「ピラミッド研究は振り出しに戻ってしまった」 『世界ふしぎ発見!』ピラミッド頂上レポートはスタジオも大興奮!

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この春から放送30年目に突入するTBS番組『世界ふしぎ発見!』。番組開始から古代エジプトの歴史について取り上げた回数は70回を超える。3月14日の放送では、ついにクフ王のピラミッドの頂上からレポートが実現。

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ピラミッドへの登頂は1983年に遺跡の保護と安全確保のため禁止されており、番組では登ったことがなかった。しかし、禁止されてから日本人では初めて許可を得て登ることに成功。登頂したのはこれまでも番組で古代エジプトの歴史をわかりやすく解説してきた河江肖剰(かわえゆきのり)先生と、ミステリーハンター・竹内海南江(たけうちかなえ)さん。そして一緒に登ってきたという担当ディレクターの岩垣保氏の3人。

ピラミッドに登った感想を、「本当に一番上の風景っていうのはとっても感動しました。大都会であるカイロが見えて、逆側に砂漠が見えて、真ん中に古代のお墓があったりして、本当に壮大な歴史を感じる風景で素晴らしい」と、興奮気味に語った岩垣氏に、話を聞いてきた。

今回の企画に至った経緯とは?

ピラミッドの7合目あたりに3メートル四方ほどの小部屋のようになったくぼみがあり、それを1年半ほど前に河江先生が調査。撮影した映像で解析を進めると、大体ピラミッドの内部構造の想像がついてきた。その結果浮かび上がったのは、今まで言われてきたこととはまったく違う新説。

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これまでピラミッドは、すべて同じサイズの四角い石を積み上げて作っていったものだと考えられてきた。しかし、河江先生は今回の研究で、キレイに石を積み上げたわけではないのではないか、という疑問が湧いた。だからそれを確かめるために、ピラミッドの石を一つ一つ測りたい、と言ったため、ピラミッドに登りながら石のサイズを測ることに。

番組の見どころは?

岩垣氏は、「測っていく途中の景色がすごいので驚くと思います」と語る。今回、近くにゴルフ場があることも明らかに。イギリス人が支配していたときの王宮の庭で、登って行くと目の前に広がるゴルフ場を確認できるという。

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スタジオの反応を聞かれると、「登っていくのがあまりにもすごくて、ときどきものすごく恐ろしい景色もあり、今までにないくらい、みんなVTRを見て騒いでいた」と、大騒ぎになったスタジオ収録の様子も語られた。

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また、クフ王のピラミッドは、元は210段あったものが今は上の9段がなくなり、201段で終わっている。そのため、ピラミッドの頂上は8畳くらいの平らな面になっており、そこに立つ光景も新鮮。さらに番組最後には4Kカメラで撮影した頂上からの景色が流れるので、最後まで見逃さないでほしい。

番組で語られていないピラミッドの姿って?

岩垣氏が登ってみると、ピラミッドは1983年までは登ることができたので、観光客のイタズラ描きだらけ。当時、近くのホテルのオプショナルツアーには、朝食をピラミッドの上で食べるツアーも組まれており、みんなで朝食を食べたり、お茶を飲んでいる写真も残っている。実は7合目あたりの例のくぼみには、観光客用のお茶屋さんがあったとか。

ピラミッド造りの新たな仮説とは?

最後に、一足先に気になる新たな説を少しだけ紹介する。

今までの何百万個もの石が積み上がっているというピラミッドの前提は、あくまでも仮説だった。新たな仮説は、外側の壁を作って、その中にどんどん石を放り込んでいく。足りない部分には砂やモルタル等の素材を放りむ、という造り方。こういった造り方自体は、他の発見されている遺跡でも見られるような割りとポピュラーな方法だそうだ。

ピラミッド内部の回廊はそのままだが、実は外側の石をどけると中はグチャグチャなのかもしれない、という。なにより、この方法なら今までの説より早く建設できる。今回の計測は、その仮説を打ち立てていくための大きな成果を得られたとのこと。

河江先生が「ピラミッド研究は振り出しに戻ってしまった」と語ったほど、大きな発見となりそうだ。

また、今回の放送とは関係のないことだが、古代エジプトについて、ひょっとしたらここ何年かのうちに、ツタンカーメンをもしのぐ発見があるかも!? なんてウワサもあるそう。古代エジプトはまだまだ謎のヴェールに包まれている。

『世界ふしぎ発見!』
ピラミッドの頂上からのリポートは3月14日(土)TBS夜9時~放送
http://www.tbs.co.jp/f-hakken/

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