【セブに分割留学!】3学期-3 ITパークってどんなところ?料理を通して紹介!
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語学留学といえば聞こえはいいが敷居は高い。
そこで、記者が3週間の滞在を、3回繰り返すいわば『分割留学』をしながら、時系列で語学留学の実際をレポートする『セブに分割留学!』。
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記者が3度の分割留学中に帰国した際に読者の方から「留学のもっと詳しいところを聞きたい」「学校周辺の事情を聞きたい」「安全面について聞きたい」という声があった。
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そこで、第14回目は学校があるITパークの秘められた過去と、なぜか異様に多い飲食店についてその理由と事情をQQEnglishを設立した藤岡頼光氏にインタビューしたので、記者が実際に食べたメニューを紹介しながらひも解いてみる。
留学生はもちろんのこと、フィリピンで最も安全な地域の一つである当地での食事は旅行者にも参考にしていただきたい。
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なお、店名や具体的なメニュー、料金は表示しないが日本円換算で1000円を超えるものはない。
すべてITパークと周辺にあるレストランで徒歩圏内なので、留学や旅行の際には探して食べていただきたい。
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旅行者が訪れる場合は、最も簡単なのはタクシーで、運転手にITパークと伝えれば行ってくれる。不思議に思われるかもしれないが、首都マニラよりもセブのタクシーのほうが英語が通じるので心配には及ばない。
とは言え難しい英語を考えて”Could you go to IT Park?”などと言う必要はなく、「アイティー・パーク!」とカタカナで言えば行ってくれる。
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ちょっとジープニーに乗って行ってみたいという方は、コロンストリートからは17B、マンゴーストリートからは17Cに乗ればITパークの中まで行くことができる。コロンからは10ペソ、マンゴーからは7ペソだ。
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SMモールからはエントランス1を出たところの南北に走る道路上から04Lに乗れば、ITパークの入口に止まる。反対側はウォーターフロントホテルなのでカジノを楽しむついでということも可能だ。運賃はSMモールから7ペソ。
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いずれの場合も、行き先をITパークと言えば良い。親切な運転手だと外国人とわかると「IT Park!」と到着を教えてくれるので降りればよいが、そうそう教えてくれるわけではないのでスマホのGPSで確認しながら乗ると安心だ。
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老婆心ながら、iPhoneやiPadは車内で出さない方が良い。余計な警戒をしなければならないので、できることであれば、アップルやソニー製スマホは見せないに越したことはない。
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--QQEnglishを設立されてどれくらい経ちますか?
「7年になります。当時は留学で訪れる方は年間1000人以下でしたが、今年は37000人から40000人を超えると言われています」
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--セブというのは若い人にはポピュラーなようですが、私の年齢ですとピンときませんよね?
「そうですよね。日本人ならば同じリゾート地に行くならバリ、グアム、サイパンでしょうね。当時は何もなかったんですよ。今ではセブは教育の島として有名になってきています。イベントも多く、ここで起業する日本人も多いですね。セブは若い起業する日本人が多く、マニラは企業の駐在員が多いイメージでしょうか」
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--起業が多いのですか?
「そうなんです。私も日本でQQ便というバイク便を起業したのですが、その後にここで英会話学校を開設しました。やはり、教育の島で英語のメッカとして成長するセブで人生が開けると思ったんですよね」
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--やはり若い人が多いのですか?
「以前はそうでしたが、今はあらゆる年齢層が集まりますね。私も40代で英語を始めたわけですが、例えば古川さん(記者のこと)の年齢で米国や英国に語学留学しますか?なかなかできませんよね。セブはQQEnglishに限らず、たくさんの英語学校があり社会人専門の学校やスパルタ教育に徹した学校などニーズに合った学校を選ぶことができる場所ですね。それと、ここはフィリピンで最も安全な場所ですので、この安全というのがキーワードになっています」
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--どういうことでしょうか?
「今ではセブは有名になっていますが、以前は日本人にとってまったく知られていないイメージだけの島だったのです。面白い話で女性はセブに留学に来て2度泣くと言われてました。1度目はイミグレーションでセブがフィリピンだったことに改めて気がついて帰りたくて泣く、2度目は諦めて留学するわけですがフィリピン人先生のホスピタリティに感動して帰りたくなくて泣く、です。やはりセブは良いけどフィリピンはちょっとというおかしなイメージがあったんですよね」
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--それは今でもあるのではないでしょうか?
「あると思いますね。バリやプーケットと並ぶアジアのビーチリゾートというイメージはかなり定着しましたけど、フィリピンという国はタイやインドネシアのような観光に行く国ではなかったんですよね。ところが一度くるとリピーターになってしまう。なんかいいなぁって、そんな国なんですよね」
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--やはり安全というのがキーワードなんですか?
「それが最も大切だと思っています。イメージだけで安く近くで英語が学べるのに二の足を踏むのはもったいないですからね。セブには100を超える英語学校がありますが、ここで普通に生活していて危険なことはありません。もちろん、日本とは違いますのでいわゆる凶悪犯罪はITパークの中ではないにしても、注意するに越したことはないですけどね」
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--ここITパークはどういう場所なのですか?周囲を囲まれて入る道路が限られた閉鎖空間のようですが?
「ここは元々、セブ市の飛行場だったんです。現在のマクタン島にセブ国際空港ができるまで使用されていたようです。日本との縁も深くITパークには日本企業も入っていますよ。飛行場といいましてもかなり昔の話で、第二次世界大戦のときからあったものです」
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--え、戦争中からですか?
「そうです。当然日本軍が管理していた時代もあったわけでして、特攻隊がここから飛び立ってレイテ島方面へ出撃したということです。これは正確な記録がありませんので真偽は定かではありませんが、初めての特攻隊はここから飛び立ったとも言われています。セブには慰霊碑もあります。そんな日本との縁もあってなのか、日本企業がここに入ることはむしろ歓迎のムードもあったくらいです」
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--ITパークにはショッピングよりも飲食店が多いような気がするのですが?
「そうですね。その名の通りIT関係の企業が多く、最初に光ファイバーが入ったのはここなんです。その関係で企業のコールセンターが多く、そういった企業は24時間稼働しています。2交代や3交代では夜中や明け方になることも多いのです。その為か24時間営業の飲食店やカフェ、コンビニエンスストアなどが充実しているようです」
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--では観光には向かない場所なんですかね?
「今は働く方や留学生がその大半ですが、学校の横と裏にビルが建設中ですよね。ここにはショッピングモールができます。そうすればまた新たな観光地がセブにできることになりますよ」
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--ところで藤岡さんは40代から英語を始められたそうですが?
「そうですよ。先程もお話しましたとおり、バイク便を運営しているおっさんでも英語がしゃべれるようになる。そしてそんなおっさんでも受け入れてくれる土壌がセブにはあるということなんですかね?ここには若い留学生が主な目的とする就職のため、ワーキングホリデーのためなどだけではなく、本当にさまざまな、ありとあらゆる目的で来られています。それが実現できる場所なんですよね(笑)」
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--今後の日本における英語教育の見通しについて何かお考えはありますか?
「受験英語も変わりつつあります。リスニングが取り入れられてから久しいですが、スピーキングの試験も実施されようとしています。どこの国のどの学校に留学されてもいいと思いますが、日本人はもとから文法や単語の能力は高いのでスピーキング力を養って世界中で活躍できる人になっていただきたいと思います。ところで、古川さんはもうすく9週間の留学期間を終えますがどうですか?」
--いやー、先生からは上達したと言われたのですが、残りの記事で暴露したいと思います!
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記者が生活した感じで危険な目にあったことは一度もなかったし、どのレストランも安くて美味しい。
本格的な日本料理の定食を食べても500円程度、フィリピン料理ならさらに安いという状況なので安心してどこに入っても問題ない。
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次回からは卒業を控えて、セブ分割留学のまとめに入る。
※参考記事
【セブに分割留学!】1学期-1 ジャコウネコのフンコーヒーは美味いぞ!
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【セブに分割留学!】1学期-2 試験の結果は予想通りのズタボロ…記者の英語力動画を公開!
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【セブに分割留学!】1学期-3 日用品が熱い!ちょっと変わったセブでのお買い物
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【セブに分割留学!】1学期-4 オンラインレッスンの裏側を探る!プロが見た国籍別特徴も公開
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【セブに分割留学!】1学期-5 シーフロントは本当にビーチリゾートだった!
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【セブに分割留学!】1学期-6 山口大学・学部丸ごと留学という挑戦!
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【セブに分割留学!】2学期-1 ところで飛行機どうする?ゆっくりお風呂にも入りたい!
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【セブに分割留学!】2学期-2 先生おススメのジョリビーで目からウロコの仰天メニュー!
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【セブに分割留学!】2学期-3 いろいろな数字の話~ところで英語はどうなった?
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【セブに分割留学!】2学期-4 巨大ショッピングモールでハプニング!
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【セブに分割留学!】2学期-5 通信はどうする?実証してみた!
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【セブに分割留学!】2学期-6 マニラに寄って帰国の途につく!
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【セブに分割留学!】3学期-1 セブの車窓から…ジープニーでコロンに行ってみた!
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【セブに分割留学!】3学期-2 セブからプチトリップ!レイテ島に行ってみた
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※写真はすべて記者撮影
取材協力:フィリピン政府観光省
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(執筆者: 古川 智規) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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