【Word】文章「縦書き」で数字「横書き」になる“怪現象”を回避するには?――Word活用法『縦書き設定方法』
お客様に送付する案内状や原稿などをWord(以下、ワード)で作成するときに、横書きではなく、「縦書き」にしたい時、ありますよね?とはいえ縦書きにしたら、本来横書きの数字やアルファベットも縦になってしまい困った、という声もよく耳にします。ワードの縦書き機能や基本的な設定方法について解説していきます。
※本文に記載した設定方法はすべてOffice2013の操作です。
【目次】■縦書きの文書で文字のフォントやサイズを変更するには
■「縦中横(たてちゅうよこ)」機能で縦書きの中に横書きを入れる
■縦書き設定で差をつけるには
縦書き設定の基本
ワードはデフォルトの設定だと横書きの状態ですが、設定を変更すれば縦書きの文書も作成できます。
横書きから縦書きに変更する方法は3種類あります。それぞれの特徴を活かした方法で試してみてください。
1.「ページ設定」から縦書きに変更する
ファイル全体を縦書き、または横書きに変更します。
「ページレイアウト」タブの「ページ設定」グループの右にある「ページ設定」ダイアログを表示させるボタンをクリックします。
2.「文字列の方向」から縦書きに変更する
テキストボックスや表などを縦書き、または横書きに変更できます。何も選択していないときは、ページ全体が縦書き、または横書きになります。
「ページレイアウト」タブをクリックし、「文字列の方向」ボタンをクリックします。 「縦書き」を選択すると横書きから縦書きに変更されます。
3.右クリックのメニューから縦書きに変更する
右クリックしたテキストボックスや表などを縦書き、または横書きに変更できます。余白などで右クリックした場合は、ページ全体が縦書き、または横書きになります。設定することで、次のページから縦書き、横書きを混在させることができます。
文章の任意の場所にマウスポインターを持ってきた状態で右クリックして「縦書きと横書き」を選択します。
縦書きの文書で文字のフォントやサイズを変更するには
横書きのときと同様に縦書きで文字のフォントやサイズを変更する場合は、次のように操作します。
変更したい文字列を選択します。すべて変更する場合はCtrl + Aキーを押します。 「ホーム」タブの「フォント」グループからフォントの種類やサイズを変更します。
なお、縦書きの状態でフォントサイズを変更すると行間が狭くて文字が重なってしまうこともあります。そのときは「ホーム」タブの「行間」ボタンから行間を調整してみてください。
「縦中横(たてちゅうよこ)」機能で縦書きの中に横書きを入れる
文書を縦書きにすると、縦書きにはなったものの半角の英数字が回転してしまい読みづらくなってしまい、困った経験はないでしょうか。日付や金額などの数字、英単語、アルファベットと数字が混在した記号など、2文字以上の半角英数字は、縦書きに設定すると90度回転した状態になり、本来横書きの半角英数字は、読みづらくなってしまうことがあります。
そこで縦書きの中に横書きの数字やアルファベットを入れる「縦中横(たてちゅうよこ)」という機能を使います。縦中横の設定方法を一緒に確認していきましょう。
文書を縦書きに設定します 横書きに変更したい数字やアルファベットをドラッグして選択します。 「ホーム」タブをクリックし、「段落」グループの「拡張書式」ボタンをクリックして「縦中横」を選びます。
縦書きの文書内の2桁以上の半角の数字や英文を縦中横にすると、文字が細かくなって読みづらくなったり、その部分だけ行間が広がったりして文書の体裁が悪くなります。縦書きのときは、状況に応じて数字や英文を半角文字から全角文字へと変更しましょう。
縦書き設定で差をつけるには
縦書き設定も横書き設定と同じように、行間の調整や文字の配置変更、字数制限などの設定が行えます。縦書き機能で使用頻度が高い設定をピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください。
1.行間を調整する
・行間を広げる
「ホーム」タブの「行間」ボタンをクリックします。 デフォルトの設定では「1.0」になっているため、行間を広げたいときは「1.15」~「3.0」のいずれかを選択してください。
・行間を詰める
「ホーム」タブの「段落」グループの「段落の設定」ダイアログを表示するボタンをクリックします。または、「行間」ボタンをクリックし、「行間のオプション」を選択します。 「段落」ダイアログが開いたら、「インデントと行間」タブが開いていることを確認します。 「間隔」グループの行間を「固定値」に変更します。 「間隔」に任意のpt数を入力して「OK」ボタンをクリックします。フォントサイズと間隔のpt数を同じ数値にすると行間がほとんどない状態になります。
・ルビをふったときの行間を均等にする
横書きのときと同様に縦書きして文字列にルビをふると、ルビをふった部分の行間だけ自動的に広がります。ルビをふったときの行間を均等にするには以下の設定を行います。
Ctrl + Aキーですべての文章を選択した状態で右クリックして「段落」を選びます。 「段落」ダイアログが開いたら「間隔」の設定を以下のように変更して「OK」ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。
【行間】固定値
【間隔】任意のpt数を入力。ルビのフォントサイズはルビをつけた元の文字列の1/2サイズです。間隔に入力するpt数は「元の文字列のフォントサイズ+ルビのフォントサイズ」よりも大きいpt数を選ぶようにしましょう。そうしないとルビがキレイに表示されません。
2.文章を中央揃えに配置する
文章全体を真ん中に配置したいときは以下の手順で設定します。
「ページレイアウト」タブを開き「ページ設定」グループの「ページ設定」ダイアログを表示させるボタンをクリックします。 「ページ設定」ダイアログの「その他」タブをクリックし、「垂直方向の配置」を「中央寄せ」に変更して「OK」ボタンをクリックします。
そうすると、水平方向で文章が真ん中に配置されます。
3.400字詰めの原稿用紙の設定をする
縦書きにした文書は400字詰めのマス目付き原稿用紙の設定も行えます。
「ページレイアウト」タブをクリックし、「原稿用紙設定」ボタンをクリックします。 「原稿用紙設定」ダイアログが開いたら以下の設定を行って「OK」ボタンをクリックして、ダイアログを閉じましょう。
【罫線】
・スタイル:マス目付き原稿用紙
・文字数 × 行数:20 × 20
・罫線の色:任意の色を選択
【ページ】
・用紙サイズ:印刷したい用紙サイズを選択
・印刷の向き:横
ワードでは横書きと同様に縦書きでも柔軟な設定が行えます。作成する文書の用途や活用シーンに応じて横書きだけでなく、縦書きもうまく活用していきましょう。
監修者:たくさがわつねあき(著者・インストラクター)
パソコン教室を運営する傍ら、初心者への直接の指導経験を元に執筆活動を行う。2008年「これからはじめるパソコン超入門の本」で著書デビュー。代表作に「これからはじめるエクセル超入門の本」の他、「たくさがわ先生が教える」シリーズ(技術評論社)、「大きな字だからスグ分かる」シリーズ(マイナビ)がある。指導経験と自筆の漫画を活かした執筆が得意で、「たくさがわ先生が教えるパソコン超入門の本 Windows10 & Excel & Word対応版」など、初心者向け入門書やビジネス向け文庫本、計20冊を刊行。内容はiPad、Excel、ショートカット、困ったを解決、デジカメ、安全対策など多岐にわたる。いずれもメディアで紹介され、好調に売上を伸ばしている。寄稿に、「孫育てのツボ – デジタル機器を使う」(毎日新聞)、「どうしてる?パスワード&暗証番号」(女性セブン)などもある。
文:リクナビネクストジャーナル編集部
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