体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

これが真の「日銀砲」

これが真の「日銀砲」


今回はBaatarismさんのブログ『Baatarismの溜息通信』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/323053をごらんください。
※この記事は2013年04月07日に書かれたものです。

これが真の「日銀砲」

4/4の日銀金融政策決定会合で、黒田総裁は事前の予想を大きく超える規模の「量的・質的金融緩和」の導入を決定し、これにより市場は一気に円安・株高となりました。

「量的・質的金融緩和」の導入について

1.日本銀行は、本日の政策委員会・金融政策決定会合において、以下の決定を行った。

(1)「量的・質的金融緩和」の導入

日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する(注1)。このため、マネタリーベースおよび長期国債・ETFの保有額を2年間で2倍に拡大し、長期国債買入れの平均残存期間を2倍以上に延長するなど、量・質ともに次元の違う金融緩和を行う。

○マネタリーベース・コントロールの採用(全員一致)

量的な金融緩和を推進する観点から、金融市場調節の操作目標を、無担保コールレート(オーバーナイト物)からマネタリーベースに変更し、金融市場調節方針を以下のとおりとする。
「マネタリーベースが、年間約60~70兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う。」

○長期国債買入れの拡大と年限長期化(全員一致)

イールドカーブ全体の金利低下を促す観点から、長期国債の保有残高が年間約50兆円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。
また、長期国債の買入れ対象を40年債を含む全ゾーンの国債としたうえで、買入れの平均残存期間を、現状の3年弱から国債発行残高の平均並みの7年程度に延長する。

○ETF、J-REITの買入れの拡大(全員一致)

資産価格のプレミアムに働きかける観点から、ETFおよびJ-REITの保有残高が、それぞれ年間約1兆円、年間約300億円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。

○「量的・質的金融緩和」の継続(賛成8反対1)

「量的・質的金融緩和」は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う。

(2)「量的・質的金融緩和」に伴う対応

○資産買入等の基金の廃止

資産買入等の基金は廃止する。「金融調節上の必要から行う国債買入れ」は、既存の残高を含め、上記の長期国債の買入れに吸収する。

○銀行券ルールの一時適用停止

上記の長期国債の買入れは、金融政策目的で行うものであり、財政ファイナンスではない。また、政府は、1月の「共同声明」において、「日本銀行との連携強化にあたり、財政運営に対する信認を確保する観点から、持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進する」としている。これらを踏まえ、いわゆる「銀行券ルール」6を、「量的・質的金融緩和」の実施に際し、一時停止する。

○市場参加者との対話の強化

上記のような巨額の国債買入れと極めて大規模なマネタリーベースの供給を円滑に行うためには、取引先金融機関の積極的な応札など市場参加者の協力が欠かせない。市場参加者との間で、金融市場調節や市場取引全般に関し、これまで以上に密接な意見交換を行う場を設ける。また、差し当たり、市場の国債の流動性に支障が生じないよう、国債補完供給制度(SLF)の要件を緩和する。

(3)被災地金融機関支援資金供給の延長

被災地金融機関を支援するための資金供給オペレーションおよび被災地企業等にかかる担保要件の緩和措置を1年延長する。

「[量的・質的金融緩和]の導入について(PDFデータ)」 2013年04月04日 『日本銀行』
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2013/k130404a.pdf

なんとまあ、すごい内容です。2年でマネタリーベースを2倍にして、長期国債・ETFの平均残存期間も2倍以上にする、金融市場調節の操作目標もマネタリーベースにする、それを2%の「物価安定の目標」が安定的に持続するまで続け、資産買入等の基金は廃止、銀行券ルールも停止するというという、白川総裁時代の金融政策を完全に否定する内容になっています。これまでリフレ派が主張してきた政策の多くを、黒田総裁は採用しました。執行部以外の6名の審議委員は白川時代からの留任だったのに、よくもここまでの大転換を、ほぼ全員一致で通せたものです。総裁が「白」川から「黒」田に変わったことで、オセロゲームのようだと例える向きもありますが、まさに執行部が変わることで、他の審議委員の意見も完全にひっくり返ってしまいました。

1 2次のページ
寄稿の記事一覧をみる

記者:

ガジェット通信はデジタルガジェット情報・ライフスタイル提案等を提供するウェブ媒体です。シリアスさを排除し、ジョークを交えながら肩の力を抜いて楽しんでいただけるやわらかニュースサイトを目指しています。 こちらのアカウントから記事の寄稿依頼をさせていただいております。

TwitterID: getnews_kiko

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

山寺宏一&高木渉で『ポプテピピック』

GetNews girl / GetNews boy