ブレないカメラ! ステディカムを1,000円で作れるのか!?
日曜の晩にNHKで『世界ふれあい街歩き』という番組が放送されています。世界各地の町並みをただひたすら歩き続けて人に話しかけてるだけなのに妙に楽しい番組なんですが、この番組で不思議なのは手持ちカメラで撮ってるはずなのにほとんど画面が揺れないんです。
検索してみると、これは「ステディカム」という機械を使っていることがわかりました。『BSファン倶楽部』というブログに書かれている “世界ふれあい街歩きの秘密” という記事や、『おもしろ歯なし』の “NHK「世界ふれあい街歩き」のブレないカメラ” という記事に詳細が書かれています。
■ステディカムとは?
ステディカムは1973年、カメラ技術者であるギャレット・ブラウンによって開発された。ステディカム (Steadicam) は、カメラを持つカメラマンの体の振動やカメラを搭載した車両などの振動を、重量バランスとジンバルの組み合わせ作用によって吸収したり、サスペンションなどを利用して撮影映像のブレを防止するためのカメラ支持機材のことである。
“Steadicam” の名称は、 “Steady” と “Camera” の合成である。本来はアメリカ Tiffen 社の登録商標であり狭義では Tiffen 社の商品群を指すため、類似の機構を持った他社製品ではこの言葉の使用を避けて防振激減装置などと称することもあるが、「ステディカム」の名称が広く知れ渡ったこともあり現在では一般的に用いられるになった。
ステディカムによって、それまではレールにカメラを載せて移動させる方法でしか撮影できなかった滑らかな移動映像を、走っているカメラマンの手持ちカメラや、振動の激しい車両や航空機に搭載したカメラによっても容易に撮影できるようになった。現在では映画以外にも、ドラマやスポーツ中継などテレビ番組の撮影現場で広く使用されている(Wikipediaより引用)。
原理はとても簡単で、やじろべえのように重りでバランスを取った台にカメラを乗せているだけです。ガジェット通信でも時々現場実況生中継とかしているので、これはあったら便利そうですね。
調べてみたら意外と高価な品物でした。なんと、発明者の新型『Steadicam Merlin』は16万4千円!
安いものはないかと調べましたが、比較的安価な『EASY STEADY CAM -U-』でも3万3千円もします。
すると、当編集部の記者・ひろゆきから耳よりな情報が!『14ドルのステディカム』という、ステディカムを14ドルで制作した外国の方のサイトがあるじゃないですか! 14ドル……つまり約1,400円! 私の工作魂に火がつきました。外国人が14ドルで作ったんなら、オイラは1,000円で作ってやるっ! ということで、ヨドバシカメラと東急ハンズに行って、材料を買ってきました。
<購入したもの一覧>
・雲台(カメラ台)つき、ミニ三脚
・ラワン角棒 15mm×15mm×1800mm
・L字金具(木ねじ付)
・I字金具
・空のペットボトル
設計図もちゃんと作り、ラワン材は安いけど、柔らかすぎて作りづらいなあとか考えながらも、なんとか組み立て完了!
I字金具の中央の穴を挟んで、三脚のねじでビデオカメラを装着します。底部中央にはペットボトルのふたを木ねじで止めています。ペットボトルに入れる砂の量で重量バランスを取るようになっています。さっそく実験してみましょう。当編集部の記者・周二郎探検隊に、会社の周りをぐるりと撮影してきてもらいます。
最初はステディカム無しで撮影。途中でちょっとだけ走ってもらいました。(その動画はこちら)。やっぱりガタつきますねえ……。走ったりすると大変です。これだと『ニコニコ動画』や『YouTube』にアップロードしてもブレブレできついでしょうね。
さていよいよステディカムを使って撮影です(その動画はこちら)。おー! 揺れない! ブレない! 階段を昇り降りしたり、走るシーンでは効果テキメンです! こんなカンタンな装置でも、意外と効果があるもんですね。
自主制作映画を撮影してる方や、『ニコニコ動画』や『YouTube』に動画をアップロードしてる方は、ぜひ作ってみてください。さて、気になるお値段はいくらだったのでしょうか!?
<かかった費用一覧>
・三脚 …… 680円(ヨドバシ)
・角棒 …… 170円×1本
・L字金具 …… 90円×2セット
・I字金具 …… 73円×1セット
・ペットボトル …… 0円(ゴミ箱)
合計は……1,103円! おしいっ! 103円オーバー! ぐはぁっ! でも、本格的なステディカムが16万4千円なので、破格の値段で作れることが判明しました(このニュースの元記事はこちら)。
執筆:itadaki
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