スタートアップ5社+社内2プロジェクトを支援するKDDIの『KDDI ∞ Laboスペース』がお披露目
KDDIは8月24日、新しいウェブサービス開発を3か月間支援するインキュベーションプログラム『KDDI ∞ Labo(ムゲンラボ)』で、参加企業が利用できるコミュニケーションスペース『KDDI ∞ Laboスペース』の内覧会を開催。プログラムに参加するスタートアップ5社と、KDDI社内の2プロジェクトが企画の概要をプレゼンテーションしました。
『KDDI ∞ Labo』は、「グローバルに通用する新しいインターネットサービスをつくり出していこう」をコンセプトに、5月から参加チームを募集、100チームの中から5チームが選考されました。『KDDI ∞ Laboスペース』は、KDDI代表取締役社長の田中孝司氏が「若い人が相談する場所がない。集まる場所を作って世界に通用するサービスを一緒に作りたい」と発案。端末の利用やKDDI社員との議論の場として参加チームに場を提供しているとのこと。参加チームは3か月間でサービスの立ち上げを目指し、ここを拠点に開発を進めていきます。
参加チームによるプレゼンテーションは、『giftee』を運営するギフティの太田睦氏から。同サービスは、日常でちょっとしたプレゼントを『Twitter』やEメール経由で贈れる“マイクロギフト”サービス。パソコン上で相手と商品を選び、クレジットカード決済で商品を購入すると、贈られた相手はスマートフォン上でギフトカードを表示可能。『Twitter』経由でログインして商品を販売する店舗でパスコードを聞き、入力すると商品と引き換えできます。3月にサービスを開始し、既に50~60店舗が参加する実績を持っていますが、Androidアプリ版を開発するために『KDDI ∞ Labo』に参加したとのこと。
giftee
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続いてガラパゴスの中平健太氏が開発中のサービス『Rearge(リアージュ)』をプレゼンします。同サービスは“リア充”でも簡単にゲームアプリを作れるというもの。『mixi』『Twitter』『Facebook』といったSNSでの行動を解析し、ゲームエンジンでアプリを自動生成。生成したアプリは実際の友だちに配布して遊んでもらうという“内輪ウケ”を狙うことで、より楽しく、バイラル性が強いゲームになるとのこと。ゲーム内容は、作成したユーザーがSNSで行動することにより情報が更新され、新しいイベントが追加されます。
ガラパゴス
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続いて、すれ違い&ロケーションSNSサービスを企画するREAL SAMURAIの京保雄一氏が登壇。同サービスは、クーポンサービスとロケーションサービスに、すれ違い通信の要素を付加したSNSという企画。店舗が時間や場所、枚数を限定したクーポンを発行し、ユーザーは位置情報と写真を付加してクーポン情報のレビューを投稿できます。同じエリアにいるユーザー同士はクーポンやロケーションを話題にチャットによるコミュニケーション、アイテムやプロフィールなどの交換が可能。グルメサイトやクーポンサイトとの連携、『au one Market』による決済など、外部サービスとの連携も視野に入れています。
REAL SAMURAI
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次のプレゼンは、シンクランチの福山誠氏と上村康太氏が準備中のサービス『SyncLunch』。こちらは、福山氏が企画・開発した『ソーシャルランチ!』をベースに、SNSでつながったユーザー同士によるランチミーティングを設定するサービス。『ソーシャルランチ!』は5月に公開し、渋谷エリアで100組のランチが成立した実績があるとのこと。『SyncLunch』では、ユーザーのおすすめ機能、出身校やスキル、興味・関心、位置情報を組み合わせたリッチプロフィールの提供など機能を強化していく予定です。
SyncLunch
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5社目のプレゼンは、SpinningWorksの白形洋一氏が開発・運営する『Qlippy』。同サービスは、電子書籍ビューワーをSNSに接続するコンセプトの読書共有サービス。電子書籍のページに著者や編集者、読者がコメントを付けたり、関連情報をリンクさせて共有できます。『Qlippy』のウェブサイトはSNSの機能を持ち、読書好きなユーザー同士でコメントを共有可能。電子書籍の販売促進や広告によるビジネス、ユーザーの行動を統計データとして出版社や取次、書店に提供するなどのビジネスモデルを検討しています。
Qlippy
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ここからは、KDDIの社内プロジェクト“7hongi Project”によるプレゼン。社員が自らの企画を持って会社に直訴して、Googleにならって就業時間の20%をプロジェクトに割り当てられる条件を勝ち取ったとのこと。上記の5チームと切磋琢磨(せっさたくま)しつつ交流することで、『KDDI ∞ Labo』に成果をもたらすことを期待しています。
菅野吉郎氏は、旅のしおり共有サービス『ソージャ!ソージャ!』をプレゼン。友だちを誘って旅行を計画し、行きたい場所の情報を“旅のしおり”としてまとめ、旅行後には思い出として共有できるサービス。7月20日からiPhoneアプリとして提供され、Androidへも近日対応を予定しています。『KDDI ∞ Labo』では「使える旅のしおり」としてのブラッシュアップ、Android対応、有料ガイドブックや広告、思い出のストレージサービスなど、事業化に向けての外部への提案を目標としています。
ソージャ!ソージャ!
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木村塁氏は、モノへのチェックインサービス『itemloupe』をプレゼン。ロケーションへのチェックインではなく、モノに付属するバーコードを読み込んでチェックインするサービスで、モノの趣味・し好をユーザー間で共有できます。既にAndroidアプリが『Androidマーケット』で公開中で、iPhone版も予定。『KDDI ∞ Labo』では、メーカーとのタイアップ獲得を目標にしています。
itemloupe
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合計7つの企画が進行している『KDDI ∞ Labo』。優秀な企画は『au one Market』を利用したプロモーションも展開されるそうです。今後3か月でどのような成果を上げることができるのか注目していきたいと思います。
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
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