クリエーターのプロジェクトを小額から支援できる『CAMPFIRE』が正式公開 既に目標額達成のプロジェクトも
クリエーターが立ち上げたプロジェクトに、ユーザーが小額で支援できる「マイクロ・パトロン・プラットフォーム」というコンセプトのサービス『CAMPFIRE』が6月2日に正式公開されました。paperboy&co.創業者の家入一真氏と『農力村』を運営する石田光平氏が代表取締役を務めるハイパーインターネッツが開発・運営を担当。公開時にはサービスを一時中断するほどアクセスが集中、既に目標額を達成するプロジェクトも現れるほどの人気を集めています。
現在、サイトにはクリエーターが立ち上げた6プロジェクトが公開中。各プロジェクトには募集期間と目標金額が設定されており、ユーザーは気に入ったプロジェクトの“パトロン”になって500円から支援することができます。期間内に目標金額に達するとプロジェクト成立としてクリエーターにお金が支払われ、目標金額に達しない場合は、ユーザーが支払ったお金が全額ユーザーに返金されるという仕組み。ユーザーは支払った金額に応じて、『リターン』と呼ぶプロジェクトの最新情報やノベルティなどを受け取ることが可能。寄付ではなく、これら『リターン』への対価としてユーザーがお金を支払うのが特徴です。ハイパーインターネッツは集まった支援金から、決済手数料を含め20%を手数料として徴収します。
クリエーターはサイトからプロジェクトを投稿し、プロジェクトタイトルとカテゴリー、目標額、概要などを登録。ハイパーインターネッツによる審査や企画のブラッシュアップ、プレゼンテーション動画の撮影、『リターン』内容などの決定を経て『CAMPFIRE』上に公開されます。
各プロジェクトページには目標金額と達成の度合い、残り期間、パトロンの人数が公開され、プロジェクトの成立までの経過をリアルタイムで確認可能。パトロンとして参加するユーザーが、プロジェクトを育てていく過程をコンテンツとして楽しめるのが『CAMPFIRE』のキモと言えそうです。
たとえば、大学生のShigezaki Ryuichiさんが自主制作映画を撮影するプロジェクトのページを見ると、目標金額の30万円に対して、6月2日の17時30分現在で25万9777円が集まっています。パトロンの数は40人。残り期間は89日あるので、プロジェクトの成立も夢ではなさそう。
パトロンになるユーザーは、『CAMPFIRE』に登録後、PayPalを購入して支援する分の金額を支払います。プロジェクトをフォローすることにより、マイページで新しいパトロンの参加やコメントの追加など、プロジェクトの進行をタイムラインで確認可能。支援の輪の広がりやプロジェクトの盛り上がりを見ていくことができます。
公開から2日目で目標額を達成してしまったのが、元俳優で現在「ハイパーメディアフリーター」を名乗る黒田勇樹さんのプロジェクト。5万円の目標額に対して、現在7万9500円の支援を集めています。やはり有名人は有利、ということは言えそうですが、金額で言えば大学生のShigezaki Ryuichiさんがより多く集めていることを考えれば、有名無名を問わず面白い企画なら支援者を集められるプラットフォームになっていきそうです。これから生まれる面白いコンテンツをチェックするなら、『CAMPFIRE』に注目しておきましょう。
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
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