自宅で手軽にキレイに映画を見る3つのポイント

地デジ化にともなうテレビの高画質および大画面化、ブルーレイディスクの普及で、自宅で映画を楽しむ環境が整いつつあるが、それぞれの住宅事情によって制限は多い。そんな中で、より臨場感を味わい、キレイな画像を楽しむにはどういう点にこだわって機器を選べばいいのか。

その答えを探るべく、11月13日、赤坂ガーデンシティで開かれたブロガーイベント『お家でもキガルにキレイに映画鑑賞!』に参加した。

イベントでは、11月16日発売の『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』ブルーレイディスクを見るというぜいたくな内容に加え、トークセッションはAV評論家の山本浩司さんと映画コメンテーターのLiLiCoさんという豪華な顔ぶれ。
普段から数多くの映画を見てきたLiLiCoさんでも、自宅のテレビで映画を見ると、照明や人物のテレビへの映り込みが気になったり、テレビ以外の視界に日常がちらつき、映画に集中できないという。
山本さんは、「映画館並みの大画面じゃなくても、映画の世界に入り込める」と、映画鑑賞に適した環境の作り方とテレビの選び方に関して、この日の鑑賞機材である最新液晶テレビ『SONY BRAVIA KDL-55HX920』(以下 HX920)で、3つのポイントを挙げた。

1.画面との距離は2Hから3H

映画館並みの臨場感を味わうのに適した距離は、テレビの有効画面サイズの高さ(Height)の2倍から3倍。
55型の『HX920』の画面サイズの高さは68cmなので、136~204cm。
座ってみると想像以上に近い。親に「テレビに近づくんじゃありません!」と怒鳴られ続けてきた世代としては、即ゲンコツをくらってもおかしくない距離だが、今のテレビの輝度調整やコントラストの技術で目の負担は少なく、疲れにくいらしい。

「日本は7Hから8Hで見ている家庭が多い」と山本さん。「そんな広い家に住んでないし……」と思ったのは私だけじゃないだろうが、それでも普通は片方の壁にテレビ、もう片方にソファを置いたり、ダイニングテーブルからテレビを見ることもあるので、少なくとも4~5Hは離れていることが多い。

2Hの距離に座ると視界はこんな感じ。
確かに近いが、迫力の度合いは急に上がった。

2.できるだけ部屋を暗くし、黒がキレイに見える環境を作る

画面に近づき部屋を暗くする。これはもう親の教えからすれば反逆罪以外の何ものでもない。
それはともかく、映像以外のものが視界に入らないようにするためには部屋を極力暗くしたほうがいい。
さらに、画面を強調するならば、“黒をより黒く映す” テレビを選んだほうがいいだろう。
これはシネマモードで上下に切り取られる部分がキチンと黒く映ることによって、映像がより浮き上がるためだ。
『HX920』では『インテリジェントピークLED』という直下型LED部分駆動技術により、暗い部分での引き締まった黒の再現はそのままに、明るい部分をより高輝度で表示する。
写真は、同じSONYの『NX800』(左)と『HX920』(右)との比較。上下の黒枠が黒い『HX920』の方が映像が際立って見える。

真っ暗だと目に負担を感じるなら、テレビの後ろに間接照明を置くのもよい。
画面後ろにおくことで表面に光が映り込むこともなく、視界を邪魔しない程度の明るさであれば、雰囲気もよくおちついて視聴できる。

3.明るいところで見るなら、映り込みの少ないパネルの機種を選ぶ

映画の重要なシーン、クライマックスシーンでは暗くおどろおどろしい場面が多いので、画面への余計な映り込みは雰囲気をぶち壊し、周りで他の人や物が動くと途端に集中力が切れる。それを避けるためにも暗い環境がいいのだが、明るい部屋で見る場合には、極力映り込みを削減するパネルを備えた機種がいいだろう。
『HX920』の『オプティコントラストパネル』は、パネル内の空気層を樹脂にすることで、画面に当たる光の反射と拡散を大幅に低減して、映り込みや白ぼやけを最小限に抑えている。

レクチャー後は、『HX920』が2人に一台用意されて、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』を鑑賞。
映画自体の面白さはさることながら、上記の全てのポイントをおさえたテレビで2Hの距離で見てみたら、今までに味わったことのないような、一番映画に入り込んだ映画鑑賞となった。
この距離なら最後のスタッフロールもくっきり見えるので、「10年続いたシリーズ最終章だけあってスタッフの数も尋常じゃないよな」とか、「シェフやドライバーまでロールされてるんだなぁ」とか、そんなことまで考えながら最後まで映画の世界観にどっぷり浸れたという感じだ。

一緒の環境で映画を鑑賞したLiLiCoさんは、「近いよねー! 私こんなに近くでテレビで映画見たの初めて! すごい迫力! もう、すぐに自宅の模様替えしてテレビ買います」と興奮気味に話していた。

私も買います、とはとても言えないが、映画を見るときは遮光カーテンをひき、2Hで見ることから始めてみることにする。

※この記事はガジェ通ウェブライターの「noporin」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
OL時々レビューブロガー。あらゆる家電が好きで「家電情報」収集癖が転じて家電レビュアーへ。自称「家電女子」。ディズニーランドより東急ハンズとAkibaヨドバシがパラダイス。

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