【画像多数】企画展『GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~』で遊び倒してきた

GAME ON

日本科学未来館にて2016年3月2日(水)から開催の企画展『GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~』の内覧会に参加してきたので、その様子をレポートいたします。

『GAME ON』とは?

ゲームオン画像

『GAME ON』は2002年にイギリスで開催された世界のテレビゲームの進化を一望できる展覧会です。その後オランダ、フィンランド、アメリカ、台湾、カナダなどで開催され、200万人の参加者を魅了してきました。今回日本では初開催になります。

『GAME ON』の見どころは?

『GAME ON』の素晴らしいところは、単に世界中のテレビゲームのソフトやハードを並べているだけでなく、それらが実際にプレイ可能という点でしょう。今回は135点の展示作品のうち、なんと133点がプレイアブルになっています。
また、テレビゲーム初期の作品・ハードから最新作まで幅広く取りそろえてあるので、今はもう手に入りにくい・ハードが見つからないくらい古いゲームもプレイ可能な点も見逃せません。
単なる展示会ではなく、ゲームの歴史と未来を遊んで体感できる場だと言っていいでしょう。

さっそくゲームスタート!

GAME ON

写真右端の入り口から入っていきます。

入り口

なんだか見覚えがあるボタンがたくさんある通路を進んでいきます。すでにこの辺りからピコピコ音が響いています。

STAGE1

展示会会場に入ると”STAGE1″というパネルが。この展示会では”STAGE1 プレイの誕生” “STAGE2 ゲームセンターでプレイ” “STAGE3 いろいろプレイ” ……などなど、各テーマのステージをクリアして進んでいく形式になっています。全8ステージ構成です。『スーパーマリオブラザーズ』みたいですね。
なお、前のステージに戻ることも自由にできるのでご安心ください。

STAGE1 プレイの誕生 コンピューターが生んだエンターテインメント

会場内

会場内はこういった感じで、所狭しとゲーム機が並べられています。まさにゲームの博覧会。ほぼすべてプレイ可能なので、空いていたら迷わずプレイしてみましょう。
もちろんですが、後ろで待っている人がいたら連コインはマナー違反ですよ。譲ってあげましょう。

PON

世界で初めてヒットしたテレビゲームと言われる『PONG』(1972)。システムを再現したコントローラーとプロジェクタ投影の画面により、プレイ環境を再現しています。実機は写真左のものです。
ゲームの歴史をひも解くと必ず出てくる作品なので、実物を見られて感動しました。

STAGE2 ゲームセンターでプレイ アーケードゲーム

スト2

“STAGE2″で見かけた『ストリートファイター2』(1991)。記者も久しぶりにプレイしてみました。リュウで挑んで、ダルシムを倒して春麗に負けました。
未だに飛び込み大キックアッパー波動拳を無意識に入れられてびっくりしました。当時、体で覚えるくらいプレイしていたのか……。

バーチャ

他にも『バーチャファイター』(1993)や、

ドンキーコング

『ドンキーコング』(1981)など、いろんなアーケードゲームが並んでいました。

アフターバーナー

著者が幼い頃の憧れだった『アフターバーナー』(1987)。当時は憧れつつも1回もプレイできなかったので、今回ドキドキ初プレイです。
椅子に座って中央のレバーを握り、画面中の戦闘機を操作して空中戦を行うゲームなのですが、この椅子がプレイ中レバーを倒した方向へ右に左にぐわんぐわん揺れます。遊園地のアトラクション+ゲームという感じです。
一方、ゲームとしては敵機をロックオンし、誘導ミサイルを発射、画面奥に逃げていく敵に命中、撃墜! を繰り返していくかなり爽快なものでした。あー面白かった。

ハングオン

隣にあった『ハングオン』(1985)は、実際にバイクにまたがってゲーム中のバイクを操縦するレースゲームですが、操作はコントローラーではなくバイクを傾けて行います。なのでこれも当然ぐわんぐわん揺れることになります。すごく難しかったですが、乗りこなせたら爽快だろうなあと思いました。

上記2作品は、映像のクオリティという面ではもちろん今のゲームには劣りますが、ゲーム体験の面白さとしては全然引けをとっていないどころか、ビジュアルだけ優れてるゲームよりもぐわんぐわん揺れて面白かったです。そんなバカなという方は、だまされたと思ってぜひやってみてください。

STAGE3 いろいろプレイ 「○○ゲー」の発生と進化

鉄機

『鉄騎』(2002)は家庭用ゲームでありながらコントローラー類の数が半端じゃないことで有名なロボットアクションゲームです。スティック2本、シフトレバー1本、ボタン類40個以上、フットペダルは3個だそうです。これ、家のどこに置いてたんだろう……。

ウイイレとハイパースポーツ

『ウイニングイレブン2016』(2015、写真左)と『ハイパースポーツ』(1985、写真右)。両方ともコナミのスポーツゲームですが、発売年は30年の隔たりがあります。
このように時代を超えてゲームを一望できるのも『GAME ON』の大きな面白さです。

STAGE4 おうちでプレイ 家庭用ゲームの進化

このステージでは数々の家庭用ゲーム機のハードが並べられていました。『セガ マークIII』(1986)や『MSX』(1983)など懐かしいものから、1968年のゲーム機『ブラウンボックス』という幻の実機も並んでいました。

ロックマン

80年生まれの記者としては、やはりおなじみなのは『ファミリーコンピュータ』(1983)、ということで、『ロックマン』(1987)をプレイしてきました。カットマンステージをノーミスクリアできてうれしかったです。
なお、どのゲームにも操作方法やゲームのゴール・目的など簡単な解説がついているのですが、ロックマンのそれは以下の通りでした。

ロックマン解説

タイトル画面でstartを押し、戦いたいボスを選んでください(ガッツマンがいちばん弱いです)

急なガッツマンピンポイントバッシングにも戸惑いますが、ガッツマンはボスが弱くてもステージそのものが激ムズなので初心者にはオススメできません。

初心者は迷わずボンバーマンを選びましょう。

STAGE5 どこでもだれでもプレイ キッズ&ポータブルゲーム

ゲームウォッチ

このステージには携帯用ゲーム機が陳列されているのですが、特に圧巻だったのはこのゲームウォッチのエリアです。こんなに種類があったのか……

裏側

裏側にもたくさん。写真下部には『たまごっち』(1996)の姿も。流行りましたね。
なお、これらケースに入っている携帯ゲームはプレイ不可です。

STAGE6 アートでプレイ ゲームキャラクター、音楽、映画

ポケモン

『ポケットモンスター』シリーズもこのステージで紹介されていました。ポケモンはすでにアートのくくりなんですね。
その他、『ビートマニア』(1998)や『太鼓の達人 特盛り!』(2014)、『スペースチャンネル5』(1999)など、音楽系のゲームが多いステージでした。

RPG

本展示会ではプレイアブルを重視してか、ロールプレイングゲーム(RPG)の展示が少なかったように思うのですが、その代わりか、コンピュータRPGのご先祖様、テーブルトークRPGのさらに開祖である『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(日本版1985)のルールブックやキャラクターシートなどが参考出展されていました。
これも記者は初めて見るものだったので感激でした。35歳以上の方であれば、懐かしいという方も多いかもしれません。

STAGE7 作ってプレイ インディーズゲームとプラットフォーム

マインクラフト

このステージの見せ場は、なんといっても『マインクラフト PlayStation4 Edition』(2014)で再現された科学未来館内の探索ゲームです。このゲーム内の科学未来館は、40万個以上のパーツを使い2名のスタッフが1か月がかりで制作されたそうです。世の中いろんなお仕事があるんですね。
記者はマインクラフト初体験で参加させていただきました。

科学未来館 マインクラフト

このように見事に再現された科学未来館の中で宝探しをするゲームをプレイ可能です。記者は初体験でしたが、スタッフの方のサポートもありますし、『スーパーマリオ64』ができるくらい3Dゲームの操作に慣れていれば十分プレイ可能だと思いました。
なお、こちらは参加するにあたって整理券が必要です。先着順ですので、こちらをご希望の方は早めに来場されるのがいいでしょう。

STAGE8 みんなでプレイ マルチプレイヤーとコミュニティ

ギターヒーローII

『ザ・ビートルズ:ロック・バンド』(2009)で『A Hard Day’s Night』を演奏するお二人。絵になってます。

ボンバーマン

4人対戦が可能な『サターンボンバーマン』(1996)が設置されていました。いかにもトラブルに発展しそうですね。

ソシャゲ

『アングリーバード』(2009)や『パズル&ドラゴンズ』(2012)などのソーシャルゲームもプレイアブルで展示されていました。

NEXT STAGE 未来をプレイ

vr

STAGE8に続く最終ステージは、未発売のこれからのゲームに関するものですが、見どころはなんといっても『PlayStation(R)VR』(2016発売予定)でしょう。ご覧のとおり、美女によく似合うヘッドマウントディスプレイ(HMD)です。

vr2

こちらがゲーム画面です。上記画像は3種類ある対応ゲームのうちの1本『THE PLAYROOM VR』というタイトルで、普通のコントローラーを持った4人のプレイヤー VS HMDを装着した1人のプレイヤーによる対戦ゲームでした。
記者も試させていただきましたが、このHMDを装着すると本当にゲームの世界に入ったような感覚になりました。あとHMDそのもののデザインや持った時のずっしり感も満足度が高かったです。このああ、いいソニー製品持ってるなという満足感は久しぶりかもしれません。
2016年上半期発売予定とのことなので、運が良ければ手に入るのももうすぐですね!

なお、こちらの体験にも整理券が必要です。また、12歳以上限定で、かつ先述のマインクラフトの体験とどちらかしか選べないのでご注意ください。両方体験したい方は2回来るべしです。

帰る前にもいろいろあります!

ゲームウォール

この巨大な映像は『ゲームクロニクル』というもので、ものすごい速さで発売されたゲームタイトルをジャンルごとに表示していく展示です。
物理的な展示ではもちろん数に限りがありますので「どうしてあのゲームがないんだ!」という不満がつきもの、それに応えるために、可能な限りのゲームタイトルを表示できるようにした、とのことでした。実際これをぼんやり見ているだけでもかなりの時間を過ごせます。

物販

出口付近には物販コーナーもあります。『マインクラフト』関連が多かったですが、その他本や衣類、キャラクターグッズなども幅広く取りそろえています。個人的には写真右側のセガサターン型ポーチが気になりました。写真には納めませんでしたが『サクラ大戦』(1996)のクッションもすごく気になりました。

ゲームって

今回の展示を収録した書籍『ゲームってなんでおもしろい?』もここで販売しています。
普通、展示会には図録がつきものですが、この本は図録だけでなく、ゲーム関係者へのディープインタビュー記事や『ゲームはなぜ動くのか? なぜゲームなのか?』というゲームの本質に迫る特集など、ゲーム好きであれば面白いとしか言いようがない、図録の域を超えた本になっています。
個人的に面白かったのは『ゲームの履歴書70』という、70人のゲーム関係者に5本ずつ好きなゲームを挙げてコメントしてもらうコーナーです。ゲームクリエイターの飯田和敏さんのチョイスが読めたのはうれしかったし、声優の豊崎愛生さん解剖学者の養老孟司氏など、意外な人選も面白かったです。

所感

上記のとおりですが、このように、とにかくゲームづくしの企画展、それが『GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~』でした。特に、古いゲームに触れることで「昔からこんなに面白いゲームがあったのか!」という驚きがあったこと、加えて最新技術のゲームの面白さに触れることができたことは特筆すべき経験です。
ゲーム好きの方であれば懐かしいやら目新しいやらで満足間違いなし、ゲームに疎い人でもいろんな種類のゲームや展示があるので、どこかひっかかるものがある企画展だと思います。

開催期間は5月30日までとなっていますが、期間中ゲームが故障したり修復が難しい場合はプレイできない形での展示に切り替わる恐れがあるとのことなので、なるべく早めに参加された方が楽しみ尽くせるかと思います。
また、一部体験以外はすべて予約などを取らない先着順でのプレイになるので、混雑状況によってはプレイが難しい場合もありそうです。混雑しそうな時間帯を避けて来場されることをオススメいたします。

最後にもう一つ

二人

ところで、この内覧会の趣旨説明会で、日本科学未来館展示企画開発課長の内田まほろ氏(写真左)と、角川アスキー総合研究所リサーチメディア本部担当取締役/主席研究員の遠藤諭氏(写真右)より、大事なメッセージがありました。

記者の皆様には、ぜひ書いていただきたいことが一つあります。
それは、この科学未来館が”お台場ダイバーシティ東京”のすぐ近くにある、ということです。
ガンダム像から徒歩7分……いや、5分です! ぜひみなさんお立ち寄りください。

……。

map ガンダム立像

本当にすぐ近くでした。

ガンダム立像へお越しの方、ぜひ『GAME ON』にもご参加ください!
そして『GAME ON』を楽しんだ後はガンダムを見に行くといいと思います。

『GAME ON ~ゲームってなんでおもしろい?~』

開催期間:2016年3月2日~5月30日
会館時間:10:00~17:00(入場券の購入は閉館の30分前まで)
休館日:毎週火曜休館 但し、2016年3月29日、4月5日、5月3日は開館
開催場所:日本科学未来館 (江東区青海2-3-6) 1階 企画展示ゾーン
主催:日本科学未来館、フジテレビジョン、角川アスキー総合研究所
チケット情報・詳細URL:http://gameon.tokyo

※写真はすべて記者の撮影によるものです。

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