【まめち】なぜビールは水よりも大量に飲めてしまうのか?

なぜビールは水よりも大量に飲めるのか?

会社帰りになみなみ注いだジョッキで一杯、お風呂上がりによく冷えたグラスでプッハーッ、休日の昼間にくつろぎながら缶ビールをプシュッ!――ビールのおいしい季節がきましたね。ところで、前から不思議に思っていたのですが、ビールってどうしてあんなにたくさん飲めてしまうのでしょう? 中ジョッキ一杯は約500ml。ビールなら2杯や3杯軽く飲めますが、1リットルの水を一気に飲むのはキツイなあと思うのです。

水とビールは同じく液体ですので飲んでから胃にたまるまでの過程は同じ。ところが、それぞれの成分によって体内で処理される方法が異なります。水は胃では消化されずにほんの少しずつ腸へ流れていき、小腸と大腸の間の“腸壁”でしか吸収されません。つまり、水は胃に長くとどまり体内での処理には時間がかかることになります。

一方、ビールはアルコール、炭酸ガス、糖分を含んだ液体。アルコールは、腸壁だけでなく胃壁からも吸収され、同時に水分も吸収されます。また、アルコールは炭酸ガスや糖分を含むことで吸収が早くなる性質もあるのです。水とは違って胃にたまらず、吸収にかかる時間が短いせいで、あんなにたくさん飲めてしまうのです。

さらに、アルコールには利尿作用があり飲んでもすぐに排泄されますから、トイレに行けばスッキリしてまた次の一杯……そして、ジョッキとトイレを往復する無限ループが発生するというオマケつき。ほんとに、ビールってたくさん飲むためにできているような飲みものなんですね。ちなみに、ビールをおいしくいただくコツは、ビールを空気に触れさせないよう封じ込めるフタの役割をする泡を大切にすること。泡を上手に残しながら飲むと、最後までビールの味と香りを楽しめます。というわけで、この記事をサカナに今日もみなさんよき一杯を!

※モデル:周二郎探検隊
 

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Kyoko Sugimoto

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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