いんげんとスナップエンドウ、旬のおいしさを逃さない茹で方は?
春から夏にかけては、青い豆が最もおいしくなる時期。スナップエンドウは4~5月、いんげん(さやいんげん)は6~9月が旬です。この時期の豆はみずみずしく歯ごたえも抜群です。しかし、上手に茹でないと、せっかくの栄養や食感が活かされないことも。そこで今回は、いんげんとスナップエンドウの栄養と、そのおいしさを逃さない茹で方についてご紹介します。
いんげんの栄養素とおいしい茹で方
新鮮ないんげんは、さやにハリがあり、手でしならせると「ポキッ」と折れます。折ったときに香る特有の青っぽい香りは、好きな人にはたまらないはず。キュッキュッとした歯ごたえもおいしさのひとつです。
いんげんはビタミンA、Cをはじめとするビタミン類、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル類を豊富に含みます。
いんげんに含まれるおもな栄養素(100kcalあたり)
ビタミンA(レチノール活性当量) 213μg
ビタミンB1 0.26mg
ビタミンB2 0.47mg
ビタミンK 260mg
葉酸 217μg
カルシウム 208mg
マグネシウム 99.98mg
食物繊維 10.43g
歯ごたえを活かし栄養を逃がさないためには、短時間でサッと茹でるのがコツ。旬のものは、ショウガ醤油をかけるなど、シンプルな食べ方がおすすめです。旬の終わりの、豆が少々硬くなったものは、少し長めに茹でましょう。
いんげんのおいしい茹で方
いんげんは手で半分に折っておく。硬い場合は包丁で斜めに切る
(料理の内容によっては、丸ごと茹でてから食べやすいサイズに切っても良い)。
沸騰した湯にいんげんを入れ、強火で1~2分茹でる。
ザルに上げ、うちわなどであおいで冷ます。
塩を[3]にふっておくと、豆らしい甘みが引き立つ。
※塩ゆでは豆が硬くなるため、柔らかい仕上がりにしたい場合は、後から塩をふるのがおすすめです。
スナップエンドウの栄養素とおいしい茹で方
旬のスナップエンドウは、肉厚で歯ごたえが良く、ほんのり甘いのが特徴。おやつにも最適ということから、別名「スナックエンドウ」とも呼ばれています。
β-カロテンやビタミンCが豊富で、ビタミンB1やビタミンE、食物繊維なども多く含まれています。
スナップエンドウに含まれる主な栄養素(100kcalあたり)
ビタミンA(レチノール活性当量) 79.05μg
ビタミンB1 0.3mg
ビタミンC 99.97mg
ビタミンK 76.72μg
葉酸 123μg
鉄 1.39mg
食物繊維 5.81g
おいしく茹でるには、湯を沸騰させてから豆を入れるのがポイント。スナップエンドウをはじめ、さやごと食べる豆は、そのままグラグラ沸騰させて茹でていきます。それに対し、さやから出して実だけ食べる豆は、弱火で煮立たせないように茹でます。
スナップエンドウのおいしい茹で方
筋取りをする。豆の先端部分から筋を取り始め、ヘタの部分を折って折り返すときれいに取れる。
湯が沸騰したら豆を入れ、強火で豆が回るくらいグラグラさせた状態で茹でる。
2~3分を目安にザルに上げる。
水にはさらさず、うちわなどであおいで冷ます。
豆の甘みを引き出すため、軽く塩をふる。
いんげんもスナップエンドウも、炒めものや汁ものなど火入れする料理に使う場合は、5秒ほどサッと湯通ししてから使います。こうすることで雑味が取れ、おいしく調理できます。
最後に
豆の鮮やかなグリーンがおかずに加われば、季節感のある旬な食卓に。おいしく茹でて、みずみずしい味わいを堪能しましょう。カゴメ 「野菜と生活 管理栄養士ラボ」
カゴメ管理栄養士による、「食と健康」に関するコンテンツを開発・提案する専門チームです。カゴメがトマトを中心とする野菜の研究活動で培った知見、小売店、中食・外食業態を展開する企業向けの営業活動で培ったメニュー開発・提案力を活かし、「健康セミナー」や「メニューレシピ監修」など日々の健康づくりにお役立て頂けるコンテンツを開発し、提案致します。
最終更新:2018.07.02
文:齊藤カオリ
写真:小林友美
監修:カゴメ 「野菜と生活 管理栄養士ラボ」
参考文献:
『新・野菜の便利帳』板木利隆監修(高橋書店)
『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』白鳥早奈英・板木利隆監修(高橋書店)
『内田悟のやさい塾 春夏』内田悟著(メディアファクトリー)
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
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