スティーヴ・ブシェミを日本に呼ぼうプロジェクト

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スティーヴ・ブシェミ

なぜ、そんなにもみんなからイジられる?
なぜ、彼を笑い者にする?
なぜ、常に「醜男(ぶおとこ)」の代名詞扱いを受けるのか…

スティーヴ・ブシェミは常にブサイクを前面に押し出した脇役に徹してきた。みずから進んでブサイクを売りにしていたのだろうか?
否…それはないと、筆者は力強く否定したい!
一度見たら忘れられないオーラを放っているから、需要のある顔なのだろう。脇役に彼のような俳優を添えることで、作品の中にそしてシーン一つにしろ唯一無二の余韻が残るのだ。
一度見た人は彼の名前を知らなくても、その顔を忘れることはないだろう。

脇役だからこそ必要になる “殺され演技”

ブシェミは、脇役専門だから当然殺される役回りが多くなる。
『デスペラード(1995)』では、冒頭であんなに強烈な印象を残しているにもかかわらず、話の半分も進まないうちに突然現れたダニー・トレホにいきなりナイフで刺され即死。
『ファーゴ(1996)』では、なんと斧で叩き殺され、ミンチにされるという無惨さ。

その辺を踏まえながら、この動画を見ていただきたい。

進化を遂げたスティーヴ・ブシェミ

さて、2000年に入って昨今ではテレビでの活躍が中心のブシェミ。監督をしたり『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』では主演をつとめ、受賞までしている。
その活躍ぶりに比例するように、ネット上では彼の顔を揶揄する写真(加工し、イジって作品にされる)が挙げられてる状況に、筆者はイマイチ釈然としない。
たとえ、それが人気の象徴であったとしても「ブシェミをバカにするな!」と筆者は声高に訴えたい?!

        ブシェミって、ハムスター顔?だっけ?!

スティーヴ・ブシェミ2

        こんな猫、よく見かけ…いやいや見ません、絶対!

スティーヴ・ブシェミ3

          ヒヨコになっちゃったーーー

スティーヴ・ブシェミ

          わりと普通のブシェミ。

スティーヴ・ブシェミ1

          よくみかけるgif画像

スティーヴ・ブシェミgif

“ディス・イズ・ブシェミ”なオススメ作品

個人的に映画における特別な時期が90年代だったことが起因しているのか、この時代に「This is BUSCEMI」な作品が多い。1990年代の彼がいつまでも筆者の中で一番輝きを放っているのだ。

ゴーストワールド

(映画『ゴーストワールド』から イーニドが描いた絵)

−−−−− 筆者が選ぶ、「これぞブシェミだ!」的な作品5選 −−−−−

イン・ザ・スープ(In the Soup – 1992)
ブシェミ主役。1992年サンダンス映画祭でグランプリを受賞した知る人ぞ知る名作。『フラッシュ・ダンス』で当時アレクサンダー・ロックウェル監督の妻だったジェニファー・ビールスも出演している。映画製作の資金を出してくれるという小粋な謎のおじいちゃん(シーモア・カッセル)と映画監督を夢見るさえない男(ブシェミ)の物語。
チャチャチャを踊るブシェミがかわいい…

リビング・イン・オブリビオン/悪夢の撮影日誌 (Living in Oblivion – 1995)
『リアル・ブロンド (1997)』のトム・ディチロ監督作品。ディチロ監督がブシェミを主役に…と熱望して撮られたのが本作。朝早くの撮影でイマイチ落ち着かない売れない映画監督のニック(ブシェミ)。ワンカットの撮影のために俳優、スタッフ様々な人たちが入り乱れて「撮り直し、撮り直し」の大混乱状態。温和なニックもキレまくり…
キャサリン・キーナーが若くて美しい、彼女の脇毛も見どころ。『ハードロック・ハイジャック(1994)』と同じように長髪のブシェミがステキ。
(日本は未DVD化)

トゥリーズ・ラウンジ(Trees Lounge – 1996)
ブシェミ初監督作品にして、主演。長らく付き合っていた女性と別れ、失業中のトミー(ブシェミ)はいつも酒場に入り浸り酒に溺れている。
ある夏の日、急死した叔父がやっていたアイスクリーム売りの仕事をすることになるトミーは、別れた恋人の17歳の姪(クロエ・セヴィニー)と出会いただならぬ関係になっていく。
クロエ・セヴィニーの初々しさ…眩しすぎる。売れる前のサミュエル・L・ジャクソンも脇役で出演。
(日本は未DVD化)

ビッグ・リボウスキ(The Big Lebowski – 1998)
あまりにも有名なコーエン兄弟監督作品。これぞブシェミだ!といわんばかりに“背景になりきった役”に徹してる。
ジェフ・ブリッジスとジョン・グッドマンのヨタ話を聞かされ、2人のおバカな騒動に巻き込まれながら、いつも会話に口をはさむ隙さえ与えられない影の薄い男役。
コーエン兄弟作品の中で筆者一番お気に入り。

ゴーストワールド(Ghost World – 2001)
同名のコミック本の映画化、テリー・ツワイゴフ監督作品。こちらも『トゥリーズ・ラウンジ』についで中年男(ブシェミ)がティーンの女の子とただならぬ関係になっていく話。
大人しいオタク男が、キレた時の豹変ぶりが見どころ。だらだらと横断歩道を渡る親子にキレるシーンがいい!!
メイキングでツワイゴフ監督の奥さんが「浮気するとしたらスティーヴ・ブシェミ以外は考えられないわ」とまで言わしめる男なのである。

今後のブシェミ。実現させて欲しい「ブシェミ映画祭」

スティーヴ・ブシェミは、初監督・主演作 「トゥリーズ・ラウンジ」公開の際に来日しているが、それ以降は来日の声を聞かない。
この辺で再び来日を果たしてもらいたいものだ、多くの人たちがそれを待ち望んでいるのである。
実現するためには…?
手っ取り早い方法は、「ブシェミ映画祭」を開催することだ、筆者はそれを強く願う。
来日の話もまったくないうちに、筆者は早々に上映ラインナップまで妄想しながら、空港に降り立つブシェミの姿を思い描く毎日だ。

そして
スティーヴ・ブシェミを日本に呼ぼうプロジェクト
本日、この記事をもって発足したことをお知らせする。
(今のところ、プロジェクトメンバーは筆者のみ。ご協力いただける方は、筆者のブログに記載されているアドレスまでご連絡下さい。)

画像掲載元
トップ画像: http://www.reddit.com/r/SteveBuscemi/
おもしろいブシェミ画像4点: http://www.sadanduseless.com/2011/04/steve-buscemi-meme-is-getting-out-of-control/
gif画像: http://uproxx.com/webculture/2012/12/the-15-most-disturbing-steve-buscemi-gifs/#page/15
イーニドの絵:http://rhomany.org.uk/2011/05/02/art-journals-on-tv-ghost-world/

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(執筆者: 風凛王(ぷー・りんうぉん)) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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