冷えだけじゃない!生食と乾燥で使い分けたいショウガパワー
寒い時期の鍋ものや湯豆腐、さまざまな料理の薬味として欠かせないのがショウガ。爽やかな香りと辛みが食欲をそそりますね。ところでこのショウガ、生食と乾燥(加熱)したものでは、体に効く成分が異なるってご存じでしたか?一般的にはショウガは体を温める効果で知られていますが、それだけではないのです!そこで今回は、ショウガの異なる2つの成分がどのように体に効くのかをご紹介。食べ方と合わせて、毎日の健康作りにぜひ役立ててくださいね。
生ショウガは代謝を活発にする!
生ショウガには、血行をよくして、体を中から温め、発汗を促してくれる、辛みの主成分「ジンゲロール」があります。寒い時期にも、夏の冷房で体が冷えてしまったときにももってこいの成分です。
ショウガには抗菌作用や抗酸化作用があることも分かってきています 。毎日の健康維持にとても効果的な食材なのです。
肉をやわらかくする酵素も含んでいるので、下ごしらえに使えば、ワンランク上の味わいに。豚のショウガ焼きに使われているテクニックです。ただし、チューブ入りのショウガは加熱処理されていて酵素が働かないので、肉をやわらかくする効果は期待できません。
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生ショウガを料理に使うときのポイント
細かくするほど香りも薬効も活かされるため、生の場合はすりおろしがベスト。
乾燥ショウガは冷え性の人にもおすすめ
ショウガを加熱や乾燥させて調理すると、辛み成分のジンゲロールが「ショウガオール」という成分に大変身。このショウガオールは胃腸を刺激して活性化、イキイキ活動するようにサポートしてくれます。そのため、胃腸から体全体を温め、冷え性の人もポカポカと元気にしてくれるのです。
加熱調理の場合は、細かく刻んで炒め物や煮物に。香りつけや臭み消しにも。
乾燥ショウガの場合は、皮付きのショウガを薄くスライスし、天日でカラカラに干せば完成。フードプロセッサーなどで粉砕して、乾燥剤とともに密閉容器に保存しておくと便利!スープや紅茶などに入れて。
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乾燥ショウガを使う際の注意点
胃への刺激が強いので、大人は1日10g程度(スライス6枚が目安)までにしましょう。子どもに与える場合は少量にとどめ、香りづけ程度に。
ショウガを長持ちさせる保存方法
意外に知られていないようですが、丸のまま水の中で保存するのもおすすめ。ショウガを洗って瓶に入れ、全体が浸るくらいまで水を入れ、冷蔵庫で保存。2~3日おきに水を替えましょう。
最後に
ショウガは生でも、加熱や乾燥でも、食べ方はいろいろ。目的に合わせての使い分けもおすすめです。ちょっと体力を上げたい、風邪が気になる場合は、抗菌・抗酸化効果のある生ショウガを! 体を温めたい場合は、胃腸から温めてくれる加熱や乾燥ショウガを。
おいしくて、ヘルシーな野菜なので、ぜひ日常に積極的に取り入れていただきたいと思います。
【ショウガ】冷え対策の栄養素から、レシピ別の切り方まで紹介
さわやかな辛みと香りが料理をキリッとひきしめてくれるショウガ。漢方薬として、また冷え性などの民間療法としても、その効果は世界中で認められています。 生のショウガにはたんぱく質を分解する酵素が含まれていて、肉をやわらかくする効果があります。チューブ入りのショウガは加熱処理をされているため、酵素があまり働かず、肉をやわらかくする効果は期待できません。
最終更新:2018.07.02
文:齊藤カオリ
写真:Thinkstock(1~3枚目)、山田和幸(4枚目)
監修:カゴメ
参考文献:『新・野菜の便利帳』板木利隆監修(高橋書店)
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