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ネットでインフルエンザワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その1(黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition)

ネットでインフルエンザワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その1(黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition)

今回は黒翼猫さんのブログ『黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/802946をごらんください。

ネットでインフルエンザワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その1(黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition)

インターネットでインフルエンザワクチンは効果がないと言うデマが広まっているのですが、調べてみたところひどすぎたのでまとめてみました。

「インフルエンザワクチンは打たないで!【常識はウソだらけ】」 2015年01月16日 『NAVER まとめ』
http://matome.naver.jp/odai/2136722192815769401

まず、一番に目がつくのがNAVERのまとめ

「WHO、インフルエンザはワクチンで予防不可と結論 病院は巨額利益、接種しても感染多数」 2015年01月23日 『ビジネスジャーナル』
http://biz-journal.jp/2015/01/post_8689.html

もう一つは、WHOがインフルエンザワクチンは予防不可というニュース。

これについて詳しく調べてみました。

読むのがめんどくさいという人のために結論をまとめると

・ NAVERまとめに掲載されている ワクチン否定論は全て30~40年前のインフルエンザワクチン技術・インフルエンザ判定技術・統計学・副作用に基づいている。
・ WHOがインフルエンザワクチンで予防できず有効性が確認できないと書いてるのは高病原性鳥インフルエンザのことでほぼFA。
・ WHO自体はワクチンが最も有効な手段で、特に、妊婦・高齢者には強く推奨している。
・ インフルエンザワクチン反対派のかなりアバウトな論文のせいで、風評被害で 集団ワクチン接種が1994年で取りやめになった結果、流行がひどくなったのだが、反対派はこれを指して、ワクチンでは流行は防げないと言っている。
・ インフルエンザワクチンをけちった結果として、数百億円の製薬会社などの医療界への投資をけちらせることに成功した場合、高齢者医療で最大1兆円の利権が生まれる。

以上。
では詳細をご覧ください ・ω・

1/26の追加資料についてはこちら

「ネットでインフルエンザワクチンは効果がないと言うデマが広まった件 その2」 2015年01月26日 『黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition』
http://blog.livedoor.jp/blackwingcat/archives/1890109.html

まず、インフルエンザワクチンの否定コメントが大きな根拠としているものに『母里 啓子』氏の書物があります

しかし…この人の根拠にしてるのが、30年以上前の研究なのです。

効果がないの根拠にしている資料が酷すぎる件

30年前、風邪とインフルエンザの区別がほとんどできなかった時代に行った正確な統計に基づいていない資料を根拠にしています。

「インフルエンザワクチンは効くの?」 2011年02月28日 『川本眼科(名古屋市南区)』
http://www.kawamotoganka.com/tayori/1200/

著者の母里啓子(もり ひろこ)さんは 1980年代からインフルエンザワクチン反対派の旗手で80歳。昔この本を読んだ時はなるほどそうだとすっかり感心したものですが、その後いろいろ勉強してみるとおかしいところが目に付くようになりました。
1980年代に前橋市の医師たちはインフルエンザワクチンを学童に強制接種することに疑問を持ち、中止しました。その根拠を自分たちで調査をしてまとめた報告書が「前橋レポート」です。

「ワクチン非接種地域におけるインフルエンザ流行状況」 『カンガルーネット』
http://www.kangaeroo.net/D-maebashi.html

これが現在もワクチン反対派の最大の拠りどころとなっている研究です。
労作だと思いますが何しろ今から約30年も前の研究です。当時は37℃以上の発熱で2日以上 学校を欠席すればインフルエンザとみなしています。普通の風邪にインフルエンザワクチンは効きませんから、これは結論を左右する可能性の高い問題点です。 また、インフルエンザ接種地域と非接種地域を比較しているのですが、実は接種地域の接種率も5割に満たないのです。当時はEBMなどという考え方もなかっ たので、近年常識となっている統計学的処理もされていません。これが今日でも一番素晴らしい調査研究などとはとても言えないと思います。現在では、PCR 法で正確に診断をつけ、きちんと計画的に行われた研究があります。そして、ワクチンに予防効果があると結論づけられています。

※前橋市が中止したのは1979年です

「インフルエンザ予防接種ワクチンは打たない派の方へ・・・なんで判ってもらえないんだろう?追記あり」 2013年11月28日 『五本木クリニック院長ブログ』
http://www.gohongi-beauty.jp/blog/?p=7503

前橋レポートに関する詳しい分析がこちらにあるので、興味がある方は読んでみるとよいでしょう。

副作用の過大評価

今から20年前にアレルギー対策が進み、アレルギー物質であったゼラチンは使用されなくなりました。
そして、現在はさらにワクチンの精製品質が高くなり、卵白成分も微量にしか含まれなくなりました。
ちなみに、欧米ワクチンの精製がやや粗いため、日本製のワクチンの数倍の卵白成分を含んでいるそうです。
(それだけ国内のインフルエンザワクチンは高品質なのです)

「アレルギー疾患と予防接種 – 日本小児感染症学会(PDFデータ)」 『機関誌「小児感染免疫」 Online Journal』
http://www.jspid.jp/journal/full/02002/020020227.pdf

まとめ記事では、2000年の死亡事故を根拠にしていますが、数年後の調査で判明したことがふれられていません。

「インフルエンザワクチンは効くの?」 2011年2月28日 『川本眼科(名古屋市南区)』
http://www.kawamotoganka.com/tayori/1200/

「2000年と2001年度にインフルエンザワクチンを接種者数はワクチン出荷数(1504万本/2年)から約2000万人以上と推定される。このうち7人が急性肝炎、脳症、間質性肺炎で死亡した。10歳未満と60歳以上が65%を占めた。」という内容の記事がありました。
死因をみるとインフルエンザワクチンのためとは考えにくいものもあり、同じ症例を2重に報告している可能性も否定できない、と言うことでした。死因との因果関係が十分に検討されてもいないようですので、この数字はかなり水増しされた数字と考えられます

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