上杉隆、”場外乱闘”の読売記者との公開討論に意欲
政治・社会、芸能・スポーツ、ゲーム・アニメ、ネット・科学など、さまざまなジャンルのニュースを、ニコニコ動画らしい切り口で伝えるニュースサイト『ニコニコニュース』は、本日2011年10月29日に1周年を迎えた。28日のニコニコ生放送『号外!ニコニコニュース』では1周年を契機に、ネットメディアのあり方について議論が交わされ、従来とは違う報道のあり方として注目を集めたニュース記事などが取り上げられた。”「ルール破り」読売記者にフリージャーナリストら詰め寄る 小沢元代表会見で「場外乱闘」“という記事では、登場人物であるジャーナリストの上杉隆氏が、問題となった読売記者との公開討論を「ぜひやりたい」と語った。
ニコニコニュースに掲載された話題の記事にタブーなく迫る『号外!ニコニコニュース』の第3回目が、ニコニコ生放送で2011年10月28日に行われた。ネットメディアのあり方について議論が交わされると、脳科学者の茂木健一郎氏はニコニコ生放送について、
「タブーなことをやらないと面白くない。テレビがコマーシャリズムだとか、視聴率を追うゆえにすごくつまらなくなっているのは、皆感じてると思う。ニコ生が一番面白いことをやっているのは間違いない。ただ逆に言うと、大きくなってきているから、今が曲がり角というか、ここでお行儀良くしようとすると、普通の地上波テレビと同じようになってしまう」
と評価しながら、”テレビ化”することに懸念を示した。評論家の荻上チキ氏は、
「単にテレビのコンテンツを自分たちでも作れるんだという”劣化コピー”で終わるのでなく、自分たちが新しいメインのストリームを作っていくんだというような、ニュースの配信の仕方を”発明”してもらいたい」
と今後への期待を語った。
また番組で「小沢元代表会見で”場外乱闘”」のニュース記事の話題になると、ジャーナリストの江川紹子氏が「公開吊るし上げでは」と、ニコニコ生放送で生中継されたことやタイムシフトで繰り返し見られることを疑問視。それに対し荻上氏は、「ユーザーやネット住民は、どういった報道のあり方が重要だという議論をするソースをもらった」と述べ、報道の裏側の現場が可視化されたとして肯定的にとらえた。記者クラブへの反対をツイッターなどで公言している茂木氏は、今までは「記者の顔が見えなかった」と語り、抽象的な”記者クラブ”の中にいる生身の人間、記者個人が見えたことを高く評価した。
そして当事者の上杉氏は、視聴者から「場外乱闘の相手である読売の記者と公開討論をやってほしい」という要望に対し、「ぜひやりたい」と即答。また、茂木氏も米アップル創始者であるスティーブ・ジョブズ氏の死去に関する緊急特番で口論となった、マイクロソフト元副社長の西和彦氏と再びニコニコ生放送で共演することを希望し、今後も”ニコ生ならでは”の番組作りに期待を寄せた。
◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]上杉氏らの読売記者との”場外乱闘”VTRから視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv67963126?po=news&ref=news#23:30
・[ニコニコ生放送]茂木氏の「西和彦氏との口論について」から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv67963126?po=news&ref=news#58:00
(伊川佐保子)
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ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/
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