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週刊少年マガジン12号掲載の読み切り『聲の形』に広がる反響 「とにかく凄い」「必読」

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2月20日に発売された講談社『週刊少年マガジン』12号(2012年3月6日号)に掲載された大今良時さんの読み切り作品『聲の形』(こえのかたち)が、読み切り作品としては異例とも言える大きな反響を呼びました。『Twitter』で「とにかく凄い」「必読」「感動した」と称賛するつぶやきが多数投稿されただけでなく『2ちゃんねる』の週刊少年漫画板に読み切り作品としては異例の単独スレッドが発売日の未明に立てられるなど、活発な勢いを見せています。

異例ずくめで世に出た受賞作のセルフリメイク

元々、この作品は大今さんが2008年に第80回週刊少年マガジン新人漫画賞へ応募して入選となったものでしたが、難聴の少女に対する凄惨ないじめの描写から同誌の編集部内でクレームを懸念する意見が出て掲載が見送られた経緯があります。その結果、本作は言わば「幻の受賞作」となり、大今さんは『別冊少年マガジン』で小説『マルドゥック・スクランブル』のコミカライズにより異例のデビューを果たします。その後、どうしてもこの受賞作を世に出したい編集部の熱意により、講談社の法務部や全日本ろうあ連盟との協議を重ねた末、『別冊少年マガジン』2011年2月号において掲載が実現しています。言わば「知る人ぞ知る」作品となっていた受賞作をセルフリメイク(受賞作が45ページに対してリメイク版は61ページ)したものが今回の読み切りに当たります。

「読めばわかる」圧倒的な説得力とメッセージ性

掲載当時、『別冊少年マガジン』掲載号の読者アンケートで並みいる連載陣を押さえて受賞作がトップの支持を獲得した際の反響について、同誌の『Twitter』公式アカウントは以下のようにコメントしています。

(略)読み切り「聲の形」が人気1位を取ってしまったのは今でもマガジン編集部の伝説です。僕たちが頑張ったと言いたいのでは決してなく、そこまでして読んでほしいと思った漫画だということです。みなさま明日ぜひm(__)m。

https://twitter.com/betsumaga/status/303798341114937344 [リンク]

17日に編集部の公式ブログへ投稿されたエントリ(http://betsumaga.weblogs.jp/.s/blog/2013/02/post-be31.html [リンク])以降、発売日まで再三にわたって本誌12号への掲載告知がアナウンスされたのはそれだけ本作に横たわる決して遠い異世界の出来事ではない重厚かつ身近なテーマに対する訴えがより多くの読者の共感を得るに違いないという確信があったがゆえの行動であると感じさせます。

執筆から5年、最初の発表から2年を経てこの時期に本作がセルフリメイクされた背景には、いじめや体罰など学校内の環境が社会問題化している現在の世相に対する問題提起の意図が含まれていると考えられますが、編集部から繰り返し発信されたアナウンスにおいてはそうした背景の説明はなされていません。それだけ圧倒的な説得力とメッセージ性が作品内に凝縮されていて、それ以上はどんな言葉を付け加えても蛇足になってしまうからであろうと考えられます。

今後の反響次第では連載化の可能性も

本作では、物理的な暴力も言葉の暴力もためらわずにむき出しの形で描かれています。難聴を抱えるヒロインの硝子をクラスの一員として合唱コンクールに参加させたいと言うきこえの学級(特別支援学級)の先生の善意が、結果的に凄惨ないじめの引き金となり、そんな理不尽な境遇に遭っても硝子は決して同級生も自分を「お荷物」扱いしている担任も責めることはありません――コミュニケーションを取るためのノートを言葉の暴力で埋め尽くされ、池に投げ捨てられても。もっとも『Twitter』では、聴覚障害を抱えており補聴器を壊された経験を持つ当事者の立場から前述のような硝子の「いい子」ぶりに違和感を抱いているという意見も投稿されています。

『Twitter』の編集部公式アカウントでは、反響次第では本作を連載化したいとの意向も見せており「絶対に読んで欲しい読み切り」と銘打った本作のインパクトはまだまだ大きな広がりを見せそうです。

【衝撃作】 週刊少年マガジン(12号)の特別読切「聲の形」(こえのかたち)は必読です。とにかく凄い作品です – Togetterまとめ
http://togetter.com/li/459336 [リンク]

求めていたのは和解ではなく拒絶~普通学校で虐められた聴覚障害者が読んだ聲の形~ – Togetterまとめ
http://togetter.com/li/459715 [リンク]

画像:講談社『週刊少年マガジン』公式サイトのトップページ

※この記事はガジェ通ウェブライターの「84oca」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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