くすぶっている20代に伝えたい“仕事の基本”

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くすぶっている20代に伝えたい“仕事の基本”

 現在では就職活動において、企業が新卒社員に“即戦力”を望むケースも多々見られるようになりました。とは言っても、ビジネスの現場で“新人”や“若手”である20代が最初からバンバン結果を残したという話はあまり耳にしません。
 もしかしたら、仕事に行き詰ってしまっている若手ビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。

 20代のうちはビジネスや仕事の作法、やり方を学び、それ以降で飛躍できるようになるための大切な《下積み期間》であると言えます。
 だからこそ大切なのが、20代のうちに仕事の基本を覚えて、実力をつけること。「巻き込み仕事術」を実践してユニクロ(株式会社ファーストリテイリング)のV字回復の一翼を担い、現在は経営コンサルタントとして多方面で活躍をしている田中雅子さんは『20代で知っておきたい「仕事の基本」』(学研パブリッシング/刊)で、自身のキャリアの中で学んだ《実力のつけ方》について惜しみなく公開しています。

■「雑用のプロ」を目指せ
 20代が仕事を進める上で念頭に置くべきこと、それは「自分の成果よりも他人の活躍を裏方で支えることのほうが重要である」ということです。
 企業はチームで仕事を進めますが、20代のうちは表に立ってもなかなか成果を出すことは出来ません。だからこそ、先輩や上司が気持ちよく仕事ができるようにサポートするのが《最大の貢献》です。雑用は地味な仕事ですが、絶対に欠かすことはできないチームの裏方を支える最も重要な仕事。こうした間接的な貢献があってこその栄光です。あなたの貢献をチームの実力者はきちんと見ていて、あとで必ずあなたを引き立ててくれます。だから、あなた自身が会社の土台を支えていると自覚して、まずは雑用のプロを目指しましょう。

■「誰もやらない小さな仕事」の大きなブーメラン効果
 職場には、誰もやれとは言いませんが、必ずすべき小さな仕事が数多くあります。田中さんは、20代の若手社員がこうした地味な作業を当たり前にこなしていくと、思わぬ得をすることがあると言います。
 田中さんが外資系企業に勤務していた頃、使い終わったトイレの洗面台を拭くというちょっとしたことをしていました。するとある日、その姿を見ていたアメリカ人の上司から絶賛されたのです。田中さんがもともと周囲の人を思いやる「プロの振る舞い」と感じたからやっていたことですが、一人ひとりがそうした《細部の仕事》をきちんとこなすことが、全体での業績を伸ばしていくことを、上司はわかっていたのです。

■コミュニケーションの掟は“発信者責任主義”
 企業内では、チームで成果を出すための働きが求められますが、ここで重要なのが《わかりやすく確実に伝える力》です。上手く伝えたいことが伝わらないと、現場は混乱してしまいます。
 ユニクロの柳井正社長は、非常にシンプルな言葉で何度も同じメッセージを繰り返す話し方をすると、田中さんはいいます。そして、「相手に伝えることは、発信者の責任である」という考えはユニクロのDNAであり、「シンプルな言葉」「繰り返す」ということが全社員に浸透しているそうです。
 コミュニケーションは相手の理解、そして実行で完結します。言葉を発信しただけで終わりではなく、全員が理解できるまで何度も何度も言い続けることが大事なのです。
 こうして《仕事を貫徹》させれば仕事の詰めの甘さがなくなり、大きな仕事を成功させることもできるのです。
 田中さんは、ユニクロという企業について「汗と涙とド根性の、ガッツあふれるプロの商売人の集まりだった」と回想しています。1分1秒を惜しんで忙しそうに立ち働く社員たち。「全員経営」はそうした現場の熱さから生まれたものだといえるでしょう。

 20代のうちから大きな仕事を任されることは少ないはずです。しかし、だからといってくすぶっていけません。まずはビジネスの現場で、一つひとつ上司や先輩たちのサポートをしながら仕事の基本を覚えて、地力を蓄えることが大切なのです。
 決して手を抜かず、小さな努力をしっかりと行っていけば、必ず評価はついてきます。あなたもこれから、チームへ貢献する姿勢を見せてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)



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