石原都知事「ゆがんだ性愛を描いて金を儲けている人間は卑しい」

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 「ゆがんだ性愛を描いて金を儲けている人間は卑しい」――石原慎太郎東京都知事は2011年2月16日、東京都議会本会議でこう発言した。2010東京国際アニメフェアの開催が危ぶまれていることについて、民主党都議会議員の栗下善行都議は「出版社に対して『ずっと(アニメフェアに)来なくてもいいよ』、あるいは『卑しい仕事をしている』と漫画家の方々に対しておっしゃられました。そんなふうに言われて一緒に仕事をしたいと思いますか」と投げかけた。これに対して石原都知事が「小学校の先生と子供が同棲して生活する。親子の近親相姦。きょうだいの近親相姦。そういう歪んだ性愛ってものを描いて金を儲けている人間を私は卑しいやつだと思いますな」と発言し、またもや石原節が飛び出したのだ。

 栗下都議は、東京国際アニメフェアに大手出版社が相次いでボイコットを表明した事について、過激な性表現を含む漫画やアニメの販売を規制する「東京都青少年健全育成条例」がその原因になっていることを指摘。さらに石原都知事が出版社を名指しで批判して「だったら(東京国際アニメフェアへの参加を)おやめ下さい。吠え面かくのは向こうだと思うよ」と発言したことを例にあげ、「度重なる知事の発言が出展拒否の原因」だとも付け加えた。また「彼ら(=出版社や漫画家)の信頼を再び得るために知事から直接理解を求めるとともに、今後のことを表明することが今最も必要とされている」と石原都知事に謝罪を促すとともに出版社や漫画家との関係改善を要求。栗下都議のこの発言にには自民党や公明党の議員からヤジや怒号が飛び交う場面も見られた。

 栗下都議の質問に対し石原都知事は「漫画やアニメの発展を願う気持ちは一緒だ」とした一方、「児童ポルノが野放しになっているのは日本だけ」「親子の近親相姦、きょうだいの近親相姦、そういう歪んだ性愛というものを描いて金を儲けている人間は、私は卑しいやつだと思いますな」と語気を荒げた。さらに「犯罪行為を賛美した漫画を規制することは都民のためになる。そのためには全力を尽くす」と都条例の推進・堅持に強い意欲を見せた。創作活動への悪影響を指摘する声に対しては「条例は表現を萎縮させるものではない。さらに付託決議を踏まえて条例を運用していく」としていた。

【関連サイト】
平成23年第1回定例会録画映像 2011年2月16日(水曜日)本会議(一般質問)

(三好尚紀)

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