OKAMOTO’Sのアドレス帳 Vol.13 RIKI HIDAKA × オカモトレイジ
OKAMOTO’Sのメンバーが友人はもちろん、憧れのアーティストなどをゲストに迎える対談企画第13弾は、オカモトレイジが愛してやまないミュージシャンRIKI HIDAKAが登場。NY に拠点を移して活動しているRIKIとの久々の逢瀬に、親衛隊を自負するレイジのテンションもMAX。なるべくして友人になったという二人の出会いから音楽についてまでをお送りします。
―—今回、ツアーでいろんな地方に行ったのはライヴをたくさんやりたかったから?
ヒダカ「そう。いままではあんまりライヴはやりたくなかったんだけど、今回のアルバムは初めてちゃんと人に伝えたいというマインドになって。それもあって神鳥(孝昭/広島のSTEREO RECORDS代表)さんに相談したら、ツアーを組んでくれて」
レイジ「『不良たちの描いた夢は』を聴いてヒダカのマインドの変化を感じました。あの曲、ものすごくいいよね。好きすぎて、自分が出演させてもらったフジテレビのドラマ(『SHIBUYA零丁目』)で使わせてもらって。しかも、ドラマのなかであの曲が流れるタイミングがヤバくて。EDMがガンガンかかってるクラブに俺と池田エライザちゃんが乱入して、最初にシーナ&ザ・ロケッツの『涙のハイウェイ』をかけて、その後に『不良たちの描いた夢は』をかける」
ヒダカ「最高だね。(笑)本当にうれしい。アルバムの2LPも出すよ。クソいいよ。よりよくなってる」
レイジ「ヤバいね。楽しみ」
ヒダカ「今回のアルバムは途中まで作ってた曲がいくつかあったんだけど、年末にヤンのフリーソロアルバム(『Blue Angels of Santa Monica』)を聴いて、このままじゃダメだと思って全部作り直して」
——曲自体はニューヨークでずっと作り続けてるの?
ヒダカ「向こうに行ってからずっと作ってる。今年の7月で2年になるんですけど」
レイジ「あっという間だね」
ヒダカ「うん、早い。最初はずっとやる気がなくて、部屋でギターを弾いてるくらいだったんだけど」
レイジ「じつは、2年前の6月に一緒にニューヨークに行って“レッド&パープル”っていうグループを組んでライヴをしまくろうという計画があったんですよ。当時、ヒダカの髪色が紫色で、俺の髪は真っ赤だったから」
ヒダカ「そう。結局、俺のパスポートの申請が遅れて実現しなかったんだけど」
——でも、ヒダカはそもそもニューヨークに憧れがあって行ったわけじゃないんだよね。
ヒダカ「そう。どちらかというと、当時は東京がイヤになってたから。ニューヨークにちょうど仕事もあったし、ラッキーみたいな感じで。でも、実際に行ったら行ったで、いいライヴが観れたりもするし、おもしろいと思うことがあって」
レイジ「ここ1年でいいライヴはあった?」
ヒダカ「ダイナソーJrでしょ。あと、ニール・ヤングもよかったし、テレヴィジョンもヤバかった。あと、マーク・リボーっていうギタリストが超好きで、その人らの演奏をよく観に行ってる。去年、プルプルしながらヴィレッジ・ヴァンガードの楽屋にヤンと作った12インチをマーク・リボーに渡しに行ったりして」
——そういう出来事もあったんだね。
ヒダカ「そう。だけど、自分のライヴは知り合いのカフェで1回しかやってなくて。CDをどこかに持って行ったりすることもなく」
レイジ「でも、どこかのアパレルブランドのPR映像にヤンとヒダカの楽曲が使われてたよね?」
ヒダカ「ああ、なんだっけ、それ? フランスのブランド。ああ、カルヴェン(CARVEN)だ」
レイジ「ブランドのPR映像をYouTubeで観ていたら、ヤンとヒダカの曲(『Oh,Lord(NO TOKYO)』/CARVEN Menswear・2016SS)が流れていて。どういう経緯でそうなったのか全くわからなかった」
ヒダカ「その映像を作ってるやつがヤンの幼なじみで。パリにいるアントン(・ビアラス)って人で。その人が映像を作ってるときに、ヤンが曲を聴かせたら『それいいね』ってなったらしくて」
——そういうことがありつつも、自分で自分の曲をいろんな人に聴いてもらうために何かをしているわけじゃなかったと。
ヒダカ「そう。人に『俺はこういう音楽をやってんだぜ!』ってアピールするのがイヤで。でも、最初にも言ったけど、最近はそれが変わってきたんですよね」
——なんで変わったの?
ヒダカ「大人になったんですかね? ちゃんと作品を作ったら、ちゃんと伝えたくなったみたいな」
レイジ「未だにRIKI HIDAKAは謎の存在だしね」
ヒダカ「日本にいる人で連絡をくれるのはレイジくんくらいしかいないから(笑)」
レイジ「俺はとにかくヒダカがヤバいっていうことを日本に広めたい」
——この前のレイジも手伝っていたイベント、GLUEも、今回のヒダカのツアーのアフターパーティーとして開催していたし。
レイジ「そう。普通に生活していたらヒダカのライヴを観ないような人生を送っている人たちをどれだけたくさん呼べるかという目的もあって。だから、俺たちはレーベルでも事務所の人でもないのにヒダカの音楽を広めようとしている応援団? 親衛隊だね。“RIKI HIDAKA”って刺繍が入ってる特攻服作ろうかな(笑)」
ヒダカ「ヤバい(笑)。今回のアルバムを作って、ようやく自分で自分のことをミュージシャンだと思えるようになったというか。いままではギターが好きなだけの捻くれたガキみたいな感じで。今回はちょっとがんばったんですよね」
——がんばってみたら自分としてもすげえよかったと。
ヒダカ「うん、すげえよかった。ニューヨークにいると、日本にいるときと比べて圧倒的にひとりでいる時間が長いから、あんまり遊んでないんですよ。仕事して、終わったら家に帰ってずっとギターを弾くだけ。それがすげえ心地いい感じになってきて。友だちと一緒に曲を作ったり、人のライヴを観に行ったりするのも楽しいんだけど……仕事して、家に帰ってひとりでギターを弾いて、また寝るみたいなサイクルが気持ちよくて」
レイジ「ヒダカにはその感じが合ってるのかもね。年に1回帰国して友だちと会って大騒ぎしたり」
ヒダカ「いまは向こうでも作品を流通させたいと思っていて、今回のアルバムの2LPはアメリカでプレスをしようと思ってる。あと、向こうでジョシュってやつと殺し屋キラーズっていうバンドを組んだから、その作品もリリースしようと思ってる」
レイジ「殺し屋キラーズは、そのジョシュってやつと2人で活動してるの?」
ヒダカ「うん、2人。ジョシュはドラム&ボーカルなんだけど、ドラムを叩いたことがないから、あり得ないくらい下手で。もう7曲くらいレコーディングした」
レイジ「マジ? 超聴いてみたい!」
ヒダカ「うん、絶対リリースする。でも、殺し屋キラーズってバンド名は変えると思う(笑)」
——話が前後するんだけど、そもそも2人はどういうふうに出会ったんですか?
ヒダカ「俺が覚えてるのは、たぶん最初に連絡先を交換したのはドカットくんの家から帰る朝の電車のなかなんだよね。もう5年以上前だと思うんだけど。俺は自分から連絡先を聞かないんだけど、レイジくんのほうから聞いてくれて。それはめっちゃ覚えてる」
レイジ「そこでもドカットの名前が出てくるのか。やっぱりあいつはすごいな。それって俺らがズレテルズをやっていたころの話だっけ?」
ヒダカ「いや、俺はズレテルズのライヴは一度だけ、再結成したとき(2012年8月)しか観たことないもん。ドカットくんがフラフラでステージに立ってたとき(笑)。最初にギターのひでちゃんが出てきてさ」
レイジ「(レッド・)ツェッペリンを弾くやつね」
ヒダカ「そうそう」
レイジ「俺も気づいたらヒダカを応援してた感じです(笑)。でも、俺が新宿に住み始めた途端にしょっちゅうウチに来るようになったよね」
ヒダカ「そうだ。QNくんと一緒にライヴをやったりした時期があるじゃん」
レイジ「やったね」
——それはどこで?
レイジ「新宿JAMっすね」
ヒダカ「最初は俺がライヴに誘われたんだけど、ひとりでやるのがイヤだってなって。そのライヴハウスからレイジくんの家が近いし、『機材を全部持っていってめちゃくちゃやろうぜ!』ってなって(笑)。レイジくんは人前でいきなりライヴするのはいろいろ問題があるからってゴリラのお面をかぶって」
レイジ「そうそう」
ヒダカ「QNくんがアナログシンセとかイジって」
レイジ「俺はサンプラーやシンセをイジったりして」
ヒダカ「それで30分セッションして帰るみたいな(笑)」
レイジ「けっこうあの時期は色々なことをやっていたよね」
——すごく好きなエピソードが、ヒダカがレイジの家でドラマの「ロングバケーション」を一緒に観て、その翌日に“LONG VACATION”っていうタトゥーを入れたっていう(笑)。
レイジ「本当におもしろすぎますよね(笑)。正月にウチで『ロンバケ』を一気観して。『ヤバい! 明日、俺タトゥー入れてくるわ』と言って、タトゥーのデザインを書き始めて(笑)。『これでいこ〜』って、本当にすぐ入れてきた。『だって、タトゥーって1回入れたら一生消えないから最高じゃない?』と言っていて(笑)。普通の日本人は1回入れたら一生消えないから迷うのに真逆の価値観で」
——ヒダカ的にそんなに『ロンバケ』がヒットしたんだ(笑)。
ヒダカ「あんまり思い出せないんですけどね」
一同「(笑)」
レイジ「ノリでしょ?」
ヒダカ「ノリ、ノリ。なんか海みたいなところでチューするよね?」
レイジ「ああ、川沿いのところでね。それラストシーン」
ヒダカ「それくらいしか覚えてないっす」
レイジ「酔っぱらって起きたらタトゥーが入ってることなんかしょっちゅうあるでしょ?」
ヒダカ「さすがにしょっちゅうはないけど、河原温って超偉大な現代美術家がいて、河原温が“I am still alive”って書いた電報を毎日世界のどこかから送るという作品があって。それを観たときにヤバいと思って、いま住んでる家の近所の遅くまでやってるタトゥーショップに行って『おまえが一番カッコいいと思う書体で“I am still alive”って入れてくれ』ってお願いしたら、超ダサい感じになった(笑)」
——レイジはヒダカのような生き方を羨ましく思うこともある?
レイジ「いや、羨ましいという感じではないですけど、自分がメジャーのフィールドで音楽活動をしていると、その対照にある本来のインディーのあり方としてはRIKI HIDAKAの様な存在が本物だなって思います」
ヒダカ「なんかいまは“インディペンデント”っていう言葉自体があまりにも軽薄なものに成り下がってると思う」
レイジ「俺はヒダカやヤンくらいポリシーがあるインディペンデントのアーティストが好きなんです。ヒダカはさすがだなっていつも思うし」
ヒダカ「そうじゃないんだよ。俺は結局そうしようと思ってるわけじゃなくて」
レイジ「そうにしかならないってことでしょ?」
ヒダカ「そう、それしかできない」
レイジ「それがいいんだよ。それがパンクだし、ロックだなと思う。インディーズのアーティストはこうあるべきだよなって。それしかできないから、一生そうなんだろうなというか」
——セルフブランディング云々を超越したアーティスト性でありマインドってことなのかな?
レイジ「そうですね。べつに自分で『俺はインディーだから』と公言することとは違うというか。俺らもメジャーだからうんぬんということを自分たちで言っているわけではないけど、メジャーのフィールドで活動しているポリシーや誇りはある。そのうえでグレーな感じで好きなように遊びたいとも思っているから、ヒダカやヤンの様なアーティストから学ぶことはがたくさんある。逆に彼らが俺らを見て学ぶことがあったらうれしいなとも思うんです。だから、GLUEでも『おまえら、本物のインディーズのアーティストのライヴを観たことないだろ?』っていうニュアンスでイベントをやるのが楽しいんです」
——レイジは自分がカッコいいと思ってるアーティストを紹介するのが好きだよね。
レイジ「好きですね。自分がカッコいいと思っているやつをプロモーションするのが好き」
——いまKANDYTOWNの外部ディレクターをやってるのもそうだし。
レイジ「そうですね。純粋にカッコいいと思えるやつらが周りに多くてうれしいんです。俺はつねにヒダカと何かを一緒に作りたいと思っているし、会う度に『レコーディングしよう』と提案しても、それが毎回実現しないのも運命的だなと思っていて」
ヒダカ「そういうことって全部タイミングだしね」
レイジ「ね。だから、実現するときはするだろうし、一生実現しないかもしれない」
ヒダカ「実現したら絶対におもしろいと思うけどね」
レイジ「うん。そんなに焦ることでもない。最近、自分の引きが強すぎて、運命や因果律みたいなことばかり考えてます。道で知り合いに会う頻度なんか尋常じゃないんですよ。人ってそういうことをまともに考えすぎると頭がおかしくなっていくのかなって。それくらい信じられないことが起きすぎる。そういうことがあるから、何事に対しても焦らないようになりました。そういう運命だしと割り切っているというか」
——ヒダカも出会うべき人に出会ってる感じがあるでしょう?
ヒダカ「うん。俺もホントになるようにしかならないって思っていて。『こうなるわな、しょうがないよね』みたいなことばっかりだから。STEREO RECORDSの神鳥さんとも出会うべくして出会ったと思うし。今回のツアーも地方では小さいカフェとかでライヴをやったんですけど、東京に比べたら来てくれる人も少なくて。でも、さらに田舎のほうから会場まで来てくれた人がCDを買って帰ってくれたりして、そういう人たちに届いてると思うと……間違ってないなって思う」
——人に届く実感を得られるようになった。それまで自分の観念と音楽で壁打ちしてるような感覚だったのかな?
ヒダカ「いや、人って絶対に死ぬから。とりあえず作品を残さなきゃという感覚がすげえあって。それでとりあえず曲を作ってきたんだけど、人に伝えるとなるとまた違うじゃないですか。人に伝えるということは、その人のパワーが自分のところにまた返ってくることでもあるから。その感じがイヤで」
——自分のパワーの純度が下がるみたいな?
ヒダカ「そうそう。でも、いまとなってはちょっと違う感覚が生まれて、人に届けるのもいいなって思えるようになったんですよね」
レイジ「ヒダカは若返ったよね」
ヒダカ「髪も切ったし、ヒゲも剃ったからね」
レイジ「去年はマジで老人みたいだったよ(笑)。今回、来日したヒダカは若い(笑)」
ヒダカ「それもテーマがあって」
レイジ「テーマがあるんだ! 何?」
ヒダカ「見た目で自分の主義主張とかがわからないようにするっていうテーマ」
レイジ「確かにいままでの感じだと『あ〜そっち系の人ね』って言われるニュアンスがあったね」
ヒダカ「(タトゥーが見えるから)Tシャツになったら終わりなんだけど(笑)。あと、襟のある服を着ようというのもテーマ(笑)」
レイジ「今日の服は襟ないじゃん」
ヒダカ「今日はね。ライヴするときとか……」
レイジ「この間は上裸だったじゃん!(笑)」
ヒダカ「上裸だったね(笑)」
——ヒダカは次の作品のテーマってもう頭のなかに浮かんでるんですか?
ヒダカ「うん、それがあって。次は全曲、歌にしようと思って」
レイジ「いいね!」
ヒダカ「最近ちょっと歌いたくて。いい歌ってヤベえなって。最近、ひさしぶりにエリオット・スミスとか聴いていて」
——あの人の歌ってすごく悲しいじゃん。それがたまらないんだけど。でも、あの人は自ら命を絶ってしまったから。率直に、ヒダカには若くして死んでほしくないなって思う。
ヒダカ「俺は死なないです。もっと死にそうなやつも知ってるし、自分から死んだやつも知ってるから。俺はたぶんそういう感じじゃないんだろうなって思う」
レイジ「でも、事故死はありえそうだから気をつけてほしい。だって、気絶して倒れて熱風で首の皮が溶けてたことあったよね?」
ヒダカ「そうそう。酒飲んで風呂場で寝てたらそんなことになって。次の日、初めてニューヨークで演奏する機会があったから緊張してたのかも」
レイジ「ヒダカが帰国したときに会ったら、首にガムテでマスクを貼り付けていて(笑)」
——ガーゼの代用みたいな感じで(笑)。
レイジ「そう(笑)。本当のパンクファッションはこうやって生まれるんだろうなと思いました。『ガーゼがないからとりあえずマスクを付けてるんだよね』と言っていて(笑)。あと友だちとケンカになって、顎を骨折して1ヶ月くらい口が開かなかった時期もあったよね」
ヒダカ「俺の友だちでタカミってやつがいて。6人くらいのチームで、高円寺でWorkstation.っていうギャラリーを運営してるんだけど。俺とちょっとタイプは違うんだけど、彼は彼でアートに対していろんな思いがあって。彼とはすげえ仲がよくて、酔っぱらっていろんな話をするんだけど、そのときは俺がよくないことを言っちゃって、気づいたら殴られて顎を骨折していて。医者に『酒を飲んで吐いたら、(吐瀉物が)口に詰まって死ぬぞ』って言われて。でも、みんなで飲みに行ったら俺だけ飲まないわけにもいかないから、醤油を舐めながら飲んでましたね。吐いたら死ぬからつねにペンチを持ち歩いて。『もし俺が吐いて死にそうになったら、これで口を開けてくれ!』みたいな(笑)」
一同「(笑)」
ヒダカ「でも、あのころの俺はちょっとおかしかった」
レイジ「いまは健康的」
ヒダカ「うん、健康に気をつけてる。酒もあんまり飲まないようにしてるし」
——まだしばらくはニューヨークにいるつもりなんだよね?
ヒダカ「当分います。たまに日本に帰ってくるけど、拠点は向こうのほうが性に合うから。ニューヨークはみんな他のやつらがどう生きてたっていいみたいな感じで、それが心地いいので」
——たまに東京に帰ってくるといいなって思うところもある?
ヒダカ「とりあえず女の子がかわいすぎてつらい(笑)。ちっちゃくて超かわいい」
レイジ「最後にものすごく意外なこと言うのがいいね!(笑)」
RIKI HIDAKA ×オカモトレイジのサイン入りチェキを2名様にプレゼントします。空メールを送信するとプレゼントに応募できます。(←クリック)ご応募お待ちしております。
後日当選された方にはいただいたメールアドレス宛にNeoL編集部よりご連絡させていただきます。
撮影 依田純子/photo Junko Yoda
取材・文 三宅正一/interview & text Shoichi Miyake
企画・編集 桑原亮子/direction & edit Ryoko Kuwahara
タワーレコード渋谷店頭とSTEREO RECORDSでツアー会場のみで販売していたRIKI HIDAKAの最新作『Abandoned Like Old Memories』と未流通の2タイトル『PINK GRAPEFRUIT EP』、『HIDDENTRACKS』を加えた3タイトルを一挙に販売予定(日程未定)。
RIKI HIDAKA『PINK GRAPEFRUIT EP』
1.Hummingbird Grave / Riki Hidaka and Jan
2.Pink Grapefruits / Riki Hidaka and Jan
3.Rock’n’Roll Music In My Head / Riki Hidaka
(QQQQQQQQQ x Shiny Brand Records)
【作品解説】
2014年の春に製作した3曲入りの作品。GREAT 3やjan and naomiで活躍するjanによる詩の朗読を含む2曲と10分間の独白1曲。
録音は日高理樹の自宅とLowPassのGiorgio Givvnのスタジオ、マスタリングはPHONON熊野氏によるもの。
【本人解説】
もう2年も前のことなのですが当時おれはどうにもちゃんとしたものや、ちゃんとした人たち、ちゃんとするということが嫌で嫌でたまらなくて、こういうものができました。展開より反復、グルーヴの排除、一回性、そういうものに当時おれは惹かれていたのです。ズブズブと自分の中の妄想の中を落ち続けていくのは、独りよがりで気持ちのいいものですから、楽なのです、子供の頃多くの方々がそうだったように。
RIKI HIDAKA『HIDDENTRACKS』
1.HIDDENTRACKS
(compiled 8 tracks as 1 track
1.NOONWHILE
2.WITHERED SPOON
3.HEGIRA GUITARS ENSEMBLE 1
4.HEGIRA GUITARS ENSEMBLE 2
5.NO NO NO
6.GHOST DOLPHIN 1
7,GHOST DOLPHIN 2
8.PRAYING)
(QQQQQQQQQ x Shiny Brand Records)
【作品解説】
2015年の初頭にNYの自宅で録り貯めていた8曲入りの作品。(8曲を1つのトラックにまとめてあります)
マスタリングはPHONON熊野氏によるもの。
【本人解説】
特に作品にしようとして製作したわけではないデモトラックのようなものの寄せ集めですが本当に気に入ってます。
部屋という空間、人間の生活そのもの、そういった音楽が取り巻く空気のようなものを感じていただけると思います。
RIKI HIDAKA『Abandoned Like Old Memories』
1.Gently Talks #3/Dishwasher`s Delight
2.Rebel Zombie In Vain
3.Bad Dreams Passing Through My Dirty Bedroom
4.不良たちの描いた夢は
5.Delay My Memory
6.Floating On The Mill Pond
7.Withered Spoon/The Ghost Of Chinatown Whispered
8.Disaster Above The Onecolored Rainbow/So What?
9.名もないからす
10.Hidaka Against
11.乱反射する光の中で
12.Good Bye My Caulfield
13.Nothing Happened On The Day Old Punk Quit Smorking
(STEREO RECORDS)
【作品解説】
NEW YORKへ渡米した日高理樹が2015年冬から2016年の3月頃にかけて製作したフルアルバム。録音、ミックス、マスタリングをNEW YORKの自宅で本人が行った。
【本人解説】
2ndアルバム「NU GAZER」(自主製作盤・非流通)以降、ずっと人に何かを堂々と伝えることから逃げ続けてきたように感じるけれど、ようやく今の自分の全部を詰め込むことがこのアルバムでできました。
もう終わったもの、過ぎ去ったもの、そういうものたちに寄り添って、しっかりとそれらを見つめることの大切さがアルバムを通してあるテーマです。ようやく本当の意味で1枚目のアルバムを完成させられたように感じています。
OKAMOTO’S「BROTHER」
(発売中)
RIKI HIDAKA
OKAMOTO’S
オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(G)、ハマ・オカモト(B)、オカモトレイジ(Dr)。2010年5月にアルバム 『10’S』、11月に『オカモトズに夢中』、2011年9月に『欲望』を発売。2013年1月に4thアルバム『OKAMOTO’S』を発売し、7月に は両A面シングル“JOY JOY JOY/告白”を、11月6日にニューシングル“SEXY BODY”をリリース。2014年1月15日に岸田繁(くるり)を迎えた5th アルバム『Let It V』を、8月27日にはRIP SLYME、奥田民生、黒猫チェルシー、東京スカパラダイスオーケストラ、ROY(THE BAWDIES)らとコラボを果たした5.5 thアルバム『VXV』を発売。2015年9月30日、6thアルバム『OPERA』をリリース。2016年6月1日にNetflixドラマ「火花」の主題歌となる「BROTHER」を表題曲にしたシングルをリリース。また、同年6月3日から全国47都道府県を巡る「OKAMOTO’S FORTY SEVEN LIVE TOUR 2016」を敢行中。
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