体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

「フリー化・無料化」という引力 ~それでもネットでカネを稼いでいく方法~

「フリー化・無料化」という引力 ~それでもネットでカネを稼いでいく方法~

今回はnumb_86さんのブログ『正義と微笑』からご寄稿いただきました。

「フリー化・無料化」という引力 ~それでもネットでカネを稼いでいく方法~

あらゆる分野で、無料化が進んでいる。

ゲームも、音楽活動も、あらゆる領域でそれは進むだろう。情報や文化は、どんどんタダに近づいていく。様々な分野の論者が、それを論じている。

「パズドラをダシにソシャゲを語るよ」 2013年02月04日 『島国大和のド畜生』
http://dochikushow.blog3.fc2.com/blog-entry-2497.html

「「同人化」する文化」 2012年08月03日 『sociologbook』
http://sociologbook.net/?p=406

要因は様々だ。
インターネットによって、発信や交流が容易になったこと。
ツールや機材が進化し、敷居が低くなったこと。
あらゆる情報がデジタル化して、複製や拡散が簡単になったこと。
様々な要因が複合的に、絡み合っている。

とにかく、この流れは決定的で、この事実は誰も否定出来ない。
これは引力であり、逆らえない。あらゆる情報や創作物の価格が、限りなくゼロに近づく。

当然、作り手は困る。食っていけない。制作費も生活費も捻出できない。

とはいえ、恩恵もある。
創作や表現、発信が容易になった、それ自体は素晴らしいことだ。誰もが表現者になれる。
作り手が増えればその分、その分野の文化は豊かになる。多様なものが生まれるだろう。
また、無料になることで、誰もがそれらの情報や文化を享受できるようになった。無料で消費できる娯楽が、爆発的に増えた。ニートとインターネットは、相性が良すぎるくらいだ。

俺個人としても、恩恵を受けている。消費者としてのみならず、作り手としても。
このブログや、なむナビ。
何者でもない素人の俺でも、全世界に向けて主張や表現を発信できるのだ。
参入障壁も既得権益もない。
ノマドライターとして契約できたのも、簡単に発信ができる世の中だからこそ。ネットがなければ、こんな機会は得られなかったはずだ。

しかしそうは言っても、やはり、創作物に対してろくな対価を得られないというのはまずい。
俺みたいなペーペーが食えないのはともかく、かなりの労力を割いている作り手まで食えないのは、よくない。

「カネの回らないコンテンツは衰退する?」 2012年10月11日 『phaの日記』
http://d.hatena.ne.jp/pha/20121011/1349959001

「本業」としてやっていける人がいなくなれば、やはり、衰退するのではないか。無くなりはしないだろうが、創作物のクオリティは全体的に下がるように思う。裾野の広さこそが、豊かの源泉だと俺は思っている。

どれだけ質の高いものをつくってもそれがカネにならないのであれば、本業にはならない。それに全力を注ぎ込むことは難しくなる。

いくら「評価」や「名誉」を得られようとも、それで腹は満たされない。
分野によっては、質の高い作品を作るためには資金が必要な場合もある。素材や資料などを揃えるために。

情報の無料化は進むが、それ以外は簡単には無料化しない。

情報の無料化によって、作り手自身も、たくさんの情報を摂取できるようになった。素材や資料を無料で得られることもあるかもしれない。それは素晴らしい。だが、情報では腹はふくれない。寒さも防げない。モノも買えない。食料も、衣服も、住居も、貨幣がなければ入手できない。いくら情報を無料で得られても、それだけでは生きていけない。生きるためには、カネを、貨幣を得なければらないのだ。

***

では、どうすればいいのか。
対策には、大別して二つの方向性がある。

一つは、フリー化そのものを食い止めようというタイプ。
フリー化は引力であるからどうにもならないが、少しでもそれを押しとどめる。
ダウンロード罰則化も、このタイプと言えるかもしれない。マイナス面のほうが大きく支持できないが、少しでもフリー化に抗う動きと見れなくもない。
罰則を設けることはしなくても、「タダなのはおかしい! 文化が崩壊する!」と訴えたり。無料化とはちょっと文脈が違うけど、日本の伝統文化の一部も、これだと思う。収益が立たないけれど、国や自治体に保護してもらうことで、成り立たせる。

1 2 3次のページ
デジタル・IT
寄稿の記事一覧をみる

記者:

ガジェット通信はデジタルガジェット情報・ライフスタイル提案等を提供するウェブ媒体です。シリアスさを排除し、ジョークを交えながら肩の力を抜いて楽しんでいただけるやわらかニュースサイトを目指しています。 こちらのアカウントから記事の寄稿依頼をさせていただいております。

TwitterID: getnews_kiko

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。