ユニットの個性が彩る“スター・システム”の原点――防衛シミュレーションゲーム『地面防衛軍』
舞台や映画の世界で出演者の個性を際立たせ、その出演者を中心に作品を作り上げていく“スター・システム”。マンガの世界では手塚治虫により確立された、キャラクターを俳優に見立てて複数作品に登場させる手法を指します。ゲームの世界では、任天堂がマリオやルイージなど任天堂キャラクターによる“スター・システム”を成功させていますが、この手法をFlashゲーム、しかもシミュレーションゲームで取り入れて人気を集めているクリエーターが、すずぬーと。デビュー作の『地面防衛軍』がその原点となっています。
『地面防衛軍』は読んで字のごとく、空から降ってくる奇妙な生物から地面を守るリアルタイムシミュレーション。人気のタワーディフェンスゲームを含んで広義に“防衛ゲーム”と呼ばれるジャンルのゲームです。ルールはシンプル。所持金で“地面防衛軍”のユニットを雇って画面に配置し、“WAVE”という単位で降ってくる生物の攻撃をひたすら防衛していきます。生物が地面に触れると地球がダメージを受け、ライフがゼロになるとゲームオーバー。
防衛軍には、屋根や足場として使う単純な防衛壁(ブロック)もありますが、中でも個性を発揮しているのが“玉”と呼ばれるユニットたち。それぞれが持つ武器から“弓玉”“剣玉”“銃玉”“爆玉”“盾玉”“魔球”という名前を持っています。丸で描かれたシンプルなデザインなのですが、攻撃のアクションでアニメーションする姿がけなげに見え、使い込むうちに愛着がわいてきます。また、その個性を生かした戦略が重要になることから、プレイするうちに“玉”への理解が深まっていきます。これら“玉”の個性が、『地面防衛軍』の魅力に大きな比重を占めていることは間違いないでしょう。
やがて、これらの“玉”は、要塞をデザインしてCPUやほかのプレイヤーのデザインデータと対戦させる第3作『激突要塞!』、47都道府県の長となって国を獲り、天下統一を目指す最新作『都道府県対戦』にも“出演”。作品ごとに登場する“玉”の種類も増えていき、すずぬーとの“スター・システム”が完成されていきます。現在、新作『激突要塞!+』の開発が進行中。その模様がブログにつづられており、また新しい「玉」の登場が期待できそうです。原点となる『地面防衛軍』から順を追って遊んでみて、“玉”の魅力を再確認してみるのがオススメです(この記事の配信元はこちら)。
関連リンク
地面防衛軍(『モゲラ』にて公開中)
激突要塞!(『モゲラ』にて公開中)
都道府県対戦(『モゲラ』にて公開中)
すずぬーとぶろぐ
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宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
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