UKIYO-E PROJECT 第3弾作品!デヴィッド・ボウイを題材にした現代浮世絵が大英博物館に所蔵
UKIYO-E PROJECT(代表・三井悠加)が2018年6月に発表した、 デヴィッド・ボウイを題材にした浮世絵作品、 出火吐暴威変化競(デヴィッドボウイへんげきょう)「竹沢藤次(たけざわとうじ)」と「鬼童丸(きどうまる)」の2作品が、 イギリス・ロンドンにある大英博物館に所蔵された。
本作品は、 UKIYO-EPROJECTのシリーズ第3弾で、 2018年6月23日から限定数発売されている作品だ。
世界的に著名なロンドン出身の写真家テリー・オニールによる「ダイアモンド・ドッグズ」プロモーション撮影時の写真(1974年)と、 イギリス人の写真家ブライアン・ダフィが撮影したデヴィッド・ボウイのアルバム「アラジン・セイン」(1973年)のジャケット写真撮影時に撮った一枚をモチーフに、 絵師、 彫師、 摺師により半年かけて制作された。
大英博物館は、 世界最大級の国立博物館として知られ、 古今東西の美術品や書籍など約800万点もの収蔵品を誇る博物館。 日本セクションでは江戸時代を中心とした浮世絵作品を数多く所蔵しており、 2013年には春画展を、 2017年には「Beyondthe Great Wave」の英名で浮世絵師・葛飾北斎の特別展を実施しており、 いずれも大盛況をおさめている。
UKIYO-E PROJECTはこの他にも、 2019年秋にオーストリア・ウィーンにあるMAK応用美術館にて、 同美術館が所蔵する江戸時代の浮世絵コレクションと、 UKIYO-E PROJECTがこれまで手がけてきたKISSやアイアン・メイデンとのコラボレーションを含む作品や版木など、 今昔の浮世絵をあわせて展示するエキシビションを予定している。
画像no.1<出火吐暴威変化競「竹沢藤次」>
テリー・オニール「ダイアモンド・ドッグズ」より
二代目竹沢藤次は江戸時代、 様々な演出やからくりで大人気の曲芸師だった。 エンターテイナーとして、 ある意味イリュージョニストであったボウイとは親和性が高いといえるだろう。 本図は「ダイアモンド・ドッグズ」に映る躍動的な犬を狐に見立て、 九尾(きゅうび)の狐の伝説を題材とした演目で、 曲独楽(きょくごま)の芸を披露する藤次を演じるボウイを描いている。
絵師:石川真澄 / 彫師:関岡裕介(三代目関岡扇令)/ 摺師:伊藤達也
価格108,000円(税込)/ サイズ480mm×340mm
画像no.2<出火吐暴威変化競「鬼童丸」>
ブライアン・ダフィ「アラジン・セイン」より
浮世絵の題材でしばしば用いられる鬼童丸は、 鎌倉時代の説話集「古今著聞集」(ここんちょもんじゅう)や曲亭馬琴(きょくてい ばきん)の「四天王剿盗異録」(してんのうしょうとういろく)などに登場する妖術使い。 本図は、 大蛇を操る荒々しい鬼童丸と、 繊細で神秘的な魅力を放つボウイのイメージを掛け合わせて表現している。
絵師:石川真澄 / 彫師:佐藤奈美 / 摺師:中山誠人
価108,000円(税込)/ サイズ 480mm×340mm
■UKIYO-EPROJECT(浮世絵プロジェクト)とは
主に浮世絵職人の技術伝承を目的に2014年立ち上げたプロジェクト。 浮世絵の「浮世」は「今」「現代」という意味があり、 各時代に人気のあった美人や、 歌舞伎役者、 人気スポットなどの風景を描いていた。 浮世絵プロジェクトは、 その浮世絵のスタンスを現代に生かしたいという考えのもと、 現代のスターを伝統木版画で表現している。
第一弾はロック界のトップを走り続けてきたアメリカのアーティスト、 KISS。 そして第二弾はイギリス伝説のへヴィ・メタルバンド、 アイアン・メイデン、 第三弾でデヴィット・ボウイとのコラボレーションを果たした。
アドバイザーとして浮世絵研究家・浮世絵鑑定家として世界で活動する新藤茂氏が参画している。
UKIYO-E PROJECT公式サイト: http://www.ukiyoeproject.com
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