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おでんを誰も頼んでいない!? 「大船おでんセンター」ってどんなところ?

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横浜のココがキニナル!

大船駅近くの「大船おでんセンター」が気になります。すごく入りにくい雰囲気の上、噂によると誰もおでんを頼んでいないとか・・・。(ときさんのキニナル)

はまれぽ調査結果
家族経営の「大船おでんセンター」。昼の定食はおでん付きんで頼む人がほとんどおらず夜はおでんが一番人気。マスターの青春と美味しい手料理が秀逸

今度は結婚相談所*1に続き入りづらい店の連チャン。入りづらいおでんセンター。入りづらいうえに聞き慣れない“おでんセンター”の響き。そんな“おでセン”の様相を伺いに、JR大船駅へ。

*1:「戸部駅付近の謎の看板がかかった結婚相談所「ブライダル笑顔」ってどんなところ?」『はまれぽ.com』
http://hamarepo.com/story.php?story_id=2456

「あのころ」の良き風合い「大船おでんセンター」

JR大船駅から徒歩3分程度、仲通り商店街をねり歩くと「大船おでんセンター」を発見。


中の雰囲気は読めないエントランス

レトロというか、時代を感じる外観。エントランス周りに目をやると。


激安ランチの写真と


石原裕次郎の代表作ずらり

さながら名画座のような出で立ち。ますます中の雰囲気が読めない。そうこうしていると階段からお客さんらしき方々が降りてきたので話を聞いてみた。


それぞれにスナックを経営しているという左からYさんとTさん

週に2、3回、藤沢(Yさん)と弘明寺(Tさん)のスナックを開ける前にここでランチを食べるというおふたり。「ここは安くてうまい」と口をそろえておっしゃっていた。

中の雰囲気はいかがなものか尋ねるとTさんは「わっはっは、あやしくなんかないよ! いい雰囲気だから入ってみなさいよ!」とのこと。
では、“おでセン”に入らせていただきます。

では店内の様相から。


簾(すだれ)・エルビス・ビートルズ・吉永小百合・新撰組わぁお!


美しきオードリーと目が合い振り返ると


釈迦?

微かにタイムスリップしたような味わいを醸し出す店内。そして店内には“おでセン”だけあって、いい出汁の香りがうっすらと漂う。
なんとも味わい深い“おでセン”こと、「大船おでんセンター」店主の金坂晴彗(かねさかはるあき)さんにお店の諸々を伺うことに。


有限会社新栄美装の代表取締役でもある金坂さん

粋な渋いおやじさん、といった印象の金坂さん。現在“おでセン”以外に大船でスナックを2軒とお花屋さんを経営。ここ“おでセン”は7年前に開業。「とにかく美味しいものを」をモットーに家族経営で店を切り盛りしている。


古き良き食堂の風情が心地よい

「大船おでんセンター」という名前の由来は、今から43年前にさかのぼる。辻堂や江の島にあった、金坂さんが若いころ横浜で遊んだ帰りに遊び疲れた体と空腹を癒してくれた、おでん店7~8店が集合する「おでんセンター」から。そこを愛好していた青春時代が、今もなお色褪せない気持ちのもとに、新しく飲食店をやるなら絶対に「おでんセンター」という名前にしたかったので「大船おでんセンター」と命名したという。


こんなキニナルポスターを発見

金坂さん、演歌の作詞作曲をも手掛け、絵本作家として「ポッポとあきちゃん(文芸社/1100円)」の原作をも手掛けたという。創作にもアクティブな渋いおやじさんやね。


演歌(右)とアイドル(左)の作曲を手掛けるふたりの対談inおでセン

店内の時代背景を感じる写真やポスターや装飾品は、すべて金坂さんの趣味のもの。古き良き時代の香りをいかんなく発揮させている。

そろそろ、誰も頼まない? と噂の「大船おでんセンター」のおでんとランチをいただくことに。

青春の味おでんと大船名物激安のうまいランチ

料理の到着をしばし待つ間、ランチをしているお客さんに話を伺った。


JR大船駅近くにお勤めでランチ常連の女性お三方

週に2、3度はランチで“おでセン”に訪れるという鎌倉市在住のお三方。安くて美味しいうえに、ここの店の雰囲気がとても気に入っているとのこと。みなさんおでんではなく、定食をオーダー。「ここのしょうが焼きが本当に美味しくて、いつも店に来るとメニューを見ずにしょうが焼き定食を頼んでいます」というお話も伺った。

おでんは頼まないのですか? と聞くと「定食におでんがついているので」との回答。これが「おでんを頼む人がいない」理由なのかもしれない。


ランチメニュー(おでん定食・おでんうどん以外)にはすべておでんが付く

まずは金坂さん青春の味、「大船おでんセンター」のおでんから。


カツオとコンブの出汁が優しく香る(8品盛り合せ/700円)

青春時代に味わった味を金坂さんが試行錯誤の上に再現、そしてアレンジした「大船おでんセンター」のおでん。塩分と出汁のバランスが絶妙な一品。透き通った出汁は一口すすると深く癒される味。朝の仕込みは4時間、夕方の仕込みは2時間かけている。

ランチの定食ではこのおでん(たまごか大根)or冷奴orしらすおろしにごはん・味噌汁・お新香がついて500円。安い。そして美味い。

続いて人気メニュー上位3位の定食を。


人気メニューはこちら


常連さんにもファンが多いしょうが焼き定食(500円)


しっかりとタレに漬け込まれた大ぶりなからあげ定食(500円)


丹念に仕込されたデミグラスハンバーグ定食(500円)

しょうが焼きはタレにこだわって考案した、という金坂さん。タレが甘すぎず、味も濃すぎず物足りなくもない。どこか爽やかな酸味のような味わいが口の中に広がるしょうが焼き。ごはんがグイグイすすむ。
ハンバーグは定食屋さんで食べる味を軽く追い越した本格的な味。とてもやわらかくジューシーなハンバーグと甘みとコクのバランスが絶妙なデミグラスソース。500円では考えられない味。
からあげは、ジューシーにもほどがあるってくらいのジューシー。しつこくなく、何個でもいけそうな仕上がり。


これもうなずける味

“おでセン”は鎌倉界わいのメディアでも多く取り上げられているようで、鎌倉FM、鎌倉ケーブルテレビなどに登場。最近ではNHKが取材にも来たという。


おでセンの厨房を守る小俣(こまた)さん

料理はすべて一から手作り。妥協しない味が“おでセン”の愛される所以のひとつ。そのルーツは48年前、金坂さんが20歳のころ大船にオープンした定食屋さんでの経験。修行は一切せず、付近のラーメン店の味や自身で美味しいと思ったその味を再現し、自分流にアレンジして料理を作るという鍛錬を重ねたという。


金坂さんには信念と情熱を感じた

「大船では、安くないとまずだめ。だからといって美味くないなんてもってのほか。安くて美味い。それが皆さんが食べたい、食べるべきものだと思っている」と金坂さんは最後に話してくれた。

質問の最後にキニナルにあった、おでんは誰も頼まないって噂ですが本当のところはどうですかと尋ねた。

「昼の定食はおでんがついているので、みんな定食を食べていくね」。そして・・・


「夜の一番人気はおでん!」

平日ランチ時は60人前後の来店があり、ほとんどの方が定食をオーダーしているが、夜は30~40人の来店でほとんどの方がおでんを頼み、1組に1皿~2皿ほど出るという。

美味しいランチごちそうさまでした。

取材を終えて

はまれぽの取材で多くの飲食店を訪れ、近所にあるとうれしいなという店といくつか出会った。今回の“おでセン”もそのひとつになる、とても良いお店でした。
どこの駅前も同じような店が並ぶこのごろだが、今までの取材を通して、こういった落ち着く店がたくさんある、とあらためて思い、なんだか気持ちが安らいだ気分にもなった取材だった。

―終わり―

大船おでんセンター
住所/鎌倉市大船1-19-4
電話/0467-44-2797
営業時間/11:00~14:00、17:00~23:00
定休日/日曜日

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記者:

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