優秀なワーママ人材を逃している企業も少なくないのではないでしょうか。

毛利:「女性活躍推進」と言うけれど、現場にいると実感が湧かない…というのが正直なところですよね。我々が置かれている環境も、抱えている事情もさまざまなのに、「女性」という言葉でまるっと一括りにされていることにも違和感を覚えます。

志賀:女性の働き方を取り上げるとき、仕事もしくはプライベートを重視するかといった二分にされがちですが、その中間が一番のボリュームゾーンであり、そのゾーンの女性が一番働きにくい世の中になっていると感じます。毛利さんの仰る通り女性に限らず、さまざまな働く選択肢があっていいと思いますし、一方で企業が環境を整えてくれるのを待っていては、思うようなキャリアを描けない恐れもあります。

まずは自らスキルを磨いて成果を上げ、キャリアの選択肢を増やす、やりたい仕事があればどんどん手を上げるなどして、自らキャリアを切り開く努力も必要不可欠なのだと思います。

毛利:そうですね。昨今どの企業も、「女性をもっと活用したい」と考えているはず。意思表示が苦手な女性は多いですが、「自立」を意識して、勇気を出して一歩ずつ行動することで、きっと新しい道が開けると思います。

取材・文:伊藤理子 撮影:刑部友康

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