“部下からの信頼”を得るために、リーダーがすべきこととは?

“部下からの信頼”を得るために、リーダーがすべきこととは?

 チームリーダーを任されたものの、さまざまな能力や性格を持った部下たちとどう向き合い、働きかけをしていけば、チームが活性化し成果を上げることができるのかわからず、チームリーダーとしての自身のマネジメント能力に不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。

 日本の行動科学マネジメントの第一人者である石田淳さんは、チームの業績アップためには、部下の”やらされ感(Have to)”を払拭し、”やりたい!(Want to)”に変えること、つまり自発的行動をするような環境をつくり出すことが重要だと指摘。そこでリーダーに求められるのは”部下からの信頼”なのだといいます。

 本書『マンガでよくわかる 教える技術2〈チームリーダー編〉』では、行動科学の理論を用いながら、部下からの信頼を得るために必要な、実践的方法の数々を伝授していきます。

 たとえば、リーダーがすべきことのひとつとして石田さんが提案するのは、”部下への声かけに、その人の名前を添える”こと。方法はいたってシンプル。「おはよう、○○さん」「○○君、おつかれさま!」といったように、部下に挨拶や声かけをする際、その人の名前を添えるだけ。この積み重ねによって、部下は自分の存在が認められていると感じるようになり、ひいてはリーダーへの信頼にも繋がっていくのだそうです。

 同時に、その声かけをした回数を数えることも重要。手帳にあらかじめ全員の名前を書いておき、声かけをする度に回数をカウントしていくのだといいます。

「1週間、2週間と記録を続けると、人によって声かけの回数に偏りがあることはまさに一目瞭然。誰だって、話しかけやすい相手とそうでない相手がいるのは当然のことなので、それについて思い悩む必要はありません。回数が少ないとわかった人のところに、どんどん足を運び、顔を見て話しかける回数を増やしましょう」(本書より)

 また手帳には、部下の長所を書き留めておくことも重要。指示を出す際に、それぞれの長所を活かすよう心がけるだけでなく、良いところを見つけたならば些細なことでも評価しましょう。挨拶が明るいこと、情報を探し出すのが早いことなど、部下の良い行動を積極的にほめること。たとえ悪い報告を受けても、ミスを早い段階で報告した行動に対して評価することが大切だといいます。

「リーダーが注目すべきなのは『結果』ではなく部下の『行動』。なぜなら、物事の『結果』はすべて『行動』の積み重ねによって成り立っているからです」(本書より)

 行動科学マネジメントによる”教える技術”を用いれば、どんな人でも部下の信頼を得られ、成果の上がるチームをつくることができるという石田さん。リーダーとして部下たちとどう向き合っていけばいいか悩んでいるという方、本書を参考にしながら実践してみてはいかがでしょうか。

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