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国際的慣例とは違う、異常な“中国式防空識別圏”、ルール作りの大ポカは中国自身のマイナスに

国際的慣例とは違う、異常な“中国式防空識別圏”、ルール作りの大ポカは中国自身のマイナスに

今回は中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム『KINBRICKS NOW』からご寄稿いただきました。

国際的慣例とは違う、異常な“中国式防空識別圏”、ルール作りの大ポカは中国自身のマイナスに

■国際的慣例とは違う、異常な“中国式防空識別圏”、ルール作りの大ポカが中国自身の首を絞めることに■

国際的慣例とは違う、異常な“中国式防空識別圏”、ルール作りの大ポカは中国自身のマイナスに

2013年11月23日、中国が東シナ海に防空識別圏を策定したと発表。日米が強く抗議するなど、新たな緊張の火種となっている。

もっとも防空識別圏とは各国が勝手に制定していいもので、他国の防空識別圏や領空と重複しても特に問題はない。ではなぜこれほどの火種となったのか。その根本には中国の防空識別圏が他国のそれとは異なる、異常な規定を持っているからにほかならない。

■防空識別圏とはなにか?

そもそも防空識別圏とはなにか?多くのメディアが解説記事を出しているが、元航空自衛官・数多久遠氏による解説記事、「中国による尖閣上空への防空識別圏設定の意味と対策」*1がわかりやすい。ポイントをまとめると

*1:「助力と感謝の連鎖」 2013年12月14日 『数多久遠のブログ シミュレーション小説と防衛雑感』
http://kuon-amata.cocolog-nifty.com/blog/

・ 防空識別圏自体はなんらかの権利を主張するものではない。
・ 自国の領空に進入する可能性がありそうな航空機を識別する範囲でしかない。
・ 徹頭徹尾、自国防衛のためのものなので勝手に制定してもいいし、他国と重複していても構わない。陸地で国境を接している国の場合、相手国の領空に防空識別圏がはみ出すことも普通。
・ 防空識別圏に不明機が入った場合、領空を侵犯しそうな問題のある航空機なのかを考え、無線で連絡したり、あるいは戦闘機をスクランブルさせて確認、警告する「こともある」。
・ ただし防空識別圏に入ったこと自体はとがめ立てすることはできない。

というもの。

■中国が防空識別圏を設定するのは自由

となると、中国が防空識別圏を策定するのはどうぞご自由にという話になるし、むしろ今までも公表してなかっただけであったんでしょ?ないならびっくりですわということになろう。

最大の懸念は、尖閣諸島上空で日中の戦闘機が対峙、なんらかの偶発的衝突が起きるという可能性だろう。船の場合と違い、戦闘機同士のにらみ合いではリスクははるかに大きなものとなりそうだ。ただしこれも究極的には防空識別圏とは関係ない。

中国側の主張では尖閣諸島は彼らの領土。その上空を飛ぶことは当然の権利という話になる。防空識別圏を策定、公開しようがしまいが、中国のロジックではいつでも巡視飛行が可能だし、その領空に日本機が進入すれば中国機も出動することになる。つまり戦闘機同士の対峙と防空識別圏にも根本的には関係はないということになってしまう。

■異常な中国式防空識別圏

ならば、今回の防空識別圏策定は特に騒ぎ立てるような必要性はないのだろうか。それは違う。中国政府はは国際慣例に従って策定したと繰り返し表明しているが、実は中国の防空識別圏は上述してきたような「普通」のそれとは異なるものだからだ。23日に発表された「中華人民共和国東シナ海防空識別圏航空機識別規則公告」*2がそのことを明示している。

*2:http://news.mod.gov.cn/headlines/2013-11/23/content_4476113.htm

まず第一条からして「中華人民共和国に東シナ海防空識別圏を飛行する航空機は必ずこのルールを守らなければならない」と、他国の航空機に義務を負わせている。以下、フライトプラン提出、無線通信ができるような状態にしておくこと、そして何より中国側の指示に必ず従うこといずれも義務としている。従わなければ、「中国武装力量は防御的緊急処置対応をとる」と明記している。

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