第58回 アメリカでは社会現象に!公開中のマーベル映画『ブラックパンサー』がすごい!
日本でも公開された『ブラックパンサー』!
アメリカでは社会現象的な大ヒットになっています。
どのくらいすごいかというと
*オープニング金土日の3日間の数字が
歴代ベスト5となる2億200万ドル強。
(3日間で2億ドル超えとなる映画は5本しかありません)
*オープニング金土日月の4日間の数字(今回月曜は休日でした)
歴代ベスト2となる2億4215万ドル強・・マーベル映画史上1位
*公開10日で4億ドル超えは史上2番目・・・マーベル映画史上1位
*公開1ケ月足らずで、
興行収入トータル4億1171万ドルで、
すでにマーベル映画史上、歴代3位の大ヒット!
です。
映画自体の素晴らしさもあるのですが、この作品は、初の本格的、黒人アメコミヒーロー映画ということが大きい。
(『ブレイド』という作品もありましたが、あれはどちらかというとホラーアクションなので)
去年『ワンダーウーマン』がヒーロー映画×女性映画という面で注目されたように。
“アメコミ・ヒーロー=白人男性”というのに対し、ワンダーウーマンもブラックパンサーも一石を投じた、と言えるかもしれません。
ブラックパンサーは映画のみならず、コミックにおいても黒人ヒーロー第一号と言ってもいいかもしれません。
マーベルとDCの主な黒人系スーパーヒーローのデビュー年を並べると
1966年:ブラックパンサー(マーベル)
1969年:ファルコン(マーベル)
*キャプテン・アメリカの相棒。
なおブラックパンサーは初の黒人ヒーロー。
ファルコンは初のアフリカ系アメリカ人ヒーローだそうです。
1971年:グリーン・ランタン(DC)
*銀河のヒーロー、3代目グリーン・ランタンはジョン・スチュワートという黒人です。
1972年:ルーク・ケイジ(マーベル)
*。銃弾をはねかえす肌を持ったタフガイ。Netflixでドラマ・シリーズ配信中。
1973年:ブレイド(マーベル)
*吸血鬼ハンター。ウェズリー・スナイプス出演で映画化。
1975年:ストーム(マーベル)
*X−MENのメンバー。 映画ではハル・ベリーが演じていました。
*コミックではブラックパンサーと結婚した。
1977年:ブラック・ライトニング(DC)
*電磁力を操るおじさんヒーロー。日本ではNetflixでドラマ・シリーズ配信中。
1979年:ウォーマシーン(マーベル)
*アイアンマンの相棒でパワード・スーツを装着したヒーロー
1980年:サイボーグ(DC)
*機械化人間。映画「ジャスティス・リーグ」に登場。
1993年:スティール(DC)
*スーパーマンの意志をついだ男が鋼鉄のスーツを着て悪と戦う。
元プロバスケの選手シャキール・オニール出演で映画化されたことあり。日本未公開。
2001年:ニック・フューリー(マーベル)
*諜報機関シールドの長官
*もともと白人キャラでしたが黒人版登場。
映画ではサミュエル・L・ジャクソンが演じてます。
2011年:スパイダーマン(マーベル)
*黒人少年マイルズ・モラレス版スパイダーマン
となります。
いわゆる人種差別撤廃の、黒人公民権運動が1964年に実を結びますから、その影響もあって1960年代後半から黒人ヒーローが登場します。
また1971年に、黒人探偵が活躍するアクション映画『黒いジャガー』が大ヒット。黒人映画ブームが起こります。そうした流れに便乗する形で、ルーク・ケイジらが生まれます。
そしていま、ダイバーシティ(多様性)が叫ばれる中、映画『ブラックパンサー』が大ヒットし、黒人ヒーロー映画がブームになりそうです。
ちなみに、僕にとって、最もかっこいい黒人ヒーローが登場したアメコミは、1978年に刊行された「スーパーマン VS モハメド・アリ」という作品。
モハメド・アリは実在の元ヘビー級のボクシング・チャンピオンで、当時絶大な人気を誇っていました。
このコミックでは、地球侵略を企むエイリアンが、自国の最強戦士と地球代表の最高戦士が戦って、もし地球側が勝ったら地球侵略を諦める、と持ち掛けてきます。
そして”地球代表”の座をかけて、まずスーパーマンとモハメド・アリがボクシングの試合をする、、のです。
本物のモハメド・アリもすごかったけれど、このコミックのアリも本当にかっこよかった!
さて黒人女性ヒーローというのも魅力的ですが、
映画『ブラックパンサー』に出てくる主人公の妹で天才科学者でもあるシュリがとてもキュート!
惚れます!(笑)
(文/杉山すぴ豊)
『ブラックパンサー』全国公開中!
©Marvel Studios 2018
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