園子温、初個展で新作映画のインスタレーション展示  芸術性に迫る

園子温、初個展で新作映画のインスタレーション展示  芸術性に迫る

画像は公式Webサイトより/(c)Chim↑Pom all rights resereved.
映画監督・園子温さんによる初個展「ひそひそ星」が、6月26日(金)から7月26日(日)まで、東京の高円寺にあるギャラリー「Garter」にて開かれる。

会場となる「Garter」は、アーティスト集団・Chim↑Pomも共同で運営するギャラリー。同展は、さまざまな顔を持つ園さんの肩書きにこだわらない、「芸術家・園子温」としての側面に焦点を当てた展覧会となる。

園さんがかつて主催した路上パフォーマンス集団・東京ガガガの記録や、新作ハプニングアート「ハチ公プロジェクト」、17年ぶりの自主制作映画『ひそひそ星』を、展示空間自体をアートにしたインスタレーションバージョンで展開する。

国内外から評価される鬼才監督

園子温さんは、性・暴力・震災などあらゆる社会問題やタブーを描いた作品を手がける映画監督。これまでに『ヒミズ』『冷たい熱帯魚』『愛のむきだし』などで、数々の映画賞の受賞や社会的反響を巻き起こすなど、話題作を続々と世に送り出した。

そのキャリアは17歳の詩人デビューからはじまり、現在は映画だけでなくテレビドラマの脚本・演出や書籍も刊行している。

今回の個展では、園さんが1990年に脚本を書き下ろし、今年制作を終えた新作自主制作映画『ひそひそ星』の映像インスタレーションを展示。本作は、タイトル通り「声高に話せないところ」を描いた作品となっており、セリフの数を最低限に絞り、日常的なシーンを丁寧に描写している。

撮影は福島の居住が制限されている被災地で行われ、作中には避難中の人々も出演。映像では特にそれらのシーンに絞って再構成している。

また、前述の東京ガガガとしての2年間にわたる活動の記録も展示。毎隔週繁華街のストリートジャックを繰り返し、「毎回逮捕されていた」というほど過激なパフォーマンスを振り返る。

渋谷ハチ公の複製をつくり、待ち合わせ場所を増殖を目論むプロジェクト「ハチ公プロジェクト」では、福島の居住が制限された区域をスタート地点に設置する。

6月26日(金)には、会場でオープニングパーティーを開催。Twitterでは個展の作品として参加できるボランティアモデルを募集している。

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