花粉の時期がやってくる! 新たに承認された舌下薬は花粉症への最終兵器となるか?

access_time create folderエンタメ
花粉の時期がやってくる! 新たに承認された舌下薬は花粉症への最終兵器となるか?

今年も花粉症の時期が近づいてきた。花粉の代名詞ともいえるスギ花粉の飛散時期は2~5月頃といわれており、厚生労働省の発表したデータによるとスギ花粉症の患者数は人口の16%に及ぶといわれている。 これだけの患者がいれば花粉の飛散時期にマスク姿の人があふれているのも納得といえるだろう。 花粉症対策は予防と投薬による対症療法が基本といえるが、他にもアレルギーの原因となる物質を少しずつ身体に与えて花粉症を治すという「減感作療法」という治療法もある。ここでは減感作療法と新たに承認された舌につける減感作療法の新薬「シダトレン」のメリット、デメリットについて紹介していきたい。

 

減感作療法とは?

減感作療法は先に述べたようにアレルギーの原因物質を少しずつ体内に注射していき、身体をアレルギーに慣らしていく治療法である。最初の治療は週に1回注射をしていくのだが、調子が良いようなら注射の間隔を2週に1回、月に1回という風に長くしていき、最終的には注射をしなくてもアレルギー反応が起きなくなる。という体質を根本から改善する治療法である。

 

減感作療法のメリット

減感作療法のメリットは何といっても「永続的に効果が続くこと」だろう。対症療法のように効果が数時間という訳ではないので、マスクや薬を常に持ち歩く必要がなくなるのだ。花粉の時期にマスクやゴーグルをつけなくても鼻水や鼻づまり、眼のかゆみに悩まされなくなる減感作療法はうまくいけば最高の治療法といえるかもしれない。

 

減感作療法のデメリット

減感作療法のデメリットは主に2つである。1つ目はアレルギー反応やアナフィラキシーショックなどを発症する危険性があること。2つ目は治療に時間がかかることである。通常の減感作療法では先に述べたアレルギー反応やアナフィラキシーショックが発生するリスクを減らすために慎重に時間をかけなければならない。その為に治療が終わるまでに3~5年ほどの年数が必要になる事もある。

 

新承認薬「シダトレン」の実力は?

減感作療法は皮下注射が基本であったが、今年に入って鳥居薬品株式会社のシダトレンという舌下薬が国内で新たに承認された。シダトレンのメリットは①注射ではなく舌で吸収するので痛みがなく、ストレスを感じずに減感作療法が行える②自宅での服薬が可能という点だろう。デメリットしては通常の減感作療法と同じく、ショックなどのリスクがある事と治療に時間が必要になる事(2シーズンに渡って毎日服用する必要がある)だ。

 

臨床試験によるとシダトレンを使用することによって症状が消えたり軽減したりという効果が約70%の人に認められたらしい。興味のある人は減感作療法を行っている病院を訪ねてみるのはいかがだろう?

 

http://free-images.gatag.net/?s=%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AF photo by seanmcgrath

※この記事はガジェ通ウェブライターの「浅川クラゲ」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 花粉の時期がやってくる! 新たに承認された舌下薬は花粉症への最終兵器となるか?
access_time create folderエンタメ
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。