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「何度も足を運んで、とにかく全部観てほしい」 新作『キンプリ』菱田正和監督インタビュー

2016年、“応援上映”という大ブームを巻き起こした『KING OF PRISM by PrettyRhythm』。2017年、6月10日より新作『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』が上映されます。前作は公開から3週間で動員が伸びずあわや上映打ち切りかと思われた所口コミで評判が広まり異例のロングラン上映を記録することになりました。

今回は、前作『KING OF PRISM by PrettyRhythm』ならびに新作『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』、スピンオフ元であるTVアニメ『プリティーリズム』シリーズの監督である菱田正和監督に新作の制作に対する思いやファンへのメッセージを聞いてきました。

――新作はいつから構想されていたのですか?

菱田:前回が前後編の構想だったので、2〜3年前から考えていたことになります。当時は、後半が制作出来るかどうかも全く見えない状態で作っていたので前半で終わっても仕方ないなと思いながら作っていました。

――前作では最後に予告編的な部分がありましたが。

菱田:あのエピローグからみんな後半を想像してね、という思いは半分ありました。

――前作は“エリート”と呼ばれるみなさんが応援してくれて、記録的なヒットになりました。新作公開に至った今のお気持ちはいかがですか?

菱田:新作は作れないかも、という気持ちで前作を作っているので、今回観てもらうことができてよかったです。前作では「ふざけんな!」と言われかねない終わり方でしたが、今回の新作は文句を言われない出来になっていると思います。

前作の時点では後半が作れるかわからないので一緒に喜んでいられなかったんですよね。みんなの観たいものというのが作れたと思うので、今回は楽しめると思います。

――Over The Rainbow3人の成長が描かれていますが、どういう思いが?

菱田:やっぱり、僕は3人の成長物語を作りたかったんです。だからこそシンたちが出てきたと思います。Over The Rainbowの3人で60分の物語を作ろうと思えば出来たと思いますが、ドラマチックではないものになった可能性が高いと思います。前作では、応援上映を前提としたライブを何曲か入れて、多少の新作部分を作れば応援上映が出来る作品として成立しました。でも僕たちはこの3人の物語が作りたかったので、前回では我慢して、今作に力を注いだという感じです。

――アフレコの空気感は変わりましたか?

菱田:前回は本当にキャストの人数が少ないんですよね。みんな忙しい人達ばかりでほとんど別録りだったんですけど、今回はうまくまとめて人数が集まる形でアフレコができたので、前回よりは楽しそうにやってました。 あと、前回はなんだかよくわからないものの声を録らされているという感じだったのですが、新作ではエーデルローズ7人も、みんなが「プリズムショーとはなんたるか」を知った上で収録しているので和やかで楽しそうにやってくれていましたね。

――その“プリズムショー”とは何かを改めて教えて頂きたく……。

菱田:定義だけ言っておくと“ファッション、ダンス、ミュージックとフィギュアスケートを融合した新しいエンターテインメントショー”です。原作がゲームなので、僕達はそのフォーマットに則って作っています。

簡単に言えばフィギュアスケートの大会が終わった後に行われるエキシビションのような感じです。規定のジャンプやスパイラルをするのではなく、お客さんをとにかく楽しませるというモデルがあり、そこに“プリズムジャンプ”という新しい技があって、その素晴らしさで優劣を競う事になっている感じです。
 
――お客さんが楽しんだらOKという感じですか?

菱田:そうそう、心を動かされたら得点が高いという感じです。

――新作はいろんな伏線がぎゅっと凝縮されていてスピード感がある印象を受けました。その中でも注目のポイントはありますか?

菱田:シーンやカットをとにかく切りたくなかったので、あらゆる手を駆使して凝縮させて入れたんですよ。なので、みなさんにとっては一瞬で通り過ぎていくと思います。これは何回も劇場に通っていただくとか、DVDを止めて観る、とかしていただいて、とにかく全部観てほしいですね。

――組み込めなかった物語はありますか?

菱田:最初は「60分で作ってくれ」と言われたんですが、コンテを書き終わったら77分ぐらいになっていて、20分近くオーバーしてたんです。なんとか70分までは交渉してくると言ってもらって、そこから切って詰めて。だから無駄なところがなくてすべて凝縮されています。
 
――今回は海外でも配信されますが、今のお気持ちはいかがですか?

菱田:韓国では『プリティーリズム・レインボーライブ』が放送されていたので、凄くファンが多いのも知っていますし、前作の『キンプリ』が韓国で上映され、楽しんでくれていたのも知っているので、同じ日に公開されてすごく嬉しく思っています。

それ以外の方々はどう思うんだろうな、というのが率直な感想というか疑問です。それこそ“プリズムショーが何か”というのがわからないところから始まるので大変だろうなあと思います。台湾など、ある程度ゲームが普及していた場所はいいんですけど、それ以外の場所では「ジャパニーズはクレイジーだな」「なんなんだこれは」とみんな思うんじゃないかと思います。
 
――日本では初見からリピーターになっていく現象が見られましたが。

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ネットで流行っているものを追いかけていたら、いつの間にかアニメ好きになっていました。 http://com.nicovideo.jp/community/co621

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