重要な仕事を「任される人」と「任されない人」の“たった”4つの違いとは?

あなたの職場はいかがですか?重要で楽しそうな仕事ほど、毎回任される人とぜんぜん任されない人に分かれていませんか?どうせ働くのならつまらない仕事で時間をつぶすより、重要な仕事に取り組んで毎日を充実させたいと思う人は多いかと思います。でも現実的には重要な仕事になればなるほど、いつも同じ人が指名されるのが実情です。そこで今回は、広告代理店勤務時代に3,000人以上のVIPと交流し、彼らが選ばれ続けてきた理由を研究している「気配り」のプロフェッショナル・後田良輔さんに「重要な仕事を任せる人と任されない人の違い」について話を伺いました。

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任され上手はキャッチボール上手である

重要な仕事を任されるようになるには、自分を鳥の目で見ることが重要です。鳥の目、つまり俯瞰で自分を判断するということです。「仕事を任される」という言葉のとおり、仕事は「誰かがあなたに任せること」により生まれます。つまり自分だけが「仕事ができる」と思っているだけでは駄目で、任せる相手が「この人は仕事ができる人だ」と思っていなくては成立しないのです。重要な仕事が任される人はこの違いを知っており、任されない人は独りよがりな自己評価に甘んじ、いつも損しています。大切なのは相手目線で「何をすれば仕事ができると思われるか」ということを理解し、それに取り組む姿勢です。例えば上司が「売上額より利益額」を求めているとします。そんな状況にも関わらず、大きな売上になるからと低利益率の仕事ばかり受注している営業パーソンがいたら、どんなに忙しく働いていても残念な人と思われてしまいますよね。仕事とはできる・できないの前に、相手や会社が求める正しいゴールに向けて動かなければ評価されないのです。それは正にキャッチボールと同じです。どんなに速い球が投げられても、相手がきちんと受け取れなければそのボールは無意味。キャッチボールは成立しません。相手が取りやすい位置・速さ・角度などを計算し、相手目線で受け取りやすいボールを投げる人の方がキャッチボールの相手としては優秀なのです。では次から仕事を任せる人目線の「受け取りやすいボールの投げ方」をお話ししていきます。

ゴールを最初に確認する

仕事はキャッチボールと同じとお話ししたように、まずは相手が求めるグラブの位置(ゴール)を最初に確認しましょう。これが間違っていたらすべてが台無しです。営業なら売上額UPなのか利益額UPなのか?企画のアイデアなら新規提案なのか今までの改良案なのか?構造改革なら今すぐの短期の改革なのか3年後の改革なのか?など、きちんと仕事を振る相手が求めているものを確認してください。このひと手間を省き、独りよがりに行動すると損することになります。良かれと思ったのにとあとで嘆いてもそれは無意味。仕事は相手が求めるものにきちんと取り組まなければ正しく評価されません。

すぐに動く

最初にゴールを確認したからといって安心してはいけません。「善は急げ」ということわざがあるように、ゴールを正しく把握したらすぐにその仕事に取り組んでください。たとえ仕事を任せた人が「手が空いているときでいいよ」と言っても、「すぐに」動くのがポイントです。「お手すきの際に」というのはただの遠慮です。あなたに仕事を頼む上司やクライアントは、本当は自分の仕事を第一優先にして欲しいと内心思っています。それはランチの注文と同じです。同じAランチを注文したのに、同じときに来た客の方に先に出されたらムッとしますよね。あれと同じ感覚です。人は誰でも自分の注文にすぐに対応して欲しいものなのです。

逆算してスケジュールを伝える

すぐに行動することに加えて、相手に安心感を与えるのも重要な仕事を任せられる人の特徴です。その最適な方法は、最初に確認したゴールから逆算して、今何をすべきかを計算し、その逆算スケジュールを相手と共有することです。一生懸命仕事に取り組むことは大切ですが、その一生懸命さに中身が伴っていなければ残念な評価になってしまいます。そうならないためにも「ゴールから逆算した結果、今は〇〇に取り組みます。だから安心してください」と伝える必要があるのです。逆算するというひと手間だけで、相手の評価が180度変わることは多々ありますので、使わないのはもったいないと思います。

能動的に相談する

「ビジネスは報連相が大切」と昔から言われるように、仕事を任せた人に報連相をきちんとするのは基本です。ただしその仕方に工夫が必要です。相手から「どうなっている?」と聞かれてから報連相するのは最悪なパターン。相手が聞く時点ですでに「何をグズグズやっているんだ」と内心思われています。報連相は多少簡単と思うことでも自分から能動的に相談するくらいのスタンスが正解です。上司は何も聞かれないと不安に思いますが、相談されると嬉しくなる生き物です。勝手に遠慮せず、どんどん相談を仕掛けてください。ただし相手の時間に合わせて報告することだけは注意してください。嬉しい相談でもバタバタしているときに「時間をください」と言われると、こちらの状況を判断する能力がないのかと思われてしまいます。相手が出社してパソコンを立ち上げているアイドリング時間や、ランチでリラックスしたとき、はたまたトイレ休憩などに立ち上がったときなどに、「少しだけ相談したいのですが」と声掛けするのがうまいやり方です。

まとめ

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重要な仕事を任せられるのは単にスキルが高いからという理由ではありません。相手が取りやすい位置・速さ・角度などを計算し、相手目線で受け取りやすいボールを投げるキャッチボールの工夫がうまい人が選ばれているのです。そのキーワードは相手目線の安心感。これがある人こそが真の仕事ができる優秀な人なのです。ちょっとした安心感の仕掛けで「この人に仕事を任せたい」と思われてください。その小さな印象の違いが、あなたのキャリアを輝かせてくれます。ぜひキャッチボールの工夫を仕掛け、あなたの人生を変えてみませんか?

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

1972年生まれ。大手3大広告代理店に勤務し、「誰でも使える気配り術」を駆使する気配りのプロフェッショナル。これまで応対したVIPは、東証一部上場社長、世界企業のCEO、政治家、医者、弁護士、大学教授、大物俳優・女優、ミリオンセラー作家、世界No.1クリエイターなど総勢3000名を超える。この特別丁寧に接しなければならない顧客との交流で磨かれたスキルと「東京・名古屋・大阪」の現場勤務で身につけたリアルな経験を組み合わせた、独自の「誰でも使える気配り術」に定評がある。

著書に、『気配りの正解』(ダイヤモンド社)『<落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!>ぶっちぎり理論38』(ダイヤモンド社)、『逆境を活かす! 就活面接「エモロジカル理論」2015年度版』(実務教育出版)『1秒内定面接術」』(インプレス)など。これらの実績を買われ全国の大学や企業から講演・研修依頼が殺到。新聞・雑誌などメディア露出は50回以上。「世界からキャリアの悩みをなくすこと」をミッションとする。

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