大阪府市統合本部スタッフに国交省、経産省、文科省の若手官僚3名が合格
「志(こころざし)のある若者よ、大阪へ」という古賀茂明氏の掛け声で始まった「大阪府市統合本部」のスタッフ募集。「大阪府市統合本部」は「大阪都構想」の実現に向けた制度設計などをおこなう、大阪改革のブレーンが集まる場所。全国から75名の応募者があったが、そのうち1割ほどは霞ヶ関の若手官僚だったとのこと。そしてそこから3名の合格者が出たそうだ。
合格者が出たのは国土交通省、経済産業省、文部科学省。古賀茂明氏らはそれぞれを訪問し、大阪への「出向」をお願いする橋下大阪市長からの大臣宛親書を手渡している。文科省は最後までアポがとれなかったそうだが、3月2日に総ての省に対して出向打診を終えた。
古賀茂明氏によれば、大阪の改革のために出向してもらう期間はおよそ2年ほど。「出向」ということは、一時的に霞ヶ関から大阪へ出向いて、一定期間経てば霞ヶ関に戻り、元の身分が保証されるということなのだろうが、それは可能なことなのだろうか。
応募したことにより「いじめ」を受ける可能性は否定できない。実際古賀氏自身、公務員制度改革を積極的に進めたり、東電改革のためのプランを出していく過程で省や民主党政権から非道ないじめにあった。窓際に追いやられ、仕事を与えられず、歴代の経産大臣、海江田万里氏や枝野幸男氏に「仕事を与えて欲しい」を訴え続けたがまともな回答は得られず、結局民主党政権の下では改革はおろか仕事すら与えられないということで経産省を辞めて大阪の「府市統合本部」特別顧問となっている。大臣からして「いじめ」に加担する政権がもし2年後も存続しているようなことがあれば、同じことが繰り返されてしまうだろう。霞ヶ関から大阪へ向かう若き官僚達に帰る場所があるかどうかはわからない。もちろん、それもわかった上での応募なのだろうが、勇気のいることだと思う。
国土、経産、文科の各省からの回答はまだだということだが、志ある官僚が存分に働けるような計らいに期待したい。
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