ホワイトハウス侵入事件 大統領警護官私的電話をしていた

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13日付のニューヨーク・タイムズ紙によると、9月に起きたホワイトハウス侵入事件の内部調査により、大統領警護隊に複数の失態があった事が発覚した。男が侵入したホワイトハウス北庭を警護する警護官がワゴン車内で私物の携帯電話を使用し個人的な通話を行っていた事も発覚。調査を行った米国土安全保障省によると「運用的、組織的、技術的」な失態によって侵入を許したと指摘。

この事件はイラク駐留軍への従軍経験がある退役兵オマル・ゴンザレス容疑者(42)がナイフを手にホワイトハウス周辺の警備網を突破し、ホワイトハウス内に侵入し逮捕されたというもの。

大統領を警護する大統領警護隊(シークレットサービス)による今回の失態は、内外に衝撃をもたらした。世界の最重要人物を警護する立場の人間に「運用的、組織的、技術的」な隙がある事が知れ渡ってしまった形だからだ。ホワイトハウスは難攻不落の要塞である事を知らしめる事が、安全保障上において重大な楔となるのは間違いない。

今回の事件に関わる可能性のある事実として”運用的”問題に挙げられる点が警護官の過酷過ぎる勤務体制という実態である。勤務中は一時たりとも気が抜けないのはもちろん、大統領が地方に遊説する際には同行し大統領から目を離せないためにトイレに行く事もままならない。これが海外となると一層緊張感が高まり自らの”死”をも辞さない覚悟で職務に就かなければならない。その為か、大統領を直接警護する大統領護衛部門は最長5年の勤務という決まりがある。

いくら大統領を警護する名誉ある仕事とは言え、人が警護任務に就く以上過酷な勤務実態が運用に歪を生み出す可能性は否定できない。今回の事件を教訓に、大統領警護隊の組織的、構造的に抜本的な改革が急務である

※写真はウィキペディアより引用

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