重要な仕事を「後回し」にすることで、残業が増えている
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『「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣』(明日香出版社)の著者である石川和男さん。石川さんは、建設会社総務部長・大学講師・専門学校講師・セミナー講師・税理士と、5つの仕事を掛け持ちするスーパービジネスパーソンです。そんな石川さんに「残業しないチームと残業だらけチームの特徴」についてお聞きしました。
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プロフィール
石川和男(いしかわ・かずお)
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最新刊の『「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣』(明日香出版社)ほか、『仕事が「速いリーダー」と「遅いリーダー」の習慣』(明日香出版社)など、勉強法、時間術などのビジネス書を6冊出版している。
重要な仕事の「後回し」が残業につながる理由
難しい仕事や初めて取り組む仕事、クリエイティブな能力を求められる仕事などは、ついつい後回しにしてしまいがちです。気乗りせず、普段から行っているルーティンワークや簡単な仕事を優先してしまう…という方も多いのではないでしょうか?
しかし、つい後回しにしてしまう仕事も、当然のことながら必ずやらなければならない日が来ます。分かっているのに後回し。残業だらけのチームには、1つの特徴としてこのような傾向があります。
ではなぜ後回しにすることで、残業が増えるのか?例えば、次のようなことが考えられます。
急いでやるので、ミスややり直しが多発する
納期ぎりぎりに取り掛かることで無理なスピードで対応することになるため、ミスが発生しやすくなります。やり直しに時間がかかり同じ仕事なのに時間が余計にかかります。
私も以前は締め切り間際にならないと動かないタイプでした。何とか集中して終わらせるものの、何度もやり直しになり、無駄な時間を使っていました。そんな状態が続いてしまったため、意識して前倒しで行うように変えたのです。仕事はすぐに取りかかれば、内容が記憶に残っているため早くに片付きます。しかし、後回しにすればするほど記憶が薄れ、完成が遅くなります。どのような仕事でも発生した時点で、すぐに取りかかることが重要です。
新たな工程に時間をとられてしまう
締め切り間際で仕事を進めると、新たに必要な工程があることに途中で気づくことがあります。その工程を行うために予期せぬ残業が発生する場合もあります。
例えば3日後に迫った提出書類の添付資料に身分証明書があり、取り寄せるのに5日かかる。社長の自署押印がいるのに長期出張に出かけている。そうならないためにも、前倒しで、最初に少しだけでも手をつける。そうすることで、どのくらいの時間がかかるか、別部署や外部に依頼をするのに、いつまでに終わらせるかといった全体のスケジュールを掴むことができます。イレギュラーな仕事のリスクを加味しておくこともできるはずです。
別の仕事が舞い込んでしまう可能性がある
例えば月末締め切りの重要な仕事。最後の1週間で行おうと計画を立てていたとします。そんな時に限って、大口になる可能性のある顧客からコンペの参加を促されるなど、重要な仕事が重なります。同時期に企画書も作るとなると、その資料作りで残業するしかありません。
こうならないためにも、重要な仕事ほど前倒しで進め、予備日を設けて対応するようにする必要があります。万一余裕もなく、残業してやっと月末締め切りに間に合うようでは、他に重要な仕事が入ってきてもキャンセルせざるを得なくなります。
このように「後回し」は単にその仕事の進捗が滞るだけではなく、他の仕事や他の人にまで影響し、残業が常態化してしまうことにつながっていくのです。
「後回し」しないチームを作るには?
「後回し」が残業につながる理由について理解できたところで、実際に「後回し」を避けるための方法について考えていきましょう。個人レベルで言えば、仕事が発生するタイミングでまずは着手する、ということに尽きます。先にも書いたように、少しでも着手して、仕事の全体像を把握し、どの程度時間を要するのかについて見積もることが重要です。
一方、チームとして「後回し」を改善するためにはどのように対応すればいいのでしょうか?例えばあなたがチームを率いる立場で、「後回し」しがちな部下がいた場合。以下のような対応を心がけるといいかもしれません。
案件が発生したら、すぐに必要な工程を全部洗い出し、スケジュールを作成してもらう
新たな仕事が発生する場合、まず工程をできるだけ細かく書き出してもらいましょう。(チームを率いる立場にあるあなたから部下に新しい仕事をお願いする場合、できる限り細かな仕事の工程について教えることもあるかもしれません。しかし新しい仕事を自分で組み立てることも重要ですので、ここでは工程を部下本人に作成してもらうという前提で話を進めます)
ここで気を付けなければならないのは、追加で出てくる「抜け・漏れ」です。もちろん当初の予定で、すべて上手く書き出すのは難しいかもしれません。行っていくうちに、「ここはこうした方がいい」、「こう直した方がいい」などの変更が出てくることもあるでしょう。もし不測の事態に直面しても、あらかじめ細かく工程について考えていることで、柔軟な対応ができるようになるでしょう。
スケジュールの予備時間を確保するように徹底させる
予定はギチギチに詰め込みすぎないよう、考慮する必要があります。必ず発生する仕事、定期的な仕事を軸にして、1時間程度は不測の事態に対応できるように時間をあらかじめ確保するように、メンバーに伝えておくとよいでしょう。
残業しないチームは、前倒しで仕事を行うように努め、さらに予備の時間を設けて万一のアクシデントに対応します。そのため不意に重要な仕事が舞い込んできても充分に対応することができるのです。
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