【米ビルボード・アルバム・チャート】エミネム『カミカゼ』首位デビュー、トロイ・シヴァン4位初登場

【米ビルボード・アルバム・チャート】エミネム『カミカゼ』首位デビュー、トロイ・シヴァン4位初登場

 エミネムの新作『カミカゼ』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 スタジオ・アルバムとしては3rdアルバム『ザ・マーシャル・マザーズLP』(2000年)から8作連続、サウンドトラック『8マイル』(2002年)を含めると、通算9作目の首位獲得を果たしたエミネム。これで、ビートルズ(19作)、ジェイ・Z(14作)、ブルース・スプリングスティーンとバーブラ・ストライサンド(11作)、エルヴィス・プレスリー(10作)に続く、歴代5位タイ(ガース・ブルックス、ローリング・ストーンズの9作)に浮上した。

 初動ユニットは434,000で、そのうちアルバムの売上枚数が252,000枚、ストリーミングによるみなし売上は、週間2億225万視聴を記録し、182,000枚(SEA、TEA含む)を獲得。2017年12月にリリースした前作『リバイバル』は、初動267,000ユニットで、そのうちアルバムの売上枚数が197,000枚、ストリーミングによる売上は70,000程度だった(2018年1月3日付チャート)。1年経たずして2倍近いユニット数を獲得したのは、リリース告知を一切しなかったサプライズ・リリースが話題となったからだろう。

 2018年の初動ユニット数としては、ドレイクの『スコーピオン』(732,000ユニット)、トラヴィス・スコットの『アストロワールド』(537,000ユニット)、ポスト・マローンの『ビアボングズ&ベントレーズ』(461,000ユニット)に次ぐ4番目に高い記録。上位をラッパーが独占したのは、やはりストリーミングが強いからだろう。

 また、2018年の初動セールス(売上枚数)としても、デイヴ・マシューズ・バンドの『カム・トゥモロー』(285,000枚)、トラヴィス・スコットの『アストロワールド』(270,000枚)に続く3位にランクインしている。 今週獲得した『カミカゼ』の売上はダウンロード数のみで、今後は9月7日にリリースされた CDのパッケージ・セールスが加わるため、売上もその分伸びることになる。

 先週(9月8日付)、BTS (防弾少年団)の『LOVE YOURSELF 結 ‘Answer’』が、5月にリリースした前作『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』に続き、たった3か月で2作連続の首位獲得を果たしたばかりだが、エミネムも前作『リバイバル』から8か月という短いスパンで首位獲得を果たし、2週連続の快挙となった。2018年では、この2作の他、ミーゴスの『カルチャー』(2017年2月18日付)~『カルチャII』(2018年2月10日付)、ロジックの『エブリバディ』(2017年5月27日付)~『Bobby Tarantino II』(2018年3月24日付)の計4作が、1年未満で2枚のアルバムを首位に送り込んでいる。

 2位はトラヴィス・スコットの『アストロワールド』(80,000ユニット)、3位には僅差でドレイクの『スコーピオン』(79,000ユニット)が続き、4位にはトロイ・シヴァンの新作『ブルーム』が初登場した。

 本作『ブルーム』は、2015年12月にリリースしたデビュー・アルバム『ブルー・ネイバーフッド』から約3年振り、2枚目のスタジオ・アルバムで、その前作が記録した7位を上回る、自己最高位を更新。2枚のEP盤『TRXYE』(2014年5位)、『ワイルド』(2015年5位)を含めても、本作が自己最高位となる。

 『ブルーム』の初動ユニットは72,000で、そのうちアルバムの売上が59,000枚、ストリーミングによる売上が13,000枚(SEA、TEA含む)と、ほとんどがセールスによるポイントだった。高セールスを記録した理由として、先行シングル「マイ・マイ・マイ!」(ダンス・チャート1位)のヒットと、コンサート・チケットとの連動(販売償還)が挙げられる。アメリカの他、イギリス(10位)、アイルランド(7位)、オーストラリア(3位)などでもTOP10入りしている。

 アリアナ・グランデの『スウィートナー』は、先週の4位から5位ダウン(56,000ユニット)、6位には5月のデビューからTOP10にランクインし続けているポスト・マローンの『ビアボングズ&ベントレーズ』(51,000ユニット)が続き、何かと世間を騒がせているニッキー・ミナージュの『クイーン』は5位から7位に下降した(47,000ユニット)。また、先週1位に初登場したBTS (防弾少年団)の『LOVE YOURSELF 結 ‘Answer’』は、76%もダウンして8位まで急落している(44,000ユニット)。ストリーミングの弱いアーティストは、デビューした翌週に大きくランクダウンする傾向にある。

 9位には、5人組ボーイズ・グループ=ホワイ・ドント・ウィーのデビュー・アルバム『8 レターズ』が初登場。初動ユニットはBTSと僅差の44,000ユニットで、そのうちアルバム・セールスが37,000枚だった。これまで、5枚のEP盤をリリースしてきた彼らだが、これまでの最高位は昨年リリースした『インビテーション』(2017年10月14日付)の113位で、TOP10入りは本作が初となる。本作からは、米ビルボード・ポップ・チャートで最高33位をマークした「サムシング・ディファレント」や、エド・シーラン作の「トラスト・ファンド・ベイビー」がヒットしている。

Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、9月14日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『カミカゼ』エミネム
2位『アストロワールド』トラヴィス・スコット
3位『スコーピオン』ドレイク
4位『ブルーム』トロイ・シヴァン
5位『スウィートナー』アリアナ・グランデ
6位『ビアボングス&ベントレーズ』ポスト・マローン
7位『クイーン』ニッキー・ミナージュ
8位『LOVE YOURSELF 結 ‘Answer’』BTS (防弾少年団)
9位『8 レターズ』ホワイ・ドント・ウィー
10位『グッドバイ&グッド・リダンス』ジュース・ワールド

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