「Motorola RAZR i (XT890)」開封の儀
「Motorola RAZR i」を入手したので早速開封の儀を執り行います。RAZR iはMotorola初となるIntel製プロセッサを搭載したAndroidスマートフォンとして先月中旬に英国で発表(詳細はこちら)。先週あたりから英国やドイツで販売が行われています。この間、ブラジルでの発売も発表されたので、発売国は徐々に拡大されていくと思います。今回入手したのはRAZR iの英国SIMフリーモデルです。カラーはブラック1色なので、入手したのもブラック。米国ではプロセッサをSnapdragon S4にしたモデルが「Droid RAZR M」として発売されており、RAZR Mではホワイトも選べます。RAZR Mは日本でも発売される見込みです。ではご対面。箱は初代RAZRスマートフォンと同じ形状・デザイン。少しコンパクトになっていました。
同梱品は、RAZR i本体、microUSB⇔USB変換ケーブル、インイヤータイプのヘッドセット、UK仕様の電源アダプタ、その右のはSIMカードを取り外す際に使う工具、そして、取扱説明書類・保証書です。特別なものは何も含まれていませんでした。バッテリーはすでに装着されていました・・・というより、ユニボディ構造なので内蔵されており、取り外せないようになっています。
ボディ構造は初代RAZRスマートフォンを継承しています。背面はKEVLAR(ケブラー)繊維でコーティング、側面のフレームにはアルミ素材を使用、前面のカバーガラスにはキズなどに強いコーニングのゴリラガラスが使用されています。外装は物との擦れに強く、何かに軽くぶつけてもキズが付かないようにしてあります。カバー一体型なのでバッテリーは取り外せません。
本体右側面にはシャッターボタン(半押し不可)、ボリュームボタン、電源ボタンがあります。
左側面には、microUSB端子、カバー付のSIMµSDカードスロット。
SIMカード、microSDカードスロットはスロットインタイプ。挿せるSIMはmicroSIM規格のみです。
上部には3.5㎜オーディオジャックのみ。
下部には何もありません。通話用マイクは前面下部あたりに付いています。ストラップホールはありませんでした。
では電源をON!。ブート時にはやっぱりIntelロゴが現れます。Orange San Diegoにも出てくるので、Intelプロセッサを搭載する場合は、背面のロゴと合わせて搭載するのがお約束なんでしょうね。見慣れたロゴなので何の違和感もありません。
RAZR iの特徴は2GHz駆動のIntelプロセッサ(Z2460)を搭載することのほか、ディスプレイの外枠を狭くしたデザインにより、画面サイズが4.3インチと結構大きいながらもコンパクトに仕上がっているところです。縦サイズは122.5㎜、横サイズは60.9㎜、厚みは8.33㎜、質量は126g。RAZR iと同じ4.3インチディスプレイを搭載したXperia S/NXと比較しても明らかに小さいことがわかります。Xperia S/NXは専用ボタンの利用を前提に作成されたものですが、これほどまでに大きさが違っています。
同じく画面サイズ4.3インチのHTC One Sと比較しても小さいのは一目瞭然。まるで画面サイズが違う端末のように見えます。
同じく画面サイズが4.3インチで、狭額縁デザインを大きな特徴としたパナソニックのELUGA(日本ではP-04DやP-05D、102Pとして発売されています)と比較すると、若干、RAZR iの方がコンパクトでした。厚みはELUGAの方がスリムです。
比較対象を画面サイズ4インチのXperia Pに変えます。厳密にはXperia Pの方が縦横ともに小さいのですが、ほぼ同じです。狭額縁デザインで大きさが4インチ端末並にまで削られています。なので、片手でも楽々操作できます。
狭額縁デザインのアドバンテージとしては、物理的なサイズが抑えられることのほか、動画や写真の画がより大きく見えて見易いと感じることも言えるのではないかと思います。
参考までに画面サイズ3.7インチのXperia SXとの比較も紹介します。さすがにXpeira SXの方が小さいですね。
では中身を紹介していきます。RAZR iのOSはAndroid 4.0.4(ICS)です。起動後に表示されるロック画面は独自のカスタマイズが施されており、サークル上、左右だけではなく、上下にも機能が割り当てられています。単にロックを解除する場合は右側にスライドさせます。
機能は次の4つ。上にスライドすると電話アプリが起動、左にスライドするとカメラが起動、下にスライドするとSMSアプリが起動します。機能は固定となっています。
RAZR iのホーム画面です、見た目はAndroid 4.oの標準ホームアプリに近いように見えますが、実は所々カスタマイズされています。操作ボタンはオンスクリーンボタンとなっています。
ホーム画面を右側にスライドすると、Wi-FiやBluetoothなどがホーム画面からダイレクトにON/OFFできる「クイック設定」が表示されます。結構便利です。
RAZR iのホーム画面の枚数は、規定ホームと先ほどの「クイック設定」の2枚が初期状態なのですが、アプリの数がホーム画面からあふれてくると自動的にシートを追加して配置されるほか、ユーザの手で追加することもできます。ユーザの手で追加する場合、利用シーン別にあらかじめアイコンやウィジェットが配置したテンプレートを利用することもできます。
ドロワーはAndroid 4.0標準のものに近いながらも、星形アイコンの”お気に入り”タブが追加されており、よく使うアプリだけを表示させ選ぶことができます。サードパーティーのホームアプリにあるような機能ですね。
プリインストールアプリです(More Locale 2は自分で追加しました)。ほとんどはAndroid標準アプリとGoogleアプリです。Mootorola独自アプリやサードパーティアプリは、ギャラリー、Guide Me(ヘルプ機能を提供)、SmartActions(タスク自動化アプリ)、QuickOffice(オフィスアプリ)、車内モード(車載利用専用UIを提供するアプリ)くらいなものです。ミュージックアプリはGoogle Playミュージックがデフォルトとなっています。
アプリ起動履歴はAndroid 4.0標準スタイル。
システム設定画面です。これまでのスクリーンショットを見てきて、”日本語に完全対応してる??”と思った方もいらっしゃると思いますが、RAZR iのロケールに日本語は含まれてないので、仕様上は日本語非対応になるのですが、More Locale 2アプリで日本語を選択すると、一部は日本語表示になります。
RAZR iはNFCに対応しているのでAndroid Beamも利用できます。DLNA機能も搭載されており、システム設定の同じ項目でON/OFFできるようになっています。
RAZR iには最大2GHzで動作する”Medfiled”ベースのAtomプロセッサが搭載されています。”Medfiled”プロセッサを搭載したAndroidスマートフォンはMotorola以外からも発売されていますが、RAZR iのCPUクロックは既存モデルよりも高く設定されています。シングルコアプロセッサですが、ハイパースレッディング対応なので、システム上は2コアで認識されます。
Medfiledプロセッサ端末の使用感は、San Diegoを紹介したときにも述べましたが、UIの滑らかさ、アプリの切替速度や動作などはデュアルコア端末並に良いです。体感的にはSnapdragon S4を搭載したXperia SX、HTC One Sと遜色ない感じ。CPUクロックは2GHzと高いのですが、シングルコアなので、電力消費はそれほど激しくないと思います。発熱も他の端末並といった感じで、特別熱いということは感じませんでした。CPU、RAM、I/O、2D/3Dの性能を測定するQuadrantのトータルスコアは3,958。RAMの性能が非常に高いのが性能の良さに関わっているのではないかと思います。
カメラは背面に800万画素CMOS、前面に30万画素CMOSを搭載。リアのメインカメラにはLEDフラッシュも付いています。
RAZR iのカメラ機能で特徴なのは、「Instant On」を有効にしておくと、側面のシャッターボタンを押すと1秒以内で起動するところです。この手の機能はサードパーティのホームアプリを使うと機能しなくなる端末が多いと思いますが、RAZR iではどのホームアプリでも、瞬時に起動します。また、スリープ状態でシャッターボタンを1秒ほど押すとロックが解除され、自動的に撮影モードになります。Xpeira 2012年モデルのクイック起動みたいな機能です。
機能面では、HDR撮影機能や連写(1秒間に10枚)などがあるものの、国内メーカーの端末と比較すると圧倒的に劣ります。しかし、撮影モード中にカメラに映っていく映像の動きがコンデジ並にリニア。UIもシンプルなので、使用感はかなり良いと思いました。
RAZR iにはコンパクトな筐体仕様ながらも、2,000mAhという大容量のバッテリーが積まれています。フル充電後、端末の初期セットアップなどを行いながらバッテリーの減り具合を見てみたところ、残量が30%になるまでの時間は11時間58分でした。バッテリーの減り方は使用環境や使用頻度・アプリに左右される話で、3DゲームやWEBブラウジングばかりしなければ少なくとも10時間前後は持つのではないかと思います。
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