福島県全体の農業が福島の一部農家によって終わってしまう件。
今回は西村博之さんのブログ『ひろゆき日記@オープンSNS。』からご寄稿いただきました。
福島県全体の農業が福島の一部農家によって終わってしまう件。
福島県の原発から30km圏内で農家をやってる人が、
お米を収穫して、出荷したがってるそうです。
原発事故により緊急時避難準備区域に指定された地域でコメを作付け・収穫したとして、県は28日、田村市都路町の農業の男性(58)に対し、収穫したコメを廃棄するよう食糧法に基づいて勧告した。男性は応じない意向を示した。
(中略)
食糧法では、作付け制限区域内で収穫されたコメは廃棄しなければならない。勧告に対し、男性は県に「作るのは勝手。作ったコメは販売したい」などと話したという。
「福島県、農家にコメ廃棄を勧告…避難準備区域で収穫」2011年10月29日『読売新聞 YOMIURI ONLINE』
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/cooking/20111029-OYT8T00523.htm
どんな社会でも、自分勝手な人は、一定の確率で必ず出てきます。
県などの行政が強制的に収穫・流通を差し止めるとかしないと、放射性物質が含まれた食品が流通してしまう可能性があるのですね。
そうすると、消費者は、「福島県産のモノを買わない」という自衛策に走ってしまいます。
福島県産の食品をいちいち自分で調べたりするよりは、他の産地のモノを買ったほうが楽ですからね。
んで、こういったニュースが流れた時点で既に手遅れで、「政府に出荷差し止めなどの強制力がないということは、既に流通しているかもしれない」とか考える人も出てくるわけです。
そして、福島県内でも、出荷に問題のない作物まで風評被害に巻き込まれるわけです。
結果として、福島県は、農業に不利な地域になっていくわけで、農業で生活するのは、他の地域に比べて極めて難しくなるわけですけど、そういった多数の人が損害を被る行為を少数の人ができちゃうし、行政も止める手段を持ってないんですよね。
ということで、出荷しようとする農家はもちろん良くないんですが、強制的に差し止めをしない。事なかれ主義な政治が起こした問題だと思うんですよね。
こうなることは、当初から予想できてたわけですし……。
執筆: この記事は西村博之さんのブログ『ひろゆき日記@オープンSNS。』からご寄稿いただきました。
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