ガジェット通信 GetNews

見たことのないものを見に行こう
ワンダーウーマン

漫☆画太郎作品がFlashアニメ化!

DATE: BY:
  • ガジェット通信 GetNewsを≫

カルト的人気を誇る漫画家、漫☆画太郎氏の代表作が、FlashアニメでDVD化されることとなった。現在『地獄甲子園』(春日森春木監督)が既に発売中で、今後『世にも奇妙な漫☆画太郎』、『珍遊記』がリリースされる予定。今回は、その中でも『世にも奇妙な漫☆画太郎』の制作の様子を覗いてみた。

■「本当に世にも奇妙」
2月某日。都内のとあるスタジオで、『世にも奇妙な漫☆画太郎』の音声収録が行われた。時折笑いが起こる中、収録は終始穏やかな雰囲気で進んだ。

漫☆画太郎氏の作品といえば、その劇画調の絵柄と破天荒なストーリーが特徴。「漫☆画太郎先生の作風を忠実に再現した」(作画監督のたけはらみのる氏)と言われるように、今回のFlashアニメでもその破天荒な世界観が存分に広がっていた。実際、その世界観に圧倒された声優も多かったようだ。

「タイトルにもあるように、本当に世にも奇妙ですよね」と語るのは、ベテラン声優の緒方賢一氏だ。「常識の範疇では考えられないような展開が起こるので、やっていて楽しみでもありますけど、こんなのはアリかという、ちょっとした疑問点もあったりして。何たってキャラが強烈なのでやりがいがありますよね」(緒方氏)

また、女声を担当した名塚佳織氏は、小さい頃に漫☆画太郎作品を読んだことがあり、その印象が強く残っていたという。「今回改めてしっかりと読んでみて、面白いというかハチャメチャな作品だなと思い、収録に臨みました。漫画の面白さがそのまま映像になっているんじゃないかと思います」(名塚氏)

■少数精鋭の製作陣
今回のアニメは、Adobe社が発売するFlashというソフトを用いて作られた、いわゆる「Flashアニメ」と呼ばれるものだ。Flashアニメはセルアニメと違い、少人数で制作できるのが特徴だ。事実、インターネット上に数多くアップロードされているFlashアニメは、その大多数が個人制作によるものだ。今回の『世にも奇妙な漫☆画太郎』の製作陣も、メインのメンバーは4~5人で、アシスタントを含めても10人前後だという。

「その人の能力にあった分業を意識した」と語るのは、監督の芦名みのる氏だ。芦名監督はこれまでに個人でのFlashアニメ制作経験があり、今回初めて商業作品として多人数で制作に臨んだ。

「Flashアニメは一人で作るというのが定着していますが、今回は35分前後の作品なので、全ての作業を分担、効率化することを意識しました。指示が行き届く範囲内ということを考えると、10人くらいまでが限界かなという気がします」(芦名監督)

この少人数での制作体制が新鮮に映った声優もいる。第2巻で女声を担当した斉藤貴美子氏は「なんかアットホームでいいですよね」との感想を述べた。「いつものアニメだと、スタッフの皆様には打ち上げやパーティーでしかお会い出来ないんですけど、この作品は常に皆様が収録現場にいらして一緒に会話を楽しんでいらっしゃる。監督さんもそうですし、みんな和気藹々としているのが楽しかったですね」(斉藤氏)

■「Flashアニメはしょぼくない」
Flashアニメといえば、ウェブ上で公開されることが多く、素人でも作れるお手軽アニメというイメージが強い。その反面、絵や動きが単調になりがちで、「しょぼい」アニメだというイメージがあるのも事実だ。果たして、漫☆画太郎氏のあの独特なタッチを、Flashアニメで表現し切れているのだろうか?

芦名監督は「今回は自信を持ってFlashで良いものを作れたと思います」と語る。「実際Flashはセルアニメに比べて出来ることが少ないというのは事実です。でも、Flashを使う人の強みというのは『動き』と『間』の取り方です。やっぱりそこで勝負できるかがFlashアニメだと思います。簡単にアニメーションが作れる、というイメージは残しつつ、でも凄いこともできる、ということを伝えたかったですね。今回一番テーマにしていたのは、『Flashアニメはしょぼくない』ということです」(芦名監督)

この点に関して、『世にも奇妙な漫☆画太郎』の製作委員会の一員で集英社ライツ事業部の足立聡史氏は「Flashアニメは漫☆画太郎先生の作品のテイストにピッタリ」だと語る。「今のアニメって絵のクオリティがある程度、上がりきった感がありません? 一方でこれ以上表現していくと、じゃあどこをどうしていくんだということになり、CGと更に融合していくとかもあるのだと思いますが、また違うベクトルとしてFlashアニメって原点に返るっていう意味合いもあるんじゃないかなと思います」(足立氏)

■注目点
漫☆画太郎作品のアニメ版としても、またFlashアニメとしても存分に楽しみどころのある本作だが、視聴者として何か注目すべき点はあるだろうか。

芦名監督は「普通にアニメとして見て欲しいです」と語る。「色々と言いましたが、言ってしまえばただのアニメなので、ただのアニメのように見て欲しいと思います。少なくとも作り手の私たちは面白かったです。もし原作を知らない人がいたら、原作を読んでもう一回見て欲しいですね。漫画だと普通に読んでいたところが、アニメだと笑いどころに変わっていたりするので、そこに注目するのもいいかもしれません」(芦名氏)

また、今回の少人数Flashアニメという形式に関して、1、2巻で声優を担当した中井和哉氏は「少人数で制作されるアニメは大所帯のアニメに比べて必ずしも劣っていない」と感想を述べる。「きっとこういう現場の中に、もっと皆さんに知ってもらったら驚かれるような才能ある人が隠れてるのではと思います。日本ってそういう人がどんどん出てくるのが凄いなと思いますね」(中井氏)

漫☆画太郎作品のファンも、普通のアニメファンも十分に楽しめる作品となっている本作は、3月6日発売予定。『地獄甲子園』、『珍遊記』と合わせて見るのも面白いだろう。興味のある方は一度見てみてはいかがだろうか。

<NOTICE>
・芦名みのる氏率いる「スタジオぷYUKAI」が、東京国際アニメフェア2009に出展予定。たけはらみのる氏による『魔法使い!?まなみ』の新作が発表される予定。たけはら氏のファンは要チェック!
・今回インタビューに応じて下さった声優・緒方賢一氏が演出を担当する舞台『ノスタルジック・カフェ』が3月10日~15日、「劇団すごろくアトリエ」にて上演予定。こちらも要チェック!

関連リンク
クソして寝たら20周年!漫☆画太郎まつりだ、バカヤロー!
東京国際アニメフェア2009
劇団すごろくホームページ

カテゴリー : ガジェ通 タグ :
oloの記事一覧をみる ▶

記者:

架空紙幣作家。4歳の頃、聖徳太子の一万円札の美しさに心を奪われ、紙幣デザインフェチとなる。現在では架空紙幣創作のほか、架空新聞記事、架空広告、合成写真を用いた隣接世界訪問写真などを創作している。

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。