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南部アフリカの物価高。

Tokyo Life

今回はKenさんのブログ『Tokyo Life』からご寄稿いただきました。

南部アフリカの物価高。

日本から見ると東南アジアの物価は一般に安くて、年金生活に入ったらクアラルンプールで悠々暮らしましょう、なんていう人もいたりするので、途上国の物価は日本より安いもんだという印象がありますが、そうでもないところがあります、という話。南部アフリカなんですけどね。

世界の生活費の高い都市ランキングでニューヨークや東京、モスクワやムンバイも差し置いて、アンゴラの首都ルアンダが一位になったというニュースとか、聞いたことありません?

高いんですよ、南部アフリカの物価は。

貧困問題が深刻で開発が遅れている南部アフリカ、物流やインフラが不十分で、物資の調達も難しければ、電気や水も安定供給されない。そんなところで健康で文化的な生活を営もうとすると、えらいお金がかかるのです。富裕〜中間層の人々や外国人が住宅を探そうとすると、単身赴任や夫婦2人用程度のところでも、ルアンダでは家賃が月4000ドルを超える水準だと聞きます。それが豪邸かというと、実は断水や雨漏りの絶えない家だったりする。なんてことないビジネスホテルが1泊400ドル、しかも料金前払いでデポジットしなくちゃいけない、とかいう話も聞きます。

日用品もみんな割高。先進国品質の物を持ってくるのが大変で、途中でマージンもいっぱいかけるんでしょう、コーンフレークが一箱1000円、みたいな感じらしいです。で、必要ならばそこで買うしかない。ほかに行けば安い、なんてことはない。

要は貧しく厳しい環境なので、そこで先進国水準のものを調達しようとするとコストがかかる、かつ、その供給が少ないので競争が働かない、ということで値段が高止まりしてしまう。

だったら、そこに参入してひともうけできそうな気もするんですが、参入しようにもビジネス環境が悪いし、リスクをとって参入するには市場が小さく旨味も少ない。なので、高い物価が放置される、という構造のようです。

なかでもアンゴラは石油を産出するので経済が好調、ビジネス客の流入に対しマトモな住宅や物資の供給が十分追いつかないという事態になってとんでもない物価高になったらしい。

他方、南部アフリカで最も発展していて、もはや途上国とは呼べない水準にきている南アフリカ共和国の物価が周辺国より安いというのも納得です。大手を含むたくさんの事業者がいて競争する大きな消費市場があるし、物流も通信もまともなので国際市場ともリアルタイムにつながっている。南アフリカの物価は日本よりやや安いと感じますよ。

じゃあ、南部アフリカの貧しい多くの人々はどうやって生活しているのか?

切り離されているのです。違うレイヤーで生活している。日常的に現金で買うものは、主食(トウモロコシの粉とか)、食用油、砂糖、あとはせいぜい携帯電話の通話料か、というところで、その他の消費が少ないのです。半分自給自足のような生活で、都市部とは大きく異なる生活です。同じ国の中、同じ国土の上で生活していながら、全然違う生活をしています。“格差”というよりは“断絶”という感じですよ。で、前に書いた「現実はひとつじゃない」 * という状況にも陥るわけです。

*: 「現実はひとつじゃない」 2011年11月26日 『Tokyo Life』
http://kens_asia.blogspot.com/2011/11/blog-post_26.html

アフリカ全体でGDPが年率6%成長、10億の人々が暮らすアフリカの時代は近いと言われますけど、この断絶、忘れられた人々をどう包含していくか、なかなか簡単な話じゃないと思いますよ、ほんと。

執筆: この記事はKenさんのブログ『Tokyo Life』からご寄稿いただきました。

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記者:

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