ホリプロ タレント スカウト キャラバン、今年は男性も募集&個性派も歓迎 その狙いを探る
深田恭子さん、綾瀬はるかさん、石原さとみさんなど数多くの人気女優、タレント、歌手などを輩出してきた「ホリプロ タレント スカウト キャラバン」(TSC)が今年も募集をスタート。
42回目となる今回のテーマは「気になるあの子!!」ということで、久々に男性も応募可能ということが話題になっています。美少女だけでなく、男性、個性派まで求める、これまでにないTSC。その狙いを考えてみます。
個性的なキャラクター、ルックスで注目される人が活躍する現状を踏まえ
先日、TSCの募集要項が発表されました。応募資格は中学3年生から22歳までの男女。国籍不問で海外からのエントリーもOK。また他薦による応募を受け付けています。求めるのは“人目を引くちょっと気になるあの子”。
最近のエンタメ界では、個性的なルックスやファッション、ユニークなキャラクター、発言で注目されたり、その個性でテレビだけでなく動画、SNS経由で人気者になる人も数多くいます。そんな独特の個性を生かし多方面で活躍できる次世代のタレントを発掘する意向のようです。
男性の応募可ということが話題になっていますが、必ずしもアイドル的なイメージの美男美女だけを求めるということではなく、たとえば、きゃりーぱみゅぱみゅさん、りゅうちぇるさんのような、発信力のある人を歓迎するとのことです。
ちなみに、これまで男性を募集したのは『飛び出せ!!日本男児』と題し“いいとも青年隊”としても活躍した工藤兄弟らを輩出した1991年、そしてバラエティ・お笑いタレントとして活躍できる人材を募集した1997年の大会があります。
男性や個性派がグランプリになる可能性は!?今年のTSCを予想
最近の大会の中では特にユニークな募集となった今回のTSC。そこにはどんな狙いがあるのでしょうか。
今回のTSCでキービジュアルに登場しているのは、足立梨花さん(2007年グランプリ)、小島瑠璃子さん(2009年グランプリ)をはじめ、佐野ひなこさん、春香クリスティーンさんなど、バラエティ、情報系番組でも活躍している人で、ツイッターなどSNSでも人気の人がメインになっています。
今回の募集は、やはり現在のエンターテイメント界ではバラエティ番組で活躍できる人が強いという背景があると思います。最近のTSC出身者で、特に躍進が目立つのが小島さん。バラエティ番組を中心に、各種キャンペーンイベントの記者会見などに登壇する機会も多いです。
1976年の第一回大会のグランプリの榊原郁恵さんをはじめ当初は歌手がメインの人が多かったTSC出身者ですが、90年代後半ごろからは深田さん(1996年グランプリ)、綾瀬さん(2000年審査員特別賞)、石原さん(2002年グランプリ)をはじめ女優として活躍する人が目立ちます。石原さんがグランプリに輝いてから15年。その後も石橋杏奈さん(2006年グランプリ)ら女優として着実に実績を積み上げている人も多いですし、ここ最近は歌手、モデル、声優など幅広いジャンルで募集をし、グランプリ受賞者はそれぞれ徐々に活躍の場を広げています。
ただ一般的な知名度という点では、小島さん、そして女優活動とともにバラエティやトーク番組への出演も多い足立さんの二人がリードしています。やはりバラエティやトーク番組、情報番組に出演できるパーソナリティ、発信力は今のエンターテイメント界においては強い武器になります。エンタメに敏感な人だけでなく、男性女性問わず、子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで幅広い年齢層の人からの認知を得られます。
比較的“原石”を求める傾向があったTSCですが、今回はバラエティや情報番組、モデル活動などでの早い段階でのブレイクを狙うことを考えてか、応募資格の下限は比較的高めの中学3年生以上となっています。より即戦力を求める傾向にあるようです。
個性派歓迎ということであっても、そこはホリプロ。やはりグランプリには小島さんや足立さんに続けるような、ルックスが良く、アイドル性も持ったうえでの、個性的でバラエティ対応力や発信力がありそうな人が選ばれることになるのではないでしょうか。
ただ一昨年の大会で、現在バラエティで注目され始めている、極太まゆげでルックス的にも個性的な井上咲樂さんが部門賞で入賞したように、個性派キャラの人が、審査員特別賞で入賞する可能性も考えられます。
また“男性募集”が今年大きな話題になっているのこともあり、それを活かすために、個性の際立ったスター性のある男性がいれば、一躍グランプリもあり得るかもしれないし、審査員特別賞に男性が入ることも予想されます。
ユニークな募集となった今回のTSC。果たして、どんな人材が全国から集まるのか、今から楽しみです。応募は7月2日まで受付。地方大会は夏休み時期に全国9都市で行い、秋に決選大会を開催。グランプリ受賞者はホリプロと専属契約を結ぶとともに、賞金100万円が贈られます。
文/田中裕幸
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