働く女性のホンネ、3人に1人は 「結婚後に夫が専業主夫になってもいい」!?
NPO法人日本FP協会は、全国の20代~50代の働く女性を対象に、ホンネや暮らしとマネープランについて調査を実施した。調査結果を見ると、働く女性の3人に1人が「結婚後に夫が専業主夫になってもいい」と回答するなど、そのホンネが見え隠れする状況が浮かび上がった。詳しく見ていこう。【今週の住活トピック】
「働く女性のくらしとお金に関する調査2018」を公表/日本FP協会
20代の働く女性は、意外にも「家庭に注力したい」が過半数!?
まず、働く女性の意識について、「【P】外に出て働いていたい」と「【Q】家庭のことに注力していたい」のどちらが近いかを聞いたところ、「【P】に近い」が 60.0%、「【Q】に近い」が 40.0%となった。【画像1】働くことについての意識として、「【P】外に出て働いていたい」と「【Q】家庭のことに注力していたい」のどちらにあてはまるか (単一回答)(出典/日本FP協会「働く女性のくらしとお金に関する調査2018」)
「【Q】家庭のことに注力したい」は、年代が若くなるにしたがって増加し、20代では半数を上回る52.3%に達するなど、興味深い結果となった。一方、子どもの有無でみると、子どものいる女性のほうが「【P】外に出て働いていたい」が 66.8%と高くなり、子どもの教育費などを自分の収入で補おうとする背景もうかがえる。
また、仕事と子育ての両立について、「現在の仕事を続けていると、子育てとの両立は無理だと思うか」どうか聞いたところ、「そう思う」が54.7%(「非常にそう思う」18.3%+「ややそう思う」36.4%)と過半数となり、両立の難しさを感じている女性が多いことが分かった。
ほかにも、「(将来)夫が転勤になったら、今の職場を退職すると思う」(67.4%)、「(将来)出産するときは、今の職場を退職すると思う」(49.0%)など、働く女性が仕事を続けるうえでハードルになることが多いことも分かった。
働く女性の3人に1人が、夫の「専業主夫化」に肯定的
では、働く女性は、家庭における夫の存在についてどう思っているのだろうか?
「結婚後に(夫が望むなら)夫が専業主夫になってもいいと思うか」どうかを聞いたところ、なんと「そう思う」が32.2%、つまり3人に1人は夫が家事に専念する専業主夫化を肯定する結果となった。
さらに、専業主夫肯定派に、その理由を聞いたところ、「いろいろな家庭があってもいいと思うから」(54.7%)、「家事・育児も立派な仕事だと思うから」(28.0%)、「夫は仕事・妻は家庭という時代ではないと思うから」(27.7%)が上位に挙がった。働く女性は、家庭内の役割分担についても柔軟に考えているようだ。
さすがに「専業主夫」とまではいかなくても、夫にもっと家庭で頑張ってほしいと思う働く女性も多いだろう。
既婚の働く女性に「夫にもっと家庭で頑張って欲しいと思うこと」を聞いたところ、上位は「食事の片づけ(流しに運ぶ・洗う・しまう)」(35.8%)、「整理整頓(小物の片づけ・服や物をちらかさないなど)」(31.5%)、「お風呂の準備(お風呂掃除・お湯張り)」(30.9%)、「ゴミ出し(収集・分別・ゴミ捨て)」(30.1%)の順となった。【画像2】夫にもっと家庭で頑張って欲しいと思うこと(既婚者対象、複数回答)(出典/日本FP協会「働く女性のくらしとお金に関する調査2018」)
家事の王道である料理や掃除、洗濯も頑張ってほしいけど、せめて後片づけや準備などはもっと頑張ってほしいと思う女性が多いということだろう。
夫もだけど、住まいや設備にも頑張ってもらおう
働く女性は、仕事に家事にと大忙しだ。
家事負担を軽減するには、
・住まいや設備で負担を軽減する
・家族が家事参加しやすいように工夫する
などが必要だ。
例えばわが家は、キッチン脇に洗濯機があり、廊下をはさんで洗面・浴室があって、一直線の動線で行き来できる。台所仕事をしながら洗濯の進捗状況を確認できるうえ、今のような花粉のシーズンには、身につける洗濯物を浴室に運んで干して浴室乾燥機で乾かしているが、その動線も短くて済む。動線の短さは繰り返す作業が多いほど効いてくる。浴室乾燥機のほかにも、キッチンには食器洗い機がビルトインされている。
このように、住まいの工夫で家事負担を軽減することも考えたい。今後「IoT(Internet of Things)」住宅が普及して、家電や住宅設備がインターネットにつながるようになったら、さらに家事効率を手助けできるようになるだろう。負担が少ないほど、家事参加もしやすくなるという効果もある。
また、キッチンが狭かったり、作業スペースが小さく高さも合わなかったりすると、家事参加したくてもしづらいということになる。分別できる機能的な収納がないと、整理整頓もしづらくなる。住まい選びの際に「家事参加のしやすさ」なども考慮しておくのがベストだろう。
「#うちのインティライミ」というハッシュタグをご存じだろうか?夫の家事参加に対する不満をぶちまけるSNS投稿に、このハッシュタグをつけるのだ。それは、テレビドラマ「コウノドリ」でナオト・インティライミさんが演じる夫が、本来夫婦で主体的に取り組むはずの子育てを「手伝う」と言ったり、仕事を優先してしまったりするシーンがあったからで、「うちの夫も」という投稿が盛んになったのだとか。
漠然と「家事や育児をやるよ」という話し合いだけでなく、具体的に事前にすり合わせるコミュニケーションも重要だろう。そういう意味では、住まい選びのときこそ、具体的にどの家事は誰がどのようにやるのかをきちんと話し合っておき、そのうえで住まいを選ぶことで、住まいにも夫にも満足度が上がるのではないかと思う。
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