枝野官房長官、レベル7引き上げへ「可能性踏まえ対応してきた」

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 枝野幸男官房長官は2011年4月14日午前の会見で、福島原発事故の国際原子力事象評価(INES)が最悪の「レベル7」に引き上げられたこと、またその対応について「可能性があることを踏まえ対応してきたので、遅れたということはない」と述べた。

 枝野長官は前日13日の会見で、3月下旬に「原子力安全委員会などから『レベル7』の可能性があるとの報告を受けていた」と、「レベル7」相当を事前に把握していた発言をしていた。会見の質疑応答の時間には、本件についてニコニコ動画の七尾功記者が「レベル7への引き上げの遅れは、周辺地域の人々への健康や一連の福島原発事故への対応に影響がなかったのか」と質問。それに対して枝野官房長官は、

「3月の時点で原子力安全委員会がSPEEDIを使って3箇所のモニタリングの結果から逆算をして、原子力発電所から出た放射線量について推定を行った。この推定によると、正確な数値まで記憶していないが、今回出た京(※)単位のベクレル数になるというような推定・推測の話を3月中に報告を受けていた。その数値が確からしいということと、レベル7に引き上げるべき数値であるということを4月11日の夕方に報告を受けて、レベル7への引き上げを行った」

と答え、その上で、

「3月に京単位のベクレル数の放射線量が放出をされた予測がされた時点から、確実性の高い数値ではなくとも、可能性があるということを踏まえて対応してきたので、対応が遅れたということはないと思っている」

とレベル7への引き上げやその対応への遅れを否定した。

※ 1兆の1万倍

【4月14日午前】枝野官房長官記者会見 生中継
「ニコニコ動画の七尾功記者の質問」部分より再生
http://live.nicovideo.jp/watch/lv46489584#0:26:13
(番組はタイムシフト機能でいつでも視聴できる)

(西川真帆)

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