肥満社会を救う!? 貼るだけで脂肪が溶けるパッチ、米研究者がマウスで効果確認

世界の多くの国で肥満は社会問題となっている。特に、大人の半数が肥満とも言われる米国では問題は深刻だ。その米国で、肥満問題の有効な解決策の一つとなりそうな研究成果が発表された。

コロンビア大学の研究者らが、貼るだけで脂肪を溶かすパッチの開発に成功したのだ。マウス実験では、パッチを貼った部位の脂肪が1週間で20%減少したという。

・”良い脂肪”に変える

パッチには極細の針がついていて、皮膚にはると針から特殊な薬が注入される。それにより、パッチを貼った部位とその周辺の脂肪が縮むのだという。

具体的には、脂肪には脂肪の貯蔵庫ともいえる白色脂肪と、脂肪を燃焼して熱を生産する褐色脂肪の2種類があるが、パッチを貼ることで白色細胞を褐色細胞に変える。

・血糖値の低下も

マウスを使った実験では、腹部にこのパッチを貼ったところ、その部位の脂肪が1週間で20%減ったことが確認された。また、空腹時の血糖値の低下も認められ、糖尿病治療にも道を開く可能性がある。

研究チームによると、パッチにはナノテクノロジーを活用していて、パッチを貼っても痛みはほとんど感じないとのこと。

今後は当然、人への応用を探っていくことになるが、安全性が確認され、実用化されれば世界中から引く手あまたとなること間違いないだろう。

研究結果は専門誌「ACS Nano」に掲載された。

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