「ストレス低減」「〇〇効果」「〇〇菌」!? 最近気になる“体によさそうなチョコ”をコンビニで集めてみた
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コンビニのお菓子コーナーでたくさんの種類が並ぶチョコレート製品。それぞれのパッケージをよく見てみると、「ストレスを低減する」とか「〇〇効果」、「腸の調子を整える」など、何やら体によさそうなコピーが書かれたチョコレートをよく見かけませんか? 気になったので体によさそうなチョコレートを買い集めてみました。
今回買って来たのは、下記の6製品。
・『ビフィズス菌チョコレート』(森永製菓)
・『LIBERA』(江崎グリコ)
・『GABA』(江崎グリコ)
・『アーモンド効果』(江崎グリコ)
・『チョコレート効果』(明治)
・『乳酸菌ショコラ』(ロッテ)
それぞれ、パッケージにはどんなことが書かれていて、実際の味はどうなっているのでしょうか。
「生きたビフィズス菌がとれる」という『ビフィズス菌チョコレート』
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最近、ローソンで見かけるようになったのが『ビフィズス菌チョコレート』。パッケージ上部には「機能性表示食品」の表示と共に、「腸内環境を良好にし、腸の調子を整える」と、ストレートに効能をうたう文言が書かれています。「生きたビフィズス菌BB536が20億個とれる※2枚当たり」とも。
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パッケージ裏面には「カカオ分70%の本格ハイカカオチョコレートのおいしさそのままに、ビフィズス菌BB536が20億個とれる(2枚当たり)チョコレート」とあります。
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『ビフィズス菌チョコレート』には、チョコレート製品と、『全粒粉ビスケットクランチチョコ』の2製品があるのですが、クランチチョコのパッケージ裏面も「カカオ分70%の本格ハイカカオチョコレートとビフィズス菌BB536と香ばしい全粒粉ビスケットのうれしいおいしさがぎゅっとつまったクランチチョコ」と、効能としては変わらない文言が書かれています。
さらにパッケージ裏面で効能を説明しているのが、「届出表示」というもの。『ビフィズス菌チョコレート』では、「本品にはビフィズス菌BB536が含まれます。ビフィズス菌BB536には、腸内環境を良好にし、腸の調子を整える機能が報告されています」と詳細な説明が記載されています。ビフィズス菌BB536には、そういう効果が期待できるんですね。
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味の方はどうでしょうか。チョコレートの方は70%のハイカカオだけあって甘さ控えめ、カカオの味がしっかり感じられる大人味のチョコレート。カカオ感のある一方で、苦みや渋みは抑えられているのも特徴です。滑らかでくちどけもよく、普通にチョコレートを食べたいときに口にして、かつビフィズス菌が摂れるなら得した気分になりそう。クランチチョコはビスケットの食感と香りが加わり、小腹が空いたときにより満足感が得られそうです。
「機能性表示食品」とは?
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『ビフィズス菌チョコレート』のパッケージ表面にある「機能性表示食品」という表示と、パッケージ裏面の「届出表示」は、実はセットになったもの。
“機能性表示食品”は、表示されている効果や安全性について国が審査を行い、消費者庁長官が許可する“特定保健用食品(トクホ)”とは異なり、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能を表示する食品のこと。販売前に安全性や機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られており、その内容がパッケージの「届出表示」に記載されているのです。
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届出表示のほかにも、一日に摂取する量の目安や注意事項がパッケージに記載されています。消費者庁のウェブサイトには、機能性表示食品に関するパンフレットや届出情報が公開されているので、機能性表示食品を積極的に摂取しようと考えている人は、一度目を通してみるとよいのでは。
機能性表示食品に関する情報|消費者庁
http://www.caa.go.jp/foods/index23.html
「脂肪や糖の吸収を抑える」という『LIBERA』
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続いてチェックしてみるのは『LIBERA』。こちらも機能性表示食品で、パッケージ上部には「脂肪や糖の吸収を抑える」と書かれています。商品名には「スタイルフリーなチョコレート」のコピーが。
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パッケージ裏面の「届出表示」には、「本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。難消化性デキストリンには、同時に摂取した糖や脂肪の吸収を抑える機能があることが報告されています」という説明が。
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味をチェックしてみましょう。ビター味を試食しましたが、ほどよい苦みと滑らかな口当たり。食物繊維の存在はほとんど感じることがなく、普通にビターチョコとして食べられる味でした。脂肪や糖の吸収を抑える効果を期待している人が食べるので、甘さは抑えめにしているのかもしれません。
「ストレスを低減する」という『GABA』
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次は、こちらも機能性表示食品の『GABA』。パッケージ上部には「事務的な作業による一時的・心理的なストレスを低減する」とあります。商品名には「メンタルバランスチョコレート」というコピーがつけられています。
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パッケージ裏面の「届出表示」には、「本品にはγ-アミノ酪酸が含まれます。γ-アミノ酪酸には、事務作業による、一時的・心理的なストレスの低減機能があることが報告されています」という説明。
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味はどうでしょうか。こちらもビター味を試食してみます。苦みは少なめで、しっかり甘みが感じられるチョコレート。気分転換にチョコの味を楽しみたい人にはちょうどよいのでは。
「アーモンドの健康」うたう『アーモンド効果』
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続いて『アーモンド効果』をチェック。パッケージ上部には「栄養機能食品(ビタミンE)」「ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です」という説明書きが目立ちます。商品名には「アーモンドの健康」のコピー。
“栄養機能食品”とは、一日に必要な栄養成分が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品のこと。こちらは特に届出がなくても、既に科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含んでいれば機能性を表示できるそうです。
パッケージ表面にはほかにも、「1日分のビタミンE」「食物繊維たっぷり」「糖質25%オフ」「香ばしいアーモンドをアーモンドペースト入りのチョコで包みました」と、かなり饒舌にアピールしている印象。
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パッケージ裏面には、「アーモンドの健康」「アーモンドは栄養の宝庫。上手に生活に取り入れましょう。この1袋(40g)で、ビタミンE(1日分※)とたっぷりの食物繊維入り。※「栄養素等表示基準値」より」という説明書きがあります。
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味の方は、チョコレ―トにもアーモンドペーストが入っているだけあって、アーモンドの存在感がしっかり。甘みは強めで、「何か甘い物が食べたい!」というときに欲求を満たしてくれる味わいです。
「高カカオポリフェノール」をうたう『チョコレート効果』
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次に、『チョコレート効果 72%』を見てみましょう。パッケージ表面には「美と健康を考えた、高カカオポリフェノール」「1枚でポリフェノール127mg 1箱で1905mg」「製品中カカオ分72%」と、高カカオポリフェノールを訴求するパッケージになっています。
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パッケージ裏面は「チョコレート効果で“チョコ習慣”」というコラムがあり、カカオ豆由来のポリフェノールを毎日食べる習慣を呼び掛けています。
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味の方は、『ビフィズス菌チョコレート』同様にカカオ感の強いチョコレート。苦みと渋みを楽しむ大人のためのチョコ、といった味わいです。
「生きた乳酸菌をいつでも」の『乳酸菌ショコラ』
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最後に『乳酸菌ショコラ』をチェック。パッケージ表面には「“生きた乳酸菌をいつでも”の時代」という乳酸菌推しのコピーに加えて、商品名に「からだもおいしい SWEET DAYS」というコピーを表記。「手につきにくい!」という特徴もさりげなくアピールしています。
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パッケージ裏面には、特に機能や効能を説明する記載はありません。
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『乳酸菌ショコラ』には、ボール型の袋入りチョコレート製品と、板状で箱入りのチョコレート製品、箱入りのアーモンドチョコレートの3種類の製品がラインアップされています。箱入りチョコレートとアーモンドチョコレートのパッケージ裏面には「乳酸菌ショコラで生きた乳酸菌を持ち歩く、新しい乳酸菌ライフを」「乳酸菌ショコラは常温で持ち運べて、いつでもどこでも食べられるので、乳酸菌摂取のシーンがどんどん広がります」と、持ち運びできるメリットを訴求。アーモンドチョコレートにはさらに、「一緒にカカオやアーモンド由来の食物繊維も摂ることができます」と、食物繊維もアピールします。
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味の方はどうでしょうか。3種類ともミルクチョコレート味を選んでみました。ボール型の袋入りチョコレートは口当たりが滑らかで柔らかく、ミルクチョコレートの優しい味わい。板状で箱入りのチョコレートも、味は同様です。アーモンドチョコレートは、アーモンドの食感が加わることで食べ応えがアップ。外出時や自宅で、職場でなど、食べるシーンに応じて選べそうです。
そのパッケージのコピーに裏付けはある?
6製品のうち、“機能性表示食品”だったのは『ビフィズス菌チョコレート』
『LIBERA』『GABA』の3製品、“栄養機能食品”だったのは『アーモンド効果』でした。
コンビニの棚に並ぶパッケージ、なんとなく機能や効能を目にしていましたが、科学的根拠のある表示がされているのが機能性表示食品と栄養機能食品。商品を選ぶときには「体によさそう」というイメージだけでなく、裏付けのある表示なのかどうかをまずチェックしてみるとよいかもしれません。
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宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
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