「私は人間が嫌いです」と宣言!? “モンスターティーチャー”の恐怖

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 「モンスターペアレント」という言葉を、ここ数年でよく聞くようになった。
 「モンスターペアレント」とは、学校に理不尽な要望をする親のことだ。簡単に言えば、クレーマーである。このような親は昔に比べ増えているのも確かだが、本当に学校・教師側に非があり、子どもの保護者が改善の要望を言うこともあるだろう。
 このような問題のある教師を「モンスターティーチャー」と呼び、息子のために闘った一人のお母さんがいた。

 『たたかえ!てんぱりママ』(内藤みか/著、亜紀書房/刊)では、著者である内藤みかさんが、息子の通う私立中学で遭遇したモンスターティーチャーとの出来事、転校先の公立中学でのいじめについて語る。また、本書では、モンスターティーチャーの特徴や、学校でトラブルが起きたときの対処法なども紹介している。

 内藤さんの息子はもともと私立中学に通っていた。全国中学数学大会でファイナリストになるほどの数学好きで、私立中高一貫校に進学したのも、その学校が数学に力を入れていて、大好きな数学を思いきり学べるだろうと信じてのことだった。
 そんな彼が中学2年生となり、新しい担任となるS先生と出会い、状況は一変する。S先生の担当教科が数学と聞き、最初は彼も喜んでいたが、その先生こそがモンスターティーチャーだったのだ。
 最初の保護者会で、教室に集まった父母に向かって開口一番、

「私は人間が、嫌いです」

 と宣言し、なぜか、前にいた中学では、宿題を忘れた生徒を逃がしたことがないということを熱く語り始めた。

 「宿題をやらなかった生徒には、罰掃除をさせます。1日忘れた生徒には罰掃除を1日分、そしてそこからは倍々に増えていきます。2回忘れたら2日、3回忘れたら4日、4回忘れたら8日分罰掃除させます。私は宿題を毎日出します。ですので、やらなければどんどんたまります。絶対にすべてやらせます。忘れた生徒は放課後、できるまで残します。この方法で、必ずクラス全員宿題をすべて完了させることができるんです!」(p18より)

 内藤さんはこのとき、先生の話を聞きながら、忘れ物が多いため、ちょっとだらしない息子のことを案じたという。そして、この心配は当たってしまう。簡単すぎる無味乾燥な数学の問題を大量に宿題として強要し、できなければ夜遅くまで学校にやり遂げさせるなど、いき過ぎた指導を繰り返され、不登校状態となってしまう。
 そして、遂にはこの私立中学を退学し、公立中学へ転校することになるのだ。

 学生時代を思い返してみて、あの先生の指導は今思えば、おかしかったかも? と思う人もいるかもしれない。でも、先生も一人の人間。中には未熟な人もいるだろう。
 モンスターティーチャーに子どもが当たってしまい、子ども自身で抱えきれなくなってしまった問題が起きたとき、親はどうしたらいいのか? 内藤さんのモンスターティーチャー、学校との奮闘ぶりは参考になるはずだ。
(新刊JP編集部)



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