“ふけ”は頭皮に住む2種類の細菌のバランスが原因だった!? 上海交通大学研究チームが論文発表

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肩に落ちる“ふけ”。不潔を絵に描いたような状態ですから、男性女性問わずエチケットとして気にされる方が多いと思います。

実際、“ふけ”というと、頭を洗っていなくて不衛生にしているイメージがありますよね。

「でも、毎日シャンプーしても“ふけ”って出るんだけど……」

そのように、この問題で悩んでいる人の中にはそう思う向きもあるかもしれません。

確かによく調べてみると、“ふけ”で悩む人の多くは、毎日シャンプーして清潔にしているケースが少なくないようです。

そんな疑問に科学のメスが入りました。世界中の科学者から信頼を集めている科学雑誌『ネイチャー』に、“ふけ”は大多数の場合、不衛生にしていることが原因ではなく、頭皮にもともと住んでいる2種類の菌のバランスが乱れることによって起こることが分かったとする論文が発表されて話題になっています。

中国・上海交通大学のチャン・メンフイ博士の研究チームは、頭皮の細菌の数が異常繁殖とは言えないまでも、“ふけ”や場合によっては頭皮の炎症に悩む方が多いことに着目。
18歳から60歳までのボランティア59人に協力を要請し、シャンプーしてから48時間後に頭皮の8箇所から“ふけ”を採集。

それまで“ふけ”の原因といわれていた真菌の一種であるマラセチアの量などを検査。その結果、“ふけ”の多さは細菌の多さ、つまり不衛生な状態で増えるとは必ずしも言えないことを確認しました。

さらに標本の検査と比較を行った結果、普段は抑制しあっているプロピオン酸菌とブドウ球菌のバランスが崩れ、どちらかが繁殖すると“ふけ”が生じやすいことを発見。

チャン博士等は論文中で、研究には未解明の部分があるとしながらも、これまではっきりとしなかった最も多くの人が悩む頭皮の皮膚疾患“ふけ”症の原因解明に近づきました。もし、菌のバランスで“ふけ”が起きるとしたら、菌を植え付けるような方法で、“ふけ”を抑える治療法が発明されるかもしれませんね。

※写真はイメージ 足成より モデル 渡邊良一 http://www.ashinari.com/2013/01/31-375823.php

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(執筆者: 松沢直樹) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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