美味しく収穫!キュウリの育て方・栽培方法|家庭菜園図鑑
野菜の育て方のコツを紹介するシリーズ。今回は、こまめに収穫して、長く楽める「キュウリ」の育て方をご紹介します。苗の植えつけ方から追肥、収穫方法など、家庭菜園ビギナーから上級者まで必見!
こまめな整枝で病害虫の被害を防ごう
実もの野菜のなかで、植えつけ後、最も早く収穫が始まるキュウリ。植えつけの約40日後から収穫でき、短期間で次々に実をつけます。
実は1日に3cmずつ育つため、こまめに収穫して株が疲れるのを防ぎましょう。長く収穫を楽しむための、大切なポイントです。
また、つるが旺盛に伸びるので、こまめに整枝して日当たりや風通しをよくすることも心がけて。茎や葉が混み合うと日当たりや風通しが悪くなり、病害虫が発生しやすくなります。
予防のため、あらかじめ適用のある薬剤を散布するのもおススメ。
※寒冷地……北海道、東北、新潟県、富山県、石川県、高冷地。
中間地……福井県、関東甲信、東海、近畿、中国、九州北部。
暖地……四国、九州南部、沖縄県。
【栽培データ】ウリ科
●畝のサイズ畝幅:70cm、株の間隔:45cm以上
●適正PH:6.0〜6.5
●土のPH調整(2〜3週間前)苦土石灰:100〜150g/m²
●元肥(1〜2週間前。溝施肥)牛ふん堆肥:0.5l/m²、有機配合肥料(N-P-K=3-9-10程度):180〜200g/m²
病害虫:うどんこ病、べと病、つる割病、アブラムシ、ウリハムシなど
【育て方Point1】苗の植えつけ・支柱立て
畝にポリマルチを張り、本葉2〜3枚のキュウリの苗を植えます。竹ひご2本を交差させてさして苗を固定し、防虫ネットをトンネルがけ。
本葉5〜6枚でネットを外し、240cmの支柱をピラミッド式で立てます。
【育て方Point2】整枝・誘引
キュウリの親づる(株の中心のつる)につく葉のうち、下から3〜5番目の葉のつけ根から出たわき芽はかき取ります。
それより上のわき芽は、伸ばして子づるにし、実を2つ収穫後、葉1枚を残して切りましょう(摘心)。
下から4〜6番目以降の子づるは伸ばし、キュウリの実を2つ収穫後、葉1枚を残して切り、実を充実させます。
誘引は、支柱の外側をグルグルとループさせ、麻ひもで茎を支柱に固定。
【育て方Point3】摘花・追肥
キュウリの親づるの下から3〜5番目までの葉のつけ根に雌花がついたら、ハサミで切ります(摘花)。
安定して収穫が始まったら、2週間に1回の追肥をスタート。化成肥料(N-P-K=8-8-8)40~50g/m²を畝の周囲にまくこと。
株が小さいうちに花がつくと、その後の生育が悪くなります。早めに摘みましょう。
【育て方Point4】収穫
キュウリの品種にもよりますが、初期は長さ10〜15cmで早めに収穫して、株が疲れるのを防ぎたいところ。
安定してキュウリの実がつくようになってきたら、長さ18〜20cmになった実から順に、ハサミで切って収穫を。
キュウリの実は大きくなるのが早いので、こまめに収穫しましょう。
キュウリの育て方はいかがでしたか?
ぜひこの夏育てる野菜として選んでみてください。
加藤正明
練馬区の農業体験農園「百匁の里」園主。NHK Eテレ「趣味の園芸やさいの時間」では栽培管理や講師を務める。著書に『加藤流絶品野菜づくり』(万来舎)がある。
「Pacoma」はホームセンター系のフリーペーパーに出自を持つ、「暮らしの冒険」がテーマのライフスタイル系Webマガジン。ノウハウ記事からタレントの取材記事まで「暮らしを楽しむためのアイデア」をテーマに日々発信しています。
ウェブサイト: http://pacoma.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。