玄葉外相、日中間の誤解を生じさせないための「危機管理メカニズムを」
玄葉光一郎外相は2011年9月6日午後の記者会見で、昨年9月の尖閣諸島沖での中国船衝突事件から丸1年を迎える日中関係について、「誤解を生じさせないための、重層的な危機管理メカニズムを構築できないかと考えている」と述べた。また、ことし8月24日に尖閣諸島の周辺海域で中国の漁業監視船2隻が領海侵入したことについては、「極めて遺憾な事態だ」と発言。その上で、玄葉外相は「中国も含めてしっかり国際的なルールを作り、かつそれを遵守する形を作り上げていかなければいけない」と語った。
尖閣諸島沖での中国船衝突事件から、明日9月7日でちょうど1年となる。この間、日中関係は不安定となり、日本では中国脅威論が台頭してきたとの報告もある。玄葉外相は、記者から「どう改善を図っていくのか?」と質問されると、
「日中間の誤解というものを生じさせないための、重層的な危機管理メカニズムを何とか構築できないかと考えている」
と話し、5月の日中首脳会談で当時の菅直人首相が温家宝首相に提案された「海上の危機管理メカニズム」を、具体化させる方向性を示した。
さらに玄葉外相は、ことし8月24日に尖閣諸島の周辺海域で中国の漁業監視船2隻が領海侵入したことに関して、記者から再発防止策について問われると、
「先般の領海侵犯事件については極めて遺憾な事態だと思っている」
と発言。「東シナ海だけではなく、南シナ海を含めさまざまな国際的関心事項がある」とした上で
「中国も含めてしっかり国際的なルールを作り、かつそれを遵守するという形を作り上げていかなければいけない」
と強調した。また玄葉外相は、来年の日中国交正常化40周年に向けて、青少年交流などさまざまなことを視野に入れながら、両国の「国民感情の改善」を図ることも重要だと語った。
◇関連サイト
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http://live.nicovideo.jp/watch/lv62826170?po=news&ref=news#11:24
(山下真史)
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